P22 原田市長の散歩道 「永遠の0」  最近映画化もされた小説『永遠の0』の『0』は、第二次世界大戦で日本の戦闘機として名をはせた『零戦』を指しているが、この物語は決して軍記物ではない。  昨年、私が議長を務める県市長会の席上で、静岡市長の田辺さんが突然挙手をして、「百田尚樹の小説『永遠の0』を読んで、大変感動した」という発言をした。田辺市長を感動させ、ほかの市長にまで読むことを薦めたこの小説に興味を持った私は、早速読んでみた。  それから半年が過ぎ、正月休みが終わったころ、知人から岡田准一主演の『永遠の0』の映画を見ることを強く薦められたので、妻と2人で映画館へ足を運んだ。  物語は、妻や子のためにかたくなまでに自分の命を大切にする主人公が、最後に兵学校の教え子の代わりに自ら特攻機に乗り込んでいくという内容であった。  隣席の妻は、妻子への愛の深さと教え子のために命を投げ出す主人公の姿に感動して、しきりにハンカチで涙を拭っていた。私は、「本当の勇気とは」について考えさせられた。  留守宅に残した妻や子の将来を案じ、自分の命を守るという当然のことが言えない戦場の特殊な雰囲気の中で、たった1人であってもそれを言い続け実行する主人公の『勇気』には、人間愛への尊厳を感じた。  政府の意向に反してもベトナム独立の志士を救った郷土の偉人・浅羽佐喜太郎も、ナチスドイツに追われて逃げるユダヤ人6千人のためにビザを発給した杉原千畝領事も、同じような『勇気』を持っていたに違いない。  今年の成人式の式辞で、私は浅羽佐喜太郎を例に引いて、「群れにならって行動するのではなく、自分の信念に基づいて行動することが『勇気』である」という話をした。  市長の職も、同じ『勇気』を持たなければならないと自分に言い聞かせている。  袋井市の大事な岐路を決める判断を迫られた時、私に必要なことは、その時どのような雰囲気の中にいようとも『将来の市民が幸せになる方向』を信念を持って決めていくことであると思っている。 季節の健康レシピ 毎月19日は『食育の日』 味噌饅頭 ●材料(8個分) 砂糖 60g 赤みそ 15g 卵白 卵1/2個分 重曹 小さじ1/2 水 大さじ1/2 薄力粉 75g 粒あん 175g くるみ 適量 手粉(強力粉) 適量 ●作り方 @ボールに砂糖、赤みそを入れてよくすり混ぜる。卵白を加えて混ぜ、加える直前につくった水溶き重曹を加えて混ぜたら、ふるった薄力粉を加えて混ぜる。 Aあんを8個に丸めておく。 B手粉の中に@の生地を置いて軽くこね、8等分にする。丸く伸ばしてあんを包み、くるみをのせて押す。 C蒸し器で13分間蒸し、蒸し上がったら手早くあおいで冷ます。 ●栄養価(1個分) エネルギー…162kcal / たんぱく質…3.5g / 脂質…4.5g / カルシウム…14mg / 鉄…0.6mg / ビタミンC…0mg / 食物繊維…2.0g / 塩分相当量…0.3g ●食推協からのコメント くるみは脂質が多く、高エネルギー食品です。脂肪の中には不飽和脂肪酸が多く含まれているため、1日数個食べることで、便秘・美肌・動脈硬化・肥満・強壮・不眠症に効果があるといわれています。 表紙のことば  1月7日、法多山尊永寺で、年の初めに五穀豊穣を祈る「法多山 田遊祭」(県指定無形民俗文化財)が行われました。  約600年前の室町時代から伝わる民俗芸能で、地元住民の皆さんでつくる保存会が継承して毎年1月7日に奉納しているものです。  当日は、稲作の作業を模した七段の舞を一目見ようと、多くの参拝客らが御堂を取り囲みました。 袋井市の木・花・鳥のイメージデザイン 市の木:キンモクセイ 市の花:コスモス 市の鳥:フクロウ 市の木・花・鳥それぞれの特徴を見やすくシンプルに表現し、「FUKUROI」の「F」を図案化しました。 ■市民の動き(平成26年1月1日現在) ▽人口…86,949人(−59人) ▽世帯…31,613世帯(−29世帯)