P21-22 わたしたちのごみの旅 大量生産、大量消費のライフスタイルを、一人ひとりが見直す時代です。 家庭から出るごみ、元から減らす工夫をしてみませんか。  皆さんは「循環型社会」という言葉を聞いたことがありますか。「3つのR(左図)」を実行することで、廃棄されるものを最小限に抑えて、埋立てごみを極力減らしていく社会のことです。  例えば江戸時代、人々はすべてを貴重な資源として、無駄なごみを出さない生活をしていました。物があふれている現代、時代背景は異なりますが、今あるものを循環して、有効に利用することが求められています。  平成22年度、袋井市で家庭から出たごみの量は、1人1日平均約620g、そのうちの8割である約500gが「燃やせるごみ」でした。 3つのR Reduce………リデュース         ごみを減らす Reuse…………リユース        くり返して使う Recycle……リサイクル      資源化して再利用する  仮に、1人1日100gの燃やせるごみの減量(Reduce)を実現すれば、市全体では8t以上の減量になります。  ごみを出さない工夫、まず一つ実践してみませんか。 家庭から出る 燃やせるごみのゆくえ  「中遠クリーンセンター」は、平成20年3月に岡崎地内に完成し、袋井市と森町が共同で運営している施設です。健康増進施設「風見の丘」が隣接しています。  燃やせるごみのゆくえを知るために、中遠クリーンセンターの飯淵勇太技師にお話を聞きました。 Q中遠クリーンセンターへ持ち込まれるごみは、どのように処理されていますか。 A持ち込まれたごみは、溶融され、溶融飛灰は最終処分場へ運搬します。溶融の際に、スラグとメタルという資源物(溶融物)を取り出します(下図)。  家庭ごみの搬入量は、減少傾向にあり、生ごみの水切りや分別が習慣化されてきた結果ともいえます。 Qリサイクルされているものはありますか。 Aごみの溶融の際に取り出されたスラグとメタルは、再生工場へ運び、再資源化します。スラグは市内の道路舗装の材料に、メタルは重機のおもりに使われています。  また、施設で出た熱を利用して発電し、クリーンセンターの運転に役立てています。発生した蒸気で水を温め、「風見の丘」へ送り、温水プールや浴場、冷暖房に利用しています。 Qリユース(再使用)されているものはありますか。 A中遠クリーンセンターに持ち込まれた家具などで、まだ使えるものは、持ち込んだ方の了解を得た上でクリーンセンター内の再利用コーナーに保管し、希望者にお譲りしています。 市で発行しているごみの出し方ガイド(平成23年度改定版)は、情報量が増え、より便利になりました(各世帯配布済)。 ご活用ください。 燃やせるごみの処理の流れ 中遠クリーンセンター 燃やせるごみや分別過程で出る「リサイクルできない廃プラスチックなど」(約22,344t(※)) 浄化センター、衛生センターから排出される「汚泥」(約2,631t(※)) 中遠クリーンセンターで溶融 スラグとメタル スラグ(約1,478t(※)) メタル(約220t(※)) 融飛灰 (無害化処理) 再生工場 スラグ 道路の舗装材料など メタル 重機のおもりなど 最終処分場 中遠広域一般廃棄物最終処分場で埋立て (※)平成22年度実績 「もったいない」を形に @「常設フリマ」をご利用ください  方丈にある、協働まちづくりセンター「ふらっと」内の一角に、無人のフリーマーケットコーナー(ひめりんご)が常設されています。  展示できる大きさのもので寄附を受け付け、安価で販売しています。衣料品やスポーツ用品、食器など日用品があり、よく利用される方は、定期的に変わる展示品を楽しみにしているといいます。  一度足を運んでみませんか。 A制服・体操服のリユース  市内の小・中学校で、PTAが中心となり、制服や体操服のリユースに取り組む活動があります。  浅羽中学校では、年度末に制服や体操服の寄附を募り、希望者に無償で譲っています。  袋井東小学校や袋井北小学校でも、卒業や転校などにより使わなくなった制服や体操服を必要に応じて譲ったり、貸し出しするなどのリユースが行われています。 実施校 ▽小学校…袋井東小、袋井北小 ▽中学校…袋井中(有償)、浅羽中 ◇詳しくは、実施校にお問い合わせください。 3つのRを実践!「譲ります・譲ってください」 広報ふくろいに掲載している「譲ります・譲ってください」コーナーを利用された方に、感想を伺いました。 譲ります 「役に立ててもらえれば…」   以前は、家族みんなで使っていた卓球台。使わなくなってからは、物置き小屋にしまっていました。  「そのままではもったいないな」と思っていたころ、広報紙で卓球台を譲ってほしい人がいることを知り、連絡したことがきっかけです。  ほかにも自転車なども譲り、必要としている方に使っていただいています。 (60代 女性) 譲ってください  「譲ってもらってよかったよ」  子どもが中学校の卓球部に入部しているため、自宅練習用に「卓球台」を探していました。  広報ふくろいの「譲ってください」コーナーを見て、まずは登録。返事を待っていると、しばらくして市から譲ってくれる人が見つかったとの連絡があり、実際に「卓球台」を見に行きました。状態などを確認し、気に入ったので譲ってもらいました。  現在では、家族で遊んだり、友人が来たときに一緒に遊んで過ごしたりしています。  このコーナーを利用してみて、現物を確認してから最終的に決められることや、登録をしておけば、市から連絡してくれるのが便利で、安心だと思いました。  また次回も利用したいです。 (中学生の子を持つ母親) ☆ミニクイズ 市で今年2月から、新たに資源回収しているものはどれ? @ビニールコート紙 Aアルミ加工の紙パック B新聞紙などの古紙 答えは20ページ下 市民編集長がお伝えします Citizens'Eye 市民編集員のひとこと 竹粉砕機を知っていますか?市民団体や自治会へ貸し出しています。 小関裕子、谷口史恵