P24-25 市民編集員がお伝えします Citizen's Eye 企画・編集:市民編集員(小関裕子) いつもと違うまちに出会える 袋井を自転車で走ろう! 最近、自転車に乗って出掛けていますか? 体を動かすことで健康にもつながり、何かいいことありそうです。 自転車の力を見直してみませんか?  誰もが1度は乗ったことがある乗り物「自転車」。近年、健康や環境意識の向上、燃料の高騰などの影響から、手軽な移動手段としての自転車が改めて注目されています。東日本大震災の際には、自動車に代わる生活の足として役立ちました。  市では、サイクルタウン推進事業として、健康でエコな乗り物である自転車を、市民生活でもっと活用してもらうための取り組みを進めています。  平成24年度には、事業の1つとして高南地区で市民モニターに電動アシスト付き自転車を貸し出し、買い物など日常的に使用してもらう実験を実施しました。今後は、市内事業所と連携をし、自転車通勤を奨励する事業や、高齢者への電動アシスト付き自転車のレンタル事業などにも取り組む予定です。  また、自転車は、スポーツとしても人気があります。最近では、観光とセットで自転車を楽しむ「サイクルツーリズム」のイベントが開催されるなど、自転車目線でまちを巡ることが魅力になっています。  自転車の利用には安全であることが不可欠です。安全性を確保しながら、自転車がどのように活用されていくのか、自転車の可能性に注目したいですね。 袋井を自転車で走ってみました!  「第4回ゆるゆる遠州ガイドライド2days」は、自転車に乗って中東遠地域の5市1町の魅力を楽しむイベントです。「ガイドライド」とは、ガイド付きのサイクリングツアーのことで、地元ガイドサイクリストとスタッフが案内し、20人程度の集団でまとまって走ります。今回、私たち市民編集員もガイドツアーに参加し、自転車の楽しさを体験しました。  参加したのは「東海道どまん中・遠州三山とふくろいレジェンドを巡るコース」の一部です。参加者の皆さんとメロープラザで合流し、まずはお互いに自己紹介。軽便鉄道跡の道、笠原地区の茶畑を経由して、エコパスタジアムまで、およそ11qをゆっくり走りました。  参加条件にヘルメット着用義務があり、初めてかぶった自転車用のヘルメットの軽さに驚きました。 一緒だと走りやすくて楽しい  仲間と走ると走りやすく、ちょっとした会話もできて楽しさも倍増です。途中にはおいしい楽しみもあり、休憩に立ち寄った製茶工場では、お茶と法多山名物の厄除けだんごをいただきました。  笠原地区から法多山へと続く道には、「長坂」と呼ばれる長い坂があり、坂を上りきってトンネルを抜けると、見晴らしのいい風景が待っていました。  自転車だから通ることができる道、出会える風景を満喫できましたよ。 「ふくろい自転車旅研究会」にお話を聞きました。  「ふくろい自転車旅研究会」は、ファンライド(楽しく走ること)を重点に、健康でエコなサイクリングを観光や地域交流を通して普及し、袋井の魅力発信につなげようと活動しています。今回の「ゆるゆる遠州ガイドライド2days」でガイドを務めた、代表の増田満さんにお話を聞きました。 「自転車で走ると、いつもの道でも空気が違う、風が違う、景色が違います」。市民が気軽に参加できるサイクルイベントを企画しているので、気軽に参加して地元の良さを知ってほしいそうです。 自転車を楽しむには安全が第一  ふくろい自転車旅研究会では、今後の活動の中に、交通ルールの啓発やメンテナンス講座を取り入れていくとのこと。市民の皆さんと交流を深め、自転車という乗り物を認めてもらいたいそうです。 「自転車専用道路があれば高齢者でも自転車で走りやすいと思います。交通量の多い道の横断に便利なアンダーパス(鉄道や他の道路などの下をくぐるため低くなっている道路)を作ってほしいですね」  市内では、歩道に自転車の通行指定区分がされている場所はありますが、専用道路は太平洋岸自転車道(浜松御前崎自転車道線)があるのみ。「自転車で走りやすいまち」への整備が待たれます。 自転車は車道の左側通行が原則です 「まだまだ右側通行の自転車が目立ちます。事故があってからでは遅すぎます。交通ルールの徹底をお願いしたいです」 ◎自転車が道路右側の路側帯を通行することは禁止されています。  これまで、自転車などの軽車両は、歩道がない道路の路側帯の左右どちらでも通行することができましたが、改正後は左側の路側帯しか通行できなくなりました。(平成25年12月1日から施行)  ふくろい自転車旅研究会にも、安全に楽しむための独自ルールがあります。その一つに、集団で走行する時は「手信号をよく見る」とありました。自転車・歩行者・自動車が、手信号やアイコンタクトなどでコミュニケーションを取ることが、安全のための一番の秘けつかもしれませんね。 問 ふくろい自転車旅研究会(市観光協会内) TEL43-1006 市民編集員のひとこと 東日本大震災の後、自宅の自転車のパンクをあわてて修理したことを記憶しています。自転車は、子どもたちにとっても大切な移動手段。安全に楽しみたいですね。(小)