P20-21 東海道、袋井宿を歩こう! 袋井宿は江戸日本橋・京都三条大橋どちらから数えても27番目の「どまん中」にあります。袋井宿の足跡やおもてなしの心を探して、東海道を歩いてみませんか。 東海道五十三次と袋井宿  関ヶ原の戦い(1600年)で全国を統一した徳川家康は、まず交通路の整備に着手し、東海道に一斉に宿場を設置しました。東海道五十三次のひとつ、袋井宿が設けられたのは1616年のことです。  「東海道は松並木」といわれるように、沿道には松が植えられ、道のりの目安として一里(約4q)ごとに一里塚が作られました。市内には木原と久津部にあり、木原一里塚は復元され、久津部一里塚は記念碑として残されています。  当時の庶民の旅行には厳しい制限がありましたが、参拝には寛大な面があり、寺社詣やおかげ参り(※)の人々も往来し、茶店もにぎわったということです。 (※)おかげ参り…江戸時代、周期的に起こった伊勢神宮へのお参りのこと。  開宿四〇〇年に向けて  平成28年には、袋井宿が開設されてから400年の節目を迎えることから、「袋井宿開設四〇〇年記念事業」が行われる予定です。  是非、皆さんもスタッフとして参加してみませんか? 問 市民協働課協働推進室 TEL44−3107 袋井宿の今昔 宿場町めぐりのおともに、市発行のマップが便利です。市役所4階の市民協働課と「どまん中茶屋」にありますよ。 観福寺は、袋井宿のまん中に位置することから、体のまん中にある「へそ」が愛称の由来となっています。 宇刈川の河川改修に伴った用地の残地を、平成13年に開催された東海道四〇〇年祭に向け、市民の憩いの場となるように整備。同じ通りを東に約230m行くと、袋井宿場公園があります。 袋井にあるおもてなし  宿場町袋井で旅人をもてなしていたように、市内で開催されるスポーツイベントも、市民のおもてなしの心で支えられています。  毎年多くの参加者でにぎわう東海道どまん中ふくろいツーデーウオーク。コース途中に設けられたおもてなしポイントでは、お茶やメロンなどが振る舞われ、豚汁や小メロン漬け、ジャムなど、毎年手作りの品を用意してくれるグループもあり、温かいおもてなしに出会うことができますよ。 本町にある袋井宿説明板。絵の説明に「茶を差し出す女将の姿は、どまん中袋井宿の『おもてなし』の心を表しています」とあります。 ツーデーウオークのおもてなし 東海道どまん中ふくろいツーデーウオーク実行委員長の居禮子さんに聞きました!  ツーデーウオークの「おもてなし」で感じるのは、地元の人たちの善意であり、人を支える心。訪れる人たちが楽しんでくれる姿を見るのがうれしいです。若い世代も喜んで参加してくれて、地域の行事に関わることでおもてなしの心が芽生え、新しい自分を見つけるきっかけにもなるのかなと思います。市民の皆さんにも、もっとウオーキングに参加していただき楽しんでほしいですね。 袋井宿開設四〇〇年記念事業市民実行委員会おもてなし部会長にも就任した鳥居さん。 「ふるさと袋井を誇りに思ってもらえるようなおもてなしをしてみたいです」 どまん中のしるしを見つけたよ  袋井のキーワード「どまん中」。市内のいろんなところにどまん中のしるしがありますよ。探してみてね。 どまん中グルメ「たまごふわふわ」  江戸時代の名物料理「たまごふわふわ」は、当時全国的に人気があった料理と言われ、江戸時代の文献に袋井宿の太田脇本陣で宿泊客の朝食に出されたとされる記録が残っています。材料は卵とだし汁のシンプルな料理。ふわふわした卵が泡のように盛り上がってふんわりとした食感が楽しめますよ。 きになるコトバ遠州弁 参考「遠州の方言考」浅井昂著 ぬくとい 「子どもら外で遊んでるじゃん。」 「今日はぬくといでね〜。」 あたたかい。単なる温度のあたたかさだけを示して、心のあたたかいことの表現には使わない。 市民編集員のひとこと 松並木の旧道は右に左に曲がっていて、昔の面影をとどめています。大切にしたいなと思いました。(小) 暖かな早春の日差しを浴びながら、のんびり歴史散歩を楽しむのもいいですね。(谷) 小関裕子、谷口史恵