P8-9 袋井市国民健康保険特定健康診査等実施計画の第2期計画を策定しました 問 市民課保険サービス係 TEL44−3191  袋井市は、日本一健康文化都市の実現を目指して、各種の健康づくり施策に取り組んでいます。特に糖尿病などの生活習慣病の発症原因とされるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した特定健康診査(以下「特定健診」)及び特定保健指導の実施については、「袋井市国民健康保険特定健康診査等実施計画第1期計画」に基づき、特定健診受診率の向上に積極的な取り組みを推進してきました。  今後は、第1期計画における実施状況と課題を整理した「第2期計画」に基づき、さらに特定健診受診率を向上させ、潜在する生活習慣病の方を早期に発見し、保健指導を充実させながら計画を推進していきます。 第1期計画における実態と今後の課題  袋井市の国民健康保険被保険者数は、平成23年度末現在21,205人で、被保険者1人あたりの医療費は、平成20年度は247,182円、平成22年度は271,596円と増加傾向にあります。また、医療費の疾病ごとの割合では腎不全が約9%と依然として高くなっています。  平成23年度では、ヘモグロビンA1c(JDS値)が6.1以上の受診勧奨者は10.0%で県内7位になっていることから、「糖尿病予備群ゼロ作戦」として重点的に取り組んでいる糖尿病対策をさらに推進していく必要があります。  また、特定保健指導の対象となる前の段階において、医療機関受診勧奨や個別指導、正しい知識の啓発を行った結果、翌年度の検査項目の値が良くなる方が増えています。そのため、引き続き特定健診後の指導を充実していく必要があります。 ■特定健診…特定健診を受診している方は、受診していない方より生活習慣病などの医療費が低いことが多く、また、受診した方のうち、数年振りの方に、生活習慣病と診断された方が複数みられます。そのため、より多くの人が特定健診を受けるなど、重症化予防につなげるための対策が必要となります(図1)。 ■特定保健指導…特定健診の結果、特定保健指導が必要と判断された場合には、保健師や管理栄養士が面談し、一緒に生活習慣の改善目標を立ててきたため、平成23年度の終了率は、目標を14ポイント上回り54%でした(図2)。 ■改善した項目…特定健診に伴う保健指導を開始してからは、改善されている検査項目が多いことがわかります(図3)。 ■特定健診受診率の推移(図1) ◇特定健診受診率は最終目標率には到達しないものの、平成21年度は49.2%で県内3位、平成22年度は51.9%で県内1位、平成23年度は52.9%で県内2位でした。 ■特定保健指導の結果推移(図2) 項目名 目標実施率 (終了率) 終了率 平成20年度 25.0% 41.9% 平成21年度 30.0% 47.7% 平成22年度 35.0% 46.0% 平成23年度 40.0% 54.0% ◇自分の健康状態を把握し、生活習慣の改善を図り、取り組んでいただいた成果です。 ■受診者の占める割合が改善した検査項目一覧(図3) 項目名 H20 H23 減率 メタボリックシンドローム予備群 11.0% 9.9% 1.1%減 BMI25以上 19.1% 18.6% 0.5%減 中性脂肪150mg以上 18.4% 17.2% 1.2%減 脂質HDL40mg/dl未満 6.3% 4.5% 1.8%減 血圧 正常値〜T度(軽症) 45.7% 40.5% 5.2%減 血圧 U度(中等症)〜V度(重症) 4.9% 3.5% 1.4%減 肝機能 ALT(GPT)31U/I以上 12.5% 11.6% 0.9%減 腎機能 尿蛋白(+)以上 7.1% 6.2% 0.9%減 ◇メタボリックシンドローム予備群や血圧などの割合が減っているので、保健指導などの効果がでています。 第2期計画(平成25〜29年度)では、特定健診の受診率の向上をはかり、潜在する生活習慣病の人を早期に発見し、特定保健指導などを充実します。 〜特定健診を受診して生活習慣病を予防・改善しましょう〜 ■年次別目標値 項目名 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 特定健診受診率 55.0% 57.0% 58.0% 59.0% 60.0% 特定保健指導終了率 (動機付け支援、積極的支援の合計) 55.0% 57.0% 58.0% 59.0% 60.0% 第2期計画における特定健診・特定保健指導の取り組み ◆平成25年度は、特定健診受診率と特定保健指導終了率ともに55%を目標に次のことに取り組みます。 特定健診を受けやすい体制づくりをすすめます 1特定健診とがん検診を同時に受診できる総合検診を5〜6月に実施し、健診日を増やしたり予約制にしたりすることで、待ち時間を減らしています。 2指定の医療機関で受診できる特定健診を10月まで実施します。  10月までに受診できなかった方を対象に、平成26年1〜2月に保健センターなどで追加健診を行っていきます。 健診後の生活改善を保健師、栄養士、運動指導士がお手伝いします 1特定保健指導は、対象の方と1対1で、個人の生活に合わせた詳しい個別相談を実施しています。 2糖尿病が悪化すると、心疾患・脳血管疾患・腎不全などの重大な病気を発症する危険性が高まります。糖尿病予備群の方を対象に、結果説明会や運動教室を開催しています。 3糖尿病の疑いがあり、かつ治療を開始していない方を対象に、個別相談をした上で医療機関と連携して受診をお勧めしています。 4糖尿病で治療中の方には、電話相談を行っています。 5腎機能が低下した方の個別相談、家庭訪問、電話相談などの相談・指導を充実することで、人工透析が必要になる人を減らします。 6特定健診を受けた方を対象に、生活習慣病予防のための運動講座や運動教室を実施しています。今後は、個別の運動指導も充実させます。 ■藤色の封筒が届きます  特定健診は、市の指定医療機関で10月31日まで実施しています。  受診票は左の写真の封筒(藤色)で5月末にお送りしています。国民健康保険に加入している40歳〜74歳の方は、各年度に1回、是非、受診してください。  受診票がない場合は、健康づくり政策課検診推進係(袋井保健センター)へお問い合わせください。 ■改善のためにできることを一緒に考えます  特定健診の結果は、1人ひとり異なるため、保健師・管理栄養士・運動指導士が、生活習慣を改善するために具体的にどうすればよいかの行動目標を、一緒に考え設定し、皆さんに合った保健指導を行います。その取り組みを行うことで、数値がよくなる方が増えていますので、是非、ご利用ください。  特定健診の相談案内は、対象の方に後日通知します。  また、随時電話相談を実施しています。 問 健康づくり政策課検診推進係(袋井保健 センター) TEL42-7275