P08-09 エール!! 明日を見つめて「英語が世界の扉を開く」 原田市長×CIR(国際交流員)対談 サム・ウィーグナー(写真右) ヘザー・ベイツ(写真左)  市では、2019年に行われるラグビーの世界大会をきっかけとした「まちの国際化」を進めています。  この目的達成を加速化するために、サム・ウィーグナーさん(以下:サム)、ヘザー・ベイツさん(以下:ヘザー)という2人のCIR(国際交流員)が袋井市に招へいされました。  CIRの2人から見た袋井市の印象を伺うとともに、袋井市が国際化するために何が必要か語っていただきました。 自然豊かで人が優しいまち お2人が国際交流員として来袋して約5か月が経過しました。改めて袋井市の印象を伺います。 ヘザー:皆さんオーストラリアは自然豊かな国との印象をお持ちですが、私の出身地であるシドニーは人口約400万人の大都市であり、大きな建物に囲まれています。  袋井に来て感じたことは空が広いことです。夕日や星空も素晴らしい。袋井に来て空を見上げることが多くなりました。 サム:私も同感です。私はニュージーランドのクライストチャーチの出身です。数年前の大地震からの復興も進み約33万人が生活しています。  高校時代に初めて来日して以来、留学やワーキングホリデーなどを活用し、東京や横浜、名古屋などで生活したことがあります。  袋井は、これまで経験したまちと違って、「ほっと」落ち着く雰囲気があります。都会は人も多く緑が少ないためストレスを感じる時がありますが、こちらに来てからは、人と関わる機会が増えました。皆さん優しく、話やすくて親しみを感じます。 英語に対してポジティブな人づくりを目指す CIRとして、市内の幼稚園や保育所などを訪問して子どもたちに英語を教えていますが、英語教育についてどのように思いますか。 ヘザー:どうしたら子どもたちに受け入れてもらえるかサムと相談しながらカリキュラムを立てて指導にあたっています。 ゲームを取り入れて工夫もしたりするんですけど、ゲームに熱中して負けて泣き出す子もいたりして。難しいですね。 市長:日本人は英語を中学、高校、さらには大学と約8年間、勉強しているがなかなか英語を話すことができない。大人は、英語の会話がうまくできないことを恥ずかしいと感じて引いてしまう。  英語は勉強するだけではなく、コミュニケーションツールの一つですから、市民の皆さんがお2人と交流することによって、英語に対して積極的になれることを期待しています。 ラグビーワールドカップ2019が世界への扉を開く エコパを会場に平成30年には「ラグビーワールドカップ(RWC)2019」が開催されます。 お2人の出身国ではラグビーが盛んだと伺いました。 サム:ニュージーランド人はラグビーを愛しています。プロチームが多く存在し、試合はテレビを通じて全国に放送されています。  子どものころかプロ選手を目指す人も多く、トレーニングによって当たり負けしないガッチリとした体つきになります。 ヘザー:オーストラリアでも熱狂的なラグビーファンが多く、家族や友人、職場の人たちとスタジアムに出かけ、お気に入りのチームと同じ色のジャージやマフラーなどを身に着けたり、フェイスペイントをしたりして盛り上がります。ラグビー好きの女性も多く、女性チームもあります。 市長:私も先月エコパで開催された「トップリーグ」を観戦しましたが、スタジアムで見るとやはり迫力が違いますよね。 (公財)RWC2019組織委員会によれば、わが国におけるRWC2019の経済効果は、約4,200億円、訪日観戦者は、約40万人との試算がなされています。本市はこれを契機にどのようなまちを目指すのでしょうか。 市長:私は、RWCによって本市の世界への扉が開かれることに大きな期待を寄せています。  この先、私たちの生活はますますグローバル化します。この変化にいち早く対応することが、将来における私たちの生活を豊かなものにします。  世界からのお客様をお迎えし、市民の英語力向上と国際感覚を養うため、ホームステイに協力する家庭を500件募りたいと思っています。 サム:英語が話せるご家庭が500件というのはすごいことですよね。 市長:現在、市内において約500人が小学生の頃から英会話スクールに通っていると言われています。  今年は、CIRお2人の力を借りながら、こうした英語に積極的なご家庭をはじめ、英語に興味のある方を募り、公民館や職場で英会話サークルを開設していきたいと思います。そうすることによって、英語力だけでなく、国際感覚も自然と身に付くはずです。ですから、2人で市民の英語への扉を開けてください。 CIR、2人の展望 これからの2人の抱負をお聞かせください。 ヘザー:この5か月間、このまちの取り組みを見てきました。これからはもっとコミュニティの中に入って、市民の皆さんと様々な情報交換をしながら英語を広めたいと思います。 サム:袋井市は、産業や学術振興のため外国人誘致にも力を入れています。どこの国から、どのような人に来てもらいたいかを考え、来訪者の獲得につなげていきたいと思います。  グローバル化に限らず、ICTの普及や働き方改革などによって私たちの暮らしは大きく変化することでしょう。私たちは、こうした変化を捉え自らの暮らしに生かす努力が必要です。  袋井市民にとって英語は、語学からコミュニケーションの手段に変わろうとしています。  英語と向き合う積極的な市民の力によって、本市の世界と未来への扉が開かれることに期待が高まります。 サム・ウィーグナー(23歳)(Samuel Weegenaar) ニュージランド・クライストチャーチ出身。 趣味は、映画、音楽、読書、スキー、釣り、料理など。 ヘザー・ベイツ(24歳)(Heather Bates) オーストラリア・シドニー出身。 趣味は、海水浴、ウォーキング、ヨガ、写真、文通など。 原田市長 「RWCによって本市の世界への扉が開かれることに大きな期待を寄せています。」 CIRの2人がFacebookとInstagramで情報発信中 「Fukuroicirs」で検索!