P16-17 自転車生活、 ルールを知って もっと楽しく! 自転車に乗っていますか? 環境にやさしい自転車は、手軽な交通手段としてブームになっています。 利用者は増えていても、意外に知られていないルールとマナー。 正しく知って、安全に楽しみたいですね。  自転車の交通ルールとマナーについて、袋井警察署交通課係長の小林さんと交通安全協会交通安全指導員の小粥さんにお話を伺いました。 ■自転車は「軽車両」  袋井市内での自転車が関係する事故は、平成23年1月から12月上旬までの間に96件発生し、そのうちの半数以上が出会い頭の事故だそうです。 袋井市内の自転車による事故状況 区分 平成20年 平成21年 平成22年 件数 99件 76件 110件 死者数 01件 01件 001件 負傷者数 97件 71件 112件 「自転車は道路交通法上、軽車両で、自動車と同じ車両となるため、車道通行(左側の端)が原則です。もし、一時停止の道路標識があれば、自動車と同じように、必ず一時停止しなければなりません」と小林さん。  また、小粥さんは「交通安全のために、まず誰にでもできること、自転車を利用する一人ひとりがルールとマナーを知ることが大切でしょう」と強調しました。 ■人を大事に「歩行者優先」  自転車は例外として歩道を通行することができます。 「その場合は歩行者優先ということを守らなければなりません。自転車で歩道を通行する時は、車道寄りを安全に停止できる速度で通行します。 歩行者がいて、必要な場合はすぐに一時停止したり、自転車を降りて通行したりします」と小粥さん。  「歩行者優先」という言葉から連想できるように、つまりは人を大事に思う気持ち、それが自転車を安全に楽しむことにつながるのかもしれません。 ■身近な人と 自転車ルールの話をしよう  市民の皆さんに自転車のルールとマナーを知ってもらうため、袋井警察署では、小・中学生、高校生や高齢者を対象とした交通安全教室を行っています。  要望があれば警察署の職員が企業などへ出向き、交通安全の講習を行うこともあるそうです。  また、自転車は早ければ幼児のころから乗り始めますが、子どもにはルールやマナーは良く分かりません。  そのため、保護者が子どもにルールやマナーについて話をすることがとても大事です。親子教室の開催がある場合は、積極的に参加してみてはいかがでしょうか。 ご存じですか?〜自転車安全利用五則〜 1自転車は、車道が原則、歩道は例外 2車道は左側を通行 3歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行 4安全ルールを守る ○飲酒運転・二人乗り・並進の禁止 ○夜間はライトを点灯 ○交差点での信号遵守と一時停止・安全確認 5子どもはヘルメットを着用 自転車が歩道を通行できるのは… @道路標識などで指定された場所 A運転者が13歳未満の子どもや70歳以上の方、身体の不自由な方 B車道または、交通の状況から判断して、やむを得ない場合など 平成24年度交通安全スローガン自転車編 「自転車も 安全速度と 気配りを」 新年度から自転車で 通学する皆さんへ  新学期に向けて、通学用自転車の準備を始める方も多いのではないでしょうか。  安全に通学するために、まずは学校ごとの自転車通学規則を確認しましょう。 ■自転車に備えて安心  市民協働課では、靴のかかと部分にはる反射シール(シューライト)やスポークリフレクター(自転車の車輪部分に付ける反射材)などを無料で配布しています。  ぜひ、ご活用ください。 問 市民協働課交通政策係 TEL44ー3125 ■自転車選びのポイント ◇体の大きさに合ったものを  自転車に乗ってみて、片方の足をペダルにのせた時、もう片方の足のつま先が地面につくことが目安です。  小学6年生の子どもに、自転車購入を検討している場合には、高校生まで乗ることを見越して、安全を確保できる範囲内で大きめのものを選ぶのもいいです。その場合は、サドルを低いものに替える方法もあるので、販売店に相談してみましょう。 ◇定期点検で保険もプラス  自転車安全整備士のいる自転車安全整備店で点検・整備(有料)を受けると、傷害補償と賠償責任補償の保険がついたTSマークをはってもらえます。  ブレーキやチェーンの整備に加え、もしものときの保険加入で安心して乗ることができます。 【袋井自転車組合加盟店((有)江塚自動車商会より)】 子どもを見守る現場から まずは 大人が お手本に 「子どもたちの安全を守るために大切なこと、それは、いつでも子どもたちは、私たち大人を見ているという意識を持ち続けることです」  袋井市スクールガードリーダーとして、今年度からは、中学校の安全指導も担当することになった海野さん。通学時の中学校の生徒たちの様子を見守るなか、自転車の乗り方で特に「ヘルメット」に表れる変化があるといいます。 「1年生は、ヘルメットをしっかりかぶっている。2年生は、あごひもを外してヘルメットをかぶっている。3年生になると、ヘルメットは前かごの中。しかし、これはほんの一部の例で、大半の子どもたちは交通ルールをよく守っています。だからこそ違反が目立つ。大人も子どもも初心を忘れずルールを守りましょう。命は一つしかないのですから」 高校生自らがデザインした交通安全注意看板  平成20年に、高校生の交通マナー向上を目的として、袋井商業高校と袋井高校の生徒が交通安全注意看板のデザインから取り付けまでを行いました。  看板は、両高校付近に合計9枚設置されています。 袋井商業高校付近に設置された交通安全注意看板 市民編集長がお伝えします Citizens'Eye 市民編集員のひとこと 遠州灘をのぞみながら「太平洋岸自転車道」を走ってみませんか。 小関裕子、谷口史恵