P32-33 市民編集員がお伝えします Citizen's Eye 企画・編集:市民編集員(小関裕子) 市民マラソンとボランティア 人気上昇中の袋井クラウンメロンマラソン。 大会を支えているボランティアの存在をご存じですか? 大会運営の大きな力になっています。 袋井クラウンメロンマラソン  今年で26回目となる「袋井クラウンメロンマラソン」。開始当初は袋井ロードレース大会のマラソンの部として行われ、参加者は20人ほどだったそうです。  2001年に小笠山総合運動公園が完成し、エコパスタジアムへ会場を移しました。会場へのアクセス・会場設備の充実度や、大会へのインターネット申し込みが可能になったこともあり、参加者は年々増加しています。昨年の大会では8,373人が参加し、およそ1,300人のボランティアが大会を支えました。  大会を取りまとめる事務局は、市スポーツ協会が担当しています。市スポーツ協会は、行政のスポーツ事業や健康事業を後押ししながら、地域の健康を守るための活動を総括している団体です。  市では、「夏の花火・冬のマラソン」をうたい文句にマラソンに力を入れており、事務局では1年をかけて大会の準備を進めています。  大会の盛り上げに様々な仕掛けを用意し、完走後のメロンサービスやエイドステーションでのフルーツ・袋井銘菓のサービスなど、参加者にも好評です。平成25年の大会からは、ランナーの走りやすさに配慮してコースが変更になりました。  袋井流に、ほかとはひと味違う大会を目指しているそうですよ。 大会を支えるボランティア  袋井クラウンメロンマラソンを支える柱となっているのは、ボランティアの皆さんです。  袋井クラウンメロンマラソンのボランティアには、一般ボランティアの皆さんや市内小・中学校の皆さん、高等学校の皆さん、公民館体育部の皆さんや市スポーツ協会競技部の皆さんなど、多くの人が参加しています。音楽の演奏で大会を盛り上げる応援ボランティアも大会に華を添えているようです。  市スポーツ協会の堀尾厚夫事務長にお聞きしたところ、ランナーが走る地元自治会や警察の皆さんにも多くのご協力をいただいているそうです。 「沿道の皆さんの応援とご理解をお願いしたいと思います」と真摯に話されていました。   市スポーツ協会にはスポーツボランティア委員会があり、ボランティアの確保に努めています。  退職後も再就職する時代で、ボランティアの人材の確保には苦労されているとのこと。参加してくれた人の善意の気持ちに対して、できるだけ感謝の気持ちで接するよう心掛けているそうです。   「ボランティアに参加してよかった」という思いから、友だちを誘って参加してくれることも多いとか。人の輪の広がりで支えられているといっても過言ではないかもしれませんね。 昨年度大会に参加したボランティアの皆さん ・もとランナーです。楽しい大会だなと思い、走る側から今は支える側に。(寺田正治さん) ・インディアカの競技部としての協力と、友人からの勧めで参加!(市川淳子さん) ・袋井商業高校がスタート場所のころから参加しています。(鈴木厚さん) 「やってよかった」ボランティアの声 ・私自身マラソンはやっていませんが、ボランティアを通じて大会に参加することができ、やってよかったなと思います。こうした形で多くの人が参加できるといいですね!(手荷物係チーフ担当 鈴木厚さん) ・ボランティアに参加して新しい友人が増えました。ボランティアも高齢化傾向です。若者がさっそうと行動しているのは気持ちが良く、中学生・高校生・大学生のボランティアが増えてほしいです。(手荷物係担当 市川淳子さん) ・参加者から「いい大会だったね」「ありがとう」「来年も来たいね」と言ってもらい、達成感がありました。多くの市民ランナーが参加する大会になるといいなと思います。(総合受付担当 寺田正治さん) ランナー目線で  市内の西尾守さんがマラソンを始めたのは、マラソン大会のスタッフを経験したのがきっかけだそうです。 「あんなに走ってきたのに、ゴールするランナーは満足そうな笑顔。それを見て、一度は走ってみたいと思いました」と西尾さん。  その後、クラウンメロンマラソンにもフルマラソンで何度か参加しました。 「時間をつくって準備してくれているボランティアの方に感謝しています。楽しみながら続けていただけるようお願いしたいですね。口でいうほど簡単ではありませんが、選手を育成するように、次世代ボランティアの育成も進んでいくといいなと思います」  足を痛めて休んでいた時期もありましたが、今年はまたフルマラソンに挑戦するそうです。 「タイムを気にせず田園風景の中を楽しく走りたいです。遠方から来る人に、来てよかったと思っていただけるよう、この大会を大事にしていってほしいです」と話してくれました。  スポーツとの接点を軸に、集う仲間が増えていくといいですね。 市民編集員のひとこと こんなに多くの人がボランティアとして大会に関わっていることに驚きました。大変さもあるけれど、新しい経験や人との出会いなど、得るものも大きいと思いました。(小)