P20-21 袋井にある「スロー」なもの探してみました。 袋井の健康文化、ゆっくり運動を 楽しむスローエアロビック。 地元の食材を使い ひと手間かけた料理で囲む スローな食卓。 「スロー」のよさ、ご紹介します。 袋井発信!誰でも気軽にできる 「スローエアロビック」  日本一健康文化都市を目指す、袋井市。国のスポーツ拠点づくり推進事業に選ばれて、平成18年1月から、小・中学生、高校生のジュニア層を対象としたエアロビックの全国大会を、継続的に開催しています。  エアロビックとは、音楽のリズムにのって体を動かし、心と体で楽しむ「表現スポーツ」です。野球の「甲子園」、サッカーの「国立」、ラグビーの「花園」のように、エアロビックの「袋井」として、青少年が憧れ目標とする大会となるように、地域ぐるみでエアロビックの普及を進めています。  エアロビック教室の開催のほか、中学校体育のダンス必修化を受け、市内の中学校でエアロビックを授業に活用するなど、様々な取り組みが行われています。  そこで、市では、子どもから高齢者まで誰もが気軽に体を動かすことができるオリジナルの「スローエアロビック」を、(社)日本エアロビック連盟、袋井エアロビック協議会との連携のもと考案、袋井から発信しています。  スローエアロビックの特徴は、 ♪身近な音楽で親しみやすい。 ♪曲の速さはゆったり、ゆっくり。リラックスしてできます。 ♪単純な動きの繰り返しなので、誰でも安心して始められます。 ♪ゆっくり体幹から動く運動で脳を活性化。心も体ものびやかになります。  風見の丘での市主催の教室や、公民館での教室、地区体育祭などイベント時の準備運動としても実施されています。 準備運動にいいね!  11月18日に開催されたツーデーウオークでは、スローエアロビックで準備運動をして、参加者が体をほぐしました。  当日、スローエアロビックの指導をした鈴木洋子さんにお話を聞きました。 「動きがゆっくりなので、誰でも楽しむことができ、継続につながります。以前はエアロビックを使って準備運動を指導していましたが、『スロー』になってからは、参加者にもわかりやすく、指導もしやすくなりました」 「ビートルズの『オブラディオブラダ』など、身近な音楽を使うので、自然と体がリズムをとり、すんなり曲へ入っていけます。『知っている曲だからいいんだな』と思います。リズムにのって体を動かすと楽しく、笑顔になり、免疫力アップも期待できますよ」 教室に参加して体験しよう!  浅羽南公民館で行われた、スローエアロビック教室(全5回)に伺いました。  曲に合わせて軽快に体を動かす、笑顔の参加者の皆さん。講師の原さん、守屋さんのお話では、回を重ねるごとに動きがよくなり、「楽しかった!」と言ってくれるそうですよ。 参加者の声 音楽があると、のりやすくていいですね。 子どもを預けて、自分だけ参加しようと思っていましたが、一緒にやってみたら、子どもにも簡単にできました。土曜日に講座があるのはありがたいです。 「スロー」という言葉にひかれて参加。「エアロビックでもスローならできるかな?」と思い、やってみたらついていけました。 ゆっくり楽しむ、スローフード 袋井の「お雑煮」 スローフードってなに?  最近よく耳にする言葉ですが、日本では「その土地の伝統的な食文化を大切にしたもの、手間ひまかけた料理、大量栽培でない安全な食」などと解釈されています。  ゆっくり作られた食材を、丁寧に調理してゆっくり味わうことで、心が落ち着き、豊かになると考えられています。 どんなお雑煮を食べていますか?  お雑煮は、1年の無事を祈ってお正月に食べる伝統的な日本料理です。  そんな郷土の「お雑煮」について、市内で食育活動に携わる管理栄養士の大角恵子さんは、「それぞれの家庭で手を加え、受け継がれるのがお雑煮。地方によって調理法や具材に特色があり、これといった決まりがあるわけではありません」とした上で、「袋井のお雑煮は、ダイコンやミズナ、ハクサイなど、手に入りやすい地元の野菜を使ったシンプルなもので、削り節をかけて食べるのが主流です」と話してくれました。  市内のご家庭では、「具は野菜のほか、鶏肉や油揚げを入れる」、「焼いたお餅を入れる」、「元旦は母親は家事を休み、父親がお雑煮を作る」など、食べ方や習慣も様々です。  普段は忙しく過ごしている人も、家庭ならではの料理を囲みながら、心和むひとときを過ごしたいですね。 「おはたき」  おはたきは、遠州地域の中でも、特に大井川から天竜川間で、江戸時代から食べられている「うるち米」のお餅です。  おはたきの名前の由来は、粉にすることを「はたく」といい、ここから「おはたきもち」と呼ばれるようになったという説が有力です。  ひと昔前は、秋の収穫後に出るくず米などを使って家庭で手作りされることが多く、色は黒っぽかったそうです。  今ではうるち米に餅米や玄米を混ぜたものが市販されるなど、見た目も味も変わってきました。  餅米のお餅と違ってかみ切りやすいことから、お雑煮の中におはたき餅を入れて食べる方も多いそうです。  ☆ミニクイズ 袋井市歌「〜ここがふるさと〜」の中でゆっくり≠ニいう歌詞が出てくるのは何番でしょう? @1番 A2番 B3番 ミニクイズの答え 正解はB3番 ちょこっと民話〜笠原地区編〜(「袋井に伝わる昔話」より)  「金の鶏」  今から千年以上も昔のことです。奥三沢に「幸せを呼ぶ金の鶏」を家宝に持つ関口長者様が住んでいました。  ある年、この長者様が大勢の村人と田植えを終えると、夜になって集中豪雨に見舞われ、田畑も民家もすべて流されてしまいました。この時、「テンガ崖」と呼ばれる崖ができました。  その翌年から、お正月、元日の明け方にどこからか鶏の鳴き声が聞かれるようになりました。なにひとつ残らなかった村に鶏がいるはずはありません。「これは長者様の金の鶏に違いない」、「テンガ崖の下に埋まっているのだ」といわれ、この声を聞いた人は、その年「幸運に恵まれる」と伝えられています。 市民編集員のひとこと 浅羽南公民館のパッチワーク、制作期間は約9か月。手作りってあたたかいね。 小関裕子、谷口史恵