P14 犯罪や非行のない明るい社会へ! 更生保護を支える保護司 ◎保護司とは  犯罪や非行をした人が、地域社会において、健全な社会人として立ち直るよう支えていく「更生保護」の活動の一部を担っているのが保護司です。  保護司は、法務大臣から委嘱された非常勤の一般職国家公務員で、無給で活動しています。任期は2年で、全国に約5万人弱、袋井市では23人の保護司が活動しています。 ◎保護司の仕事について  保護司は、主に次の3つの活動をしています。 @保護観察を受けている人と定期的に面接をして、指導・援助を行うこと。 A刑務所や少年院に入っている人の受け入れ先や生活環境を調整すること。必要に応じて刑務所や少年院に収容されている人に面会に行くこと。 B地域や学校などで、犯罪や非行防止のための講演などの活動を行うこと。 ◎保護観察とは  保護観察は、犯罪や非行をした人に実社会で生活を送りながら、決められた約束事を守るよう指導・助言を行なうことや必要な援助をして立ち直りを促進しようとする制度で、更生保護の中心的な仕事です。 ◎保護観察までの流れ  犯罪や非行をすると、警察に逮捕され、送検、裁判となります。裁判で保護観察に関する処分を受けた人や刑務所や少年院を仮出所した人が、保護観察の対象者となります(下図)。 ◆南磐田地区保護司会袋井地区の保護司のみなさんを紹介します(平成25年8月現在・敬称略) 名前(役職) 地区名 大塲伸宜(南磐田地区副会長) 川会 廣岡宥樹(袋井地区長) 愛野 大場重夫(袋井副地区長) 川井 榛原俊孝(袋井支部長) 上山梨 近藤芙左子(浅羽支部長) 東同笠 鈴木秀典 高尾 竹野美惠子 砂本町 戸塚文彦 豊沢 桑原 定 愛野南 高橋有治 鷲巣 永井昭美 堀越 鈴木あさ子 旭町 小栗常夫 国本 山本ちづ子 深見 鈴木基之 岡崎 石川隆次 下山梨 丸山照範 春岡 飯田せつ子 諸井 浅田二郎 浅羽 川上政年 浅名 浅原哲則 富里 原 一世 松原 小島たみ代 湊 保護司を務めて 大塲伸宜さん  私は保護司を21年ほど務めていますが、その中で印象に残っている少年のことを紹介します。  少年は、好きな女性ができて母親や自分と別居した父親に反発し、シンナーを吸引して保護観察処分となりました。家出をしたりバイクを乗り回したりと非行を繰り返し、対応に困った母親が、私のところに相談に来ました。時には、夜中に母親と一緒に少年を探し歩いたこともあります。  そして、先輩とバイク絡みの問題が発生し、少年から「助けて」という電話がきた時、少年が私に心を寄せてきているなと感じ、彼なら立ち直れると思い指導・助言をしました。  数日後、一升ビンを持ってきて「おじさん、一杯やって」と、我が家を訪問してくれました。うれしかったですね。