P32 市長の散歩道 「次代へ継ぐ」  1年のうち3月と4月は、卒業式や入学式、勤務先での異動もあって、別離と出会いが数多くある。とりわけ、去る人との間には様々な思い出があり、別れ難い気持ちになる。  建造物や組織の場合は、もう少し長い時間軸の中で生まれ変わりが行われ、建物は50年くらいで古いものから新しいものに建て替えられ、組織は合併や統合により新しく変わっていき、いずれの場合にも古いものの生命は引き継がれる。  平成17年に袋井市と浅羽町が合併したとき、その記念として浅羽海岸に5kmに渡って松の苗木を植えた。この植裁は、古くから地域の皆さんにより守り育てられてきた松林が著しく減少したため、市民ボランティアの方が5年をかけて、松くい虫に強い松を植えて先代の志を引き継いだものだ。  老朽化し手狭になった浅羽会館の建て替えが行われた際には、新たに建築したメロープラザに、浅羽会館で使われていた緞帳を加工して作った「タペストリー(壁掛け)」を掲げて継続の証とした。  高尾にあるJR東海道本線の誇線橋(通称・陸橋)の架け替えでは、第二次世界大戦で戦闘機からの機銃掃射を受けて穴があいた鉄板を、そのまま隣に保存して戦争の傷跡をはっきり残すことにした。  そして、この秋にはJR袋井駅が新しくなる。袋井駅は、明治22年に東海道本線開通と同時に袋井停車場として設置され、その後、昭和34年に現在の駅舎に改築された。  半世紀ぶりの改築となる今回は、その記念として、いま袋井で生活している人たちの写真を集めて「フォトモザイク(※)」をつくり、これを新駅舎の通路に掲げることになった。できるだけ多くの市民の笑顔で駅利用者をお出迎えしようと、縦2m×横6mに6千枚の写真を使う「フォトモザイク」を2か所に設置する。  次代を担う子どもや赤ん坊の写真が数多く集まり、若い姿で一杯のフォトモザイクとなることを楽しみにしている。  いつの日か、成人した彼ら彼女らが袋井駅へ立ち寄って、平成26年の自分や家族の姿を見て、袋井で育った日々を懐かしく思い、自分の生き方の糧としてくれることを望んでいる。 (※)「フォトモザイク」に使用する写真は、4月30日まで募集しています。詳しくは、本紙20ページをご覧ください。 季節の健康レシピ 毎月19日は『食育の日』 キャベツと豚肉の重ね煮 ●材料(2人分) キャベツ 1/4個(250g) 豚バラ薄切り肉 100g ショウガ 1/2個 (A)  鶏ガラスープ 小さじ1/4  湯 1/2カップ (B)  塩 小さじ1/2  こしょう 少々 酢じょう油 適量 ●作り方 @キャベツは軸を取り除き、大きめに切る。ショウガは皮をむいて薄切りにし、豚肉は7cmの長さに切る。 A鍋にキャベツ1/3、豚肉1/2、ショウガ1/2の順に重ね、Bを半分ふりかける。これをもう一度繰り返し、一番上にキャベツをのせる。 BAにAを加え、ふたをして中火で約15分煮る。 C器に盛り付け、酢じょう油をつけて食べる。 ●栄養価(1人分) エネルギー…229kcal / たんぱく質…9.2g / 脂質…17.6g / カルシウム…58mg / 鉄…0.8mg / ビタミンC…52mg / 食物繊維…2.4g / 塩分相当量…2.0g ●食推協からのコメント キャベツを白菜やレタスに変えてもおいしく作れます。 表紙のことば  3月15日・16日、中東遠地域5市1町の名所を巡り、自然やグルメを自転車に乗りながらゆっくりと味わう「2014ゆるゆる遠州ガイドライド2days」が開催されました。  市内を巡る『東海道どまん中で遠州三山と袋井レジェンドを巡る自転車旅』など7コースに、2日間で242人が参加。春の訪れを感じながら、遠州三山や軽便鉄道跡などを巡り、約45qを駆け抜けました。 袋井市の木・花・鳥のイメージデザイン 市の木:キンモクセイ 市の花:コスモス 市の鳥:フクロウ 市の木・花・鳥それぞれの特徴を見やすくシンプルに表現し、「FUKUROI」の「F」を図案化しました。 ■市民の動き(平成26年3月1日現在) ▽人口…86,991人(+20人) ▽世帯…31,685世帯(+49世帯)