P10-11 袋井の人 伝統的な技能の継承はもちろん、新たな技術を加えて次世代へ伝えたい 平成24年度 優秀施工者国土交通大臣顕彰受賞 (株)瓦粋・瓦葺き職人 塚本 勇人さん(堀越上)  優秀な技術・技能を持ち、後進の指導・育成などに多大な貢献をされている建設技能者の方たちを対象として実施されている「優秀施工者国土交通大臣顕彰」。  第21回目となる平成24年度は、362人の優秀な建設技能者が新たに建設マスターとして顕彰されました。その中の1人が、瓦葺き職人の塚本勇人さん(51歳)です。 身近にあった家業に触れ、瓦葺き職人の道へ  市内で、瓦の製造・販売・施工を営む塚本さんは、明治創業以来の家業を継ぐ4代目です。  小さなころから、家族の仕事についていって屋根に上がったり、瓦を焼く炭出しを手伝ったりと、家業が身近なものだったという塚本さん。18歳で瓦葺き職人の道に入り、今年で34年目になります。 「瓦を用いた屋根仕上げや、瓦で屋根を葺くのが瓦葺き職人です。専門的には、日本瓦(いぶし瓦)を主に取り扱っています。施工は、一般の住宅などが3割、寺社建築の新築や修復が7割くらいですね」 職人の技能を、日本の伝統を絶やさないように 「日本の気候・風土に合った日本瓦ですが、日本瓦で屋根を葺いた住宅は少なくなってきています。一方で、保存・継承していかなければならない文化財的な寺社建築には、日本瓦が多く使われています。  伝統的なものを守っていくために、職人が培ってきた技能や美意識を受け継いでいくことと、時代に合った工法を取り入れていくことの大切さを強く感じています」という塚本さん。  伝統的な技能を継承しつつ、新しい技術を次世代へつないでいくために、NPO法人日本瓦葺技能継承甍会の理事長として、研修活動の開催や、瓦の維持管理ができる人材とシステムを地域社会に構築する取り組みを進めているそうです。 「人づくり」から「ものづくり」そして、「国づくり」へ  職人として、自分の仕事の成果に対する「ありがとう」の言葉がとてもうれしいと話してくれた塚本さん。  瓦という形として後世に残せるものだけでなく、技能の継承=後継者が育ってくれることも喜びの1つだといいます。 「『ものづくり』は『国づくり』につながります。そして『ものづくり』を進めるためには『人づくり』が欠かせません。  今回の受賞を励みに、貴重な技術を後継者につなぐ『人づくり』ができるような取り組みを目指していきます」  塚本さんのような職人の技術が、地域を、そして国を支える底力として活躍されることを期待しています。 袋井で活動中 グループ紹介 袋井市老人クラブ連合会  袋井市の老人クラブでは、生きがいづくりや地域の支え合い、社会貢献のための活動を行っています。普段は各地区別のクラブで活動しますが、各老人クラブが集う行事も開催しています。  11月に開催した文化祭作品展では、各地区の老人クラブ会員の皆さんが工夫を凝らして作った手芸や絵画など、690点の作品が展示され、多くの人の目を楽しませていました。12月の文化芸能発表会では、会員の皆さんによる、ダンスや歌、詩吟などが披露されました。  現在、新たな会員を募集していますので、興味を持たれた方は、是非ご連絡ください。 ◇活動日時や場所、内容、会費などは、各地区の老人クラブによって異なります。詳しくは、お問い合わせください。 対象 おおむね60歳以上の方 問 市老人クラブ連合会(白雲荘内) TEL43-8310 市民×原田市長 THE 対談 今回は、「成人の日を迎えて」をテーマに、新成人の皆さんと市長が対談しました。 「大人としての責任を持ちながら、充実した人生を歩んでいきたい」 成人になって改めて思うことは? 市長:成人になって、今までとの大きな違いはどんなことだと思いますか? 深谷:選挙での投票など、社会的な責任が生じることを感じます。 丸山:周囲の人から、「成人なら一般常識を備えているだろう」と見られていることを意識します。 鈴木:私は、政治にも興味を持って、目を向けなければいけないと思うようになりました。 市長:二十歳を迎え、これまで生きてきて、誰かに感謝を感じたことはありますか? 深谷・鈴木:大学まで通わせてもらえていることを、親や家族にとても感謝しています。 柴本:私は、家族に日常の暮らしをサポートしてもらい、働くことができていると思います。家族と職場に支えてもらえていることに感謝しています。 市長:毎日生活していて、幸福感や満足感を感じていますか? 柴本:仕事を頑張ることはもちろん、趣味や勉強など、やりたいことがたくさんあります。充実感を感じられ、幸せです。 千葉:今は不自由なく生活させてもらえて幸せですが、成人してからは、生活する上で、自分の力である程度のことができるようにしなくては、という思いが芽生えました。 成人の皆さんがこのまちに望むものは? 市長:袋井市は、皆さんのような若い人が多いまちです。皆さんは、このまちがどのようになれば、もっといいまちになると思いますか? 深谷:介護や寝たきりを予防し、住民が長く健康に生活できるまちになるといいと思います。 柴本:子育てへの支援が充実し、子育ての環境が整っているまちだといいですね。出生率の上昇も期待できますよね。 鈴木:私たちの世代では、買い物は市外へ出掛けることが多いので、若者がより魅力を感じる商業施設などが、もっと近くにあればいいなと思います。 丸山:自宅周辺では、日常生活には不便さは感じませんが、地域の文化的な活動や団体に参加できる機会が、もっと身近にたくさん欲しいですね。 千葉:袋井駅から離れたところから、今よりも楽に駅前までアクセスできるようになると、喜ぶ人や助かる人は多いと思います。  私は自転車を使いますが、バスは本数が少なく、交通手段で苦労しているという話も聞きます。 市長:袋井が、誰もが住みやすいまちになるよう、皆さんも協力してください。  皆さんが幸せな人生を送れるよう応援しています。 成人としての責任と誇りを感じています 深谷菜月さん(大学生) 朝目覚め、今日も元気で健康なことが嬉しいです 柴本幸見さん(社会人) 口では伝えにくいけれど親には感謝しています 千葉健悟さん(大学生) 若者がより魅力を感じるまちになるとうれしい 鈴木雅人さん(大学生) 文化的な活動に参加する機会を増やせれば 丸山純さん(専門学校生) 皆さんの若い力が袋井の元気につながります 袋井市長 原田英之 問合せ/秘書広報課広報広聴係 TEL44-3104