P24-25 市民編集員がお伝えします 企画・編集:市民編集員(小関裕子) Citizen's Eye 笑って免疫力をアップしよう! 最近、思いっきり笑ったことはありますか? 笑えば楽しくなり、心も体も元気になりますね! 「笑う門には福来たる」 「いつもにこにこしていて笑いが満ちている人の家には自然に福運がめぐって来る(広辞苑より)」  2月に入り、節分を過ぎれば暦の上では春ですが、まだまだ寒暖の差は大きく、体調管理に気を付けたい時期です。 免疫力は体の基本であり、体調を整えるためにも、免疫力をアップすることの重要性はよく言われます。バランスよく栄養をとる、体を内外から温める、ストレスをためないなど、免疫力アップにつながる方法はいろいろあります。  笑いにも効果があり、ウイルスやがん細胞を攻撃する体内の「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」は、笑うことで活性化するそうです。健康の維持や回復にもいい作用を及ぼすことから、「ホスピタルクラウン(道化師の病院訪問)」という笑いを届ける活動も行われています。  また、笑いは健康にいいだけではなく、人間関係にも役立ちます。笑顔で話しかければ相手も笑顔になりますし、気持ちが落ち込んでいるときに周囲の人の笑顔に助けられることもあります。  意識して笑うのは難しいものですが、「1日に1回、鏡の前でにっこり笑う」など、毎日の習慣にしてみるのもいいかもしれません。  笑いを日常生活に上手に取り入れて、福を呼び込みましょう! 笑いヨガが楽しいよ!  笑いヨガを健康講座に取り入れている、健康運動指導士の長谷川久彰さんに、市健康づくり政策課職員の山本隆文さんと一緒にお話を聞きました。  笑いヨガはラフタ―ヨガともいい、長谷川さんはラフタ―ヨガリーダーの資格をお持ちです。 「市では、身近な公民館を会場にみんなで健康について楽しく学ぶ、地域健康寺子屋を開催しています。長谷川さんも講師としてご活躍です」と山本さん。長谷川さんの講座では、笑いヨガの要素を折り込み、笑いヨガのおかげで講座内容の幅が広がったそうです。 「笑いヨガは、ヨガの呼吸法と笑いの動作を取り入れた健康法です。おもしろいから笑うのではなく、笑うという行動をとることで、楽しいという感情を呼び起こすものです」と長谷川さん。  ウオームアップでは、リズミカルに手拍子をつけて「ホ、ホ、ハハハ」と笑い、しっかり呼吸をします。そしてバンザイをして大きな声で「イエーイ」。参加者でストーリーを作りながら行うとおもしろく、例えば「宝くじラフタ―」として、「宝くじが当たった!やった〜!」とバンザイをして笑うなど、方法は自由です。  ストレス軽減、リラックス効果など体にいいことがたくさんあり、口角が上がり表情も豊かになるそうです。 「自分もやってみて、深呼吸をするから体にいいなと実感しています。腹筋も使います。単なる笑いだけではないですね。僕は姿勢がよくなりました」   無理に笑わなくてもよく、運動と思えば恥ずかしさも薄れ、気が付けば作り笑いから自然な笑いになっているとか。 「家族と一緒に肩をたたきながらやれば体も温まり、楽しくなってきますよ」 見れば笑顔に!「笑い鬼」  笑っている鬼、「平成の笑鬼」をご存じですか?  市内の鬼瓦工房「鬼秀」の鬼板師(鬼瓦職人)、名倉孝さんが考案した鬼瓦です。  名倉さんは鬼秀の四代目。体験施設で鬼瓦作りの講師をしていた時に、参加者に「僕の作った鬼瓦は笑っていませんか?」と聞かれ、「笑った鬼もいいじゃないですか」と答えた会話がきっかけで、笑っている鬼瓦を作ることになったそうです。  鬼瓦には魔よけの意味がありますが、「平成の笑鬼」には「福も招く笑った鬼瓦があってもいいのでは」という名倉さんの思いが込められています。 「ヘラで磨いて、きれいにこしらえると優しくなります」と名倉さん。仏様をお守りする鬼だから、品格のある鬼を心掛けているそうです。 「どんなものも魂を込めて作っています。笑った鬼を作っていると、朗らかな気持ちになりますね」  平成13年に厚生労働大臣表彰卓越技能章「現代の名工」、平成14年には永年の業績が認められ黄綬褒章を受章されています。現在、鬼瓦を作っているのは遠州地方では名倉さんのみだそうです。  遠州鬼瓦の伝統を伝えたいという思いから、名倉さんは、毎年地元の子どもたちへ鬼瓦作りの指導を続けています。出来上がった鬼の表情は作っている子どもの顔に似ているとか。今年もたくさんの元気な鬼が目を楽しませてくれそうです。 笑顔のコツは元気のコツ  日常生活の中で、写真を撮ってもらう時など、「笑って」と言われることがよくあります。  市内のカメラ店で、笑顔のコツをお聞きしたところ、よく言われる口元で笑うことだけでなく、目で笑うことも意識すると素敵な笑顔になるとのこと。大きく笑ってしまうのではなく、目で笑っている気持ちを心掛けるとよいそうです。  笑顔の自分の写真を目にすれば、気分もアップします。心がご機嫌になれば、また笑顔になり、笑顔は家族や周囲の人も元気にします。  笑いのつながりで、みんな元気に春を迎えたいですね。 市民編集員のひとこと 新春初笑いとして落語寄席へ出掛けました。「さあ笑うぞ!」という意欲一杯だったことも手伝って、大笑いしているうちに体が温まり、笑いの効果を実感してきましたよ。(小)