P30-31 市民編集員がお伝えします Citizens' Eye 企画・編集:小関裕子、谷口史恵 消費税率8%へ 水から暮らしをカンガエル この4月から消費税率が5%から8%に引き上げられました。 毎月かかる固定費でもあり、環境面とのかかわりの深い「水」について考えます。 袋井市の水のゆくえ  そもそも、私たちの飲み水はどこからきて、どのように処理されているのでしょうか。  市の水道課によれば、袋井市の水道の水源は「地下水」と「遠州広域水道(県企業局)」の2つあるということです。遠州広域水道は、天竜川・太田川の水を磐田市の寺谷浄水場で飲み水に浄化した水です。それを袋井市の配水池や受水点を経由して、各家庭や事業所に給水しています。  こうして供給された水を、私たちは日々の暮らしや仕事に使い、排水しています。排水された水は、浄化槽と下水道の2通りの方法で処理されています。 知っておきたい、下水道のこと  下水道は、家庭からの生活排水を処理する設備です。住宅が密集した地域には下水道が、家と家とが離れた地域には合併処理浄化槽が適しているといわれていますが、汚水をきれいにするという点では変わりはありません。  市では効率性や経済性を考慮し、地域の実情に応じて下水道整備を進めているそうです。現在、市内のおよそ3万5千人が下水道を使用することができます。 下水道が使える地域では、家庭の排水設備と下水道との接続工事を、下水道計画がない地域では、単独処理浄化槽から水環境に配慮した合併処理浄化槽への付け替えを、いかに速やかに進めていくかが今後の課題となっています。  下水道は、水道水の使用水量を算定基準とし(井戸水などを利用する場合は別途計算)、料金が決められています。  水道水を無駄にしないことは、下水道を使う上でも重要なことなんですね。 水を大切に使うために  市民1人1日あたりの生活用の水道使用量は、約260リットル(平成24年度)です。  家庭の中で一番水を使う場所は、トイレといわれています。最近では節水タイプのトイレや家電の普及で、使用水量は減っているのが現状です。とはいえ、夏場に不足しがちな水の確保のためにも、普段から水を大切に使う意識を持ちたいもの。水の上手な利用法を紹介します。 水の節約アイデア @風呂水を再利用する  風呂の残り湯を洗濯や掃除に再利用することで、約90リットルの節水になります。 A水の出しっぱなしをやめる  シャワーの水を1分間出しっぱなしにすると、約12リットルの水が無駄に。 B水道水でマイペットボトルを作る 水道水500mlは、ペットボトル(500ml)に比べ2千分の1の金額に相当。清潔な容器に口元いっぱいまで水を入れ、1日で飲みきりましょう。 C雨水タンクを利用する 雨水を貯め、花壇の水やりなどに利用します。治水対策になることから補助金の対象となります。 補助金を活用して、雨水タンクを設置しました! 「雨どいをカットするときは、勇気がいりました」。去年の7月ごろ、通販で購入した雨水タンクを自分で設置した布川雅規さん。市の補助金制度を活用し、容量の大きい、丈夫でしっかりしたタンクを選びました。 「平らで安定した場所に置くことを考え、水平メジャーで測ったり、土台を追加したりしました」。転倒防止用のワイヤーはペットコーナーで見つけたもの。自作ならではの工夫ですね。 雨水タンク設置補助金制度について 問 建設課河川係 TEL44−3166 たまにはじっくり水と向き合ってみる WET体験してみよう!  「プロジェクトWET」は、水について体験しながら学ぶ、体験型環境学習プログラムです。市では出前ECO教室の1つとして実施していて、グループ単位で、誰でも体験できます。(問 環境政策課環境企画係 TEL44−3135)  「プロジェクトWET」では、年齢や人数、場面に合わせたプログラムがあり、体を動かしたり、カードやワークシートを使ったりして、水について考えます。私たち市民編集員も体験してきました。  最初に、地球型のボールをパスして、人差し指が海と陸のどちらに触れたか、回数を数えていきました。海と陸に触れた回数はちょうど7対3の割合になり、指導者から地球上の海はおよそ7割と聞いて、同じだったことに驚きました。  地球全体の水を1リットルとした時、飲用可能な水はたった1滴。目を閉じて聞いた1滴の音にはっとしました。  水の大切さを痛感した時間でした。 市民編集員のひとこと  市民編集員となって、はや3年。取材で市内を巡りたくさんの方にお会いしました。この春、編集員を卒業し、新たな職場に。この経験を生かしてがんばります。ありがとうございました。(谷)