P04-07 平成27年度 施政方針・主要事業 平成27年度は、合併10周年を迎える節目であるとともに、次期総合計画策定の年であり、さらには「袋井市版地方創生(総合戦略)」のスタートの年です。 人や時代の流れを見据え、常に一歩先を進む「未来を先取る」視点により、日本一健康文化都市のさらなる飛躍を目指します。 問 企画政策課企画室 TEL44-3105 〜市制施行10周年 実感できる希望と安心 健康文化都市へのさらなる挑戦〜 袋井市長 原田英之  今日、我が国はかつて経験したことのない人口減少社会に足を踏み入れており、静岡県でも少子化や転出超過などにより人口が370万人を割り込むなど、その危機は既に私たちの足下にまで及んでいます。  このような中、国では「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」と「総合戦略」を策定し、全国の自治体にも将来の「人口ビジョン」と、その実現に向けた「地方版総合戦略」の策定を求めるなど、国と地方が一丸となった「地方創生」が、今まさに始められようとしています。  本市においても、現在は県内トップクラスの年少人口割合・生産年齢人口割合を保持し、人口も微増を続けていますが、将来的には他の地方都市同様、深刻な少子高齢化・人口減少に転じることが予測されています。このため、本市が将来にわたって持続的に発展していくための研究や取り組みを行う「未来☆GENKIプロジェクト」を立ち上げ、「袋井市版総合戦略」を策定するとともに、先行的な取り組みも実施していきます。  時代の転換期にいる我々に今求められているものは、将来に向けた不安の種を事前に解消していくとともに、人や時代の流れを見据え、常に一歩先を進む「未来を先取る」視点です。国の地方創生スタートにも併せ、私は平成27年度を今再び、すべての市民の皆様が健康で幸せを実感できるまちづくりに向けたスタートの年とするとともに、未来を先取る袋井創生の始まりの年にしていきます。 施政方針の全文は、市ホームページや市役所2階・情報公開コーナーでご覧いただけます。 http://www.city.fukuroi.shizuoka.jp/ まちの将来像 人も自然も美しく 活力あふれる 日本一健康文化都市 キャッチフレーズ 新たなステージを先取る 3つの柱(区分)と6つの重点取り組み項目 人の輝きを先取る  重点項目1 夢と希望があふれる“次世代を育むまち”  重点項目2 地域や市民とともに“パートナーシップの輝くまち” まちの活力を先取る  重点項目3 人や企業に選ばれる“活力あふれるまち”  重点項目4 快適で魅力的な“成長と成熟の調和がとれたまち” 安全・安心を先取る  重点項目5 市民の生命や財産を守る“骨太な骨格を備えたまち”  重点項目6 心ゆたかにいきいきと“健康に生活できるまち” 人の輝きを先取る 1 夢と希望があふれる“次世代を育むまち”  県内有数の「若いまち」である本市においても、人口減少の波は確実に押し寄せてきていることから、これまで以上に定住人口を増やし、子育て世代が住みやすい地域づくりに取り組んでいきます。  また、袋井で育つ子が自信を持って個性や長所を伸ばすことができる教育環境の整備・充実に努めます。  さらに、子どもの未来を拓く教育の推進について具体的な検討を行い、次年度への展開につなげて行きます。 ◎未来☆GENKIプロジェクト(まち・ひと・しごと創生総合戦略) 【新規】 100万円  少子高齢化・人口減少社会への対策として、若い世代が安全・安心に住み続けられ、またUターン・Iターンを促す魅力的な地域づくりに向け、「袋井市版総合戦略」の策定や子育て支援、雇用創出、都市基盤整備など各種事業の推進を図ります。 ◎子ども・子育て支援エリア「育ちの森」整備 【新規】 1億800万円  市内の子ども・子育て支援施設を、中央公民館周辺に集積し「子ども・子育て支援エリア『育ちの森』」として整備することで、多様な子ども・子育て支援を切れ目なく総合的に行う体制を確立します。 ◎子どもの未来を拓く教育の推進 【新規】 200万円  小中一貫教育制度や小学校での英語教育のあり方、小学校教科担任制、ICTを活用した授業などの推進に向けた調査研究を進めることで、未来を拓く、心身ともにたくましい「未来の宝」である子どもたちを育てる教育を推進します。 ◎確かな学力定着化事業「袋井版学力調査」 【新規】 505万円  小学6年生と中学3年生を対象とした国の全国学力状況調査に加え、小学4・5年生、中学1・2年生を対象に「袋井版学力調査」を実施し、幅広い学年で学力の定着度合いなどを分析することにより、児童・生徒の確かな学力の習得につなげます。 人の輝きを先取る 2 地域や市民とともに“パートナーシップの輝くまち”  パートナーシップの取り組みは、地域で暮らす市民の皆さんの満足度と市民力の向上を目指すものです。  市民と行政がまちづくりを共に担い合うことで、ふるさとをより良く、愛着の深いものにするとともに、高齢化社会への備えにもしていきます。 ◎市民活動普及事業(CSR活動の普及・推進) 【新規】 221万円  NPO法人など市民活動団体の活動促進に向け、民間企業の社会貢献活動(CSR)との連携を進めるとともに、両者の仲介役を担うコーディネーターの育成に努めます。 ◎報徳の里ふかみ野草ガーデン整備事業 【拡充】 2,000万円  NPO法人を主体とした公園づくりを行うことで、自由な発想で地域に愛される公園を市民と一緒に作り上げます。 ◎袋井宿開設四〇〇年記念事業 【新規】 856万円  市民実行委員会を中心に、平成28年度のイベント開催に向けた様々な準備を進めるとともに、文化・歴史の保全や地域資源の新たな活用を通じて、地域の活力の高まりにつなげていきます。 ◎(仮称)三川公園整備事業 【拡充】 1億350万円  公民館の隣接地を防災機能も併せ持つ公園として整備します。田園風景や緑豊かな自然環境を活かした地域のコミュニティ拠点として、平成27年度の完成を目指します。 まちの活力を先取る 3 人や企業に選ばれる“活力あふれるまち”  安定した市民生活の維持や地域経済の活性化のためには、これまで以上に創意工夫を凝らした地域産業の創出と強固な地域雇用の受け皿づくりを進めていくことが必要です。  目先の成長だけにとらわれない持続可能な産業の展開や地域経済の好循環に向けて、風土や地勢、歴史や技術、そして人のつながりなど、すべての資源を結び、活かす取り組みを展開することで、袋井でしかできない産業づくり、袋井だからこそできる産業振興を進めます。 ◎全国メロンサミットinふくろい 【新規】 587万円  本市が呼び掛け人となり、全国で初の試みとなる「全国メロンサミットinふくろい」をメロープラザとエコパアリーナで開催することにより、消費拡大に向けたメロンの魅力発信や産地間の連携、生産・流通体制の新たな展開などについての取り組みや研究を進めます。 ◎世界に飛び出せ!メイドイン袋井  市の3大基幹作物である「茶」・「メロン」・「米」の国内外での消費拡大や市場開拓に向けて取り組みます。 ◎「ふくほまれ」の安定生産に向けた栽培体制の確立 【拡充】 80万円  ブランド米開発販売促進協議会との連携により、袋井の新ブランド米「ふくほまれ」の安定生産に向けた栽培体制の確立を目指すとともに、こしひかりなどの栽培と併せ、袋井産米のブランド化に取り組みます。 ◎ロシア向け袋井茶輸出プロジェクト 【拡充】 245万円  お茶の海外輸出事業を拡大・促進し、モスクワへの販売網の拡大を狙うとともに、日本貿易振興機構JETROなどの政府関係機関や商社などから直接情報を得て、トップセールスを展開します。 ◎チャレンジコラボショップ事業 【新規】 14万円  JR袋井駅前の活性化を促すため、中心市街地の活性化をテーマに実施された、静岡理工科大学「地域学講座」での学生からの提言を受け、起業を目指す人や学生などを対象に、JR袋井駅前の空き店舗を活用した、チャレンジショップを実施します。 ◎袋井駅前 新観光案内所設置事業 【拡充】 5,522万円  効果的な観光案内に努め、袋井を訪れる方へのおもてなしにさらなる磨きをかけるため、現在の観光案内所をJR袋井駅の北口(秋葉口)正面に移転拡充する「新観光案内所」(平成28年4月開所予定)の整備を進めます。 まちの活力を先取る 4 快適で魅力的な“成長と成熟の調和がとれたまち”  昨年11月に供用開始した袋井駅南北自由通路及び橋上駅舎により、都市としての魅力と可能性がさらに向上したことから、駅南地区をはじめとするJR袋井駅周辺の新たなまちづくりをスタートしていきます。  また、将来にわたる都市基盤の整備として、これからの人口構造の変化や総人口の推移なども考慮し、成長と成熟の調和の取れたまちづくりを行っていきます。 ◎袋井駅南地区まちづくり事業 【新規】 5億2,539万円  組合設立に向けて準備が進んでいる「袋井駅南都市拠点土地区画整理事業」を、本格的にスタートさせていきます。  また、袋井駅南地区まちづくり計画のコンセプトである「にぎわいとうるおいのある健康的な都市空間の創出」の実現に向け、駅南地区まちづくりの核となる商業サービス施設や医療施設、保育施設などの立地に向けて取り組んでいきます。 ◎歩いて楽しいまちづくり事業 【拡充】 100万円  JR袋井駅周辺の市街地をモデル地区に、歩くことによる健康増進はもとより、市の中心核としての都市機能の充実や少子高齢化・人口減少社会への対策など、都市空間に求められる要素を捉えながら、「歩いて楽しいまちなか」づくりに取り組みます。 ◎袋井市夢の丘墓園の開園 【新規・拡充】 3億3,487万円(みつかわ夢の丘公園整備事業費含む)  緑に囲まれた静寂な墓地として整備中の「袋井市夢の丘墓園」全2,305区画のうち、450区画を今年秋から供用開始します。 ◎サイクルタウン推進事業 【拡充】 239万円  自転車を活かしたまちづくりとして、働く世代への自転車通勤促進や60歳以上の方への電動アシスト付き自転車の貸出事業・購入補助などにより、日常生活での自転車利用を促進します。 安全・安心を先取る 5 市民の生命や財産を守る“骨太な骨格を備えたまち”  静岡県第4次地震被害想定において深刻な被害想定が示される中、「人命被害ゼロ」を基本目標に、市民の生命と財産を守り抜くため、「袋井市地震・津波対策アクションプログラム2013」を着実に推進し、防災先進都市としての骨太な骨格を備えていきます。 ◎袋井市静岡モデル防潮堤整備事業 【新規】 5,980万円  津波対策として、延長5・3キロメートルに及ぶ浅羽海岸沿岸部の海岸防災林をかさ上げ強化する、防潮堤の機能強化の取り組みを進めます。 ◎命山整備事業 【拡充】 2億6,245万円  津波対策として、平成25年に完成した「湊命山」に続き、中新田地区、湊西地区、東同笠・大野地区に3基の命山を整備します。 ◎防災備蓄倉庫整備事業(旧クリーンセンター跡地) 【新規】 4,200万円  市の防災拠点施設として、豊沢地内の旧クリーンセンター跡地に、備蓄品・防災資機材の供給拠点となる防災備蓄倉庫を建設するとともに、自衛隊などによる救助・復旧の活動拠点や臨時防災ヘリポートとしても活用していきます。 ◎同報無線デジタル化整備事業 【拡充】 2億7,500万円  各種災害に対して、迅速かつ確実な情報伝達が行えるよう、同報無線のデジタル化を進めます(平成27・28年にかけて、浅羽局から順次整備)。 ◎消防庁舎用地及び(仮称)防災センター整備事業 【新規】 5,519万円  袋井警察署北側の候補地に、平成32年の完成を目指して、用地整備に向けた測量や設計などに着手します。 ◎学校施設の耐震化の推進 【新規】 9,600万円  避難所とになっている各中学校武道場の天井や山梨幼稚園・浅羽東幼稚園・浅羽北幼稚園の遊戯室の天井落下防止対策を行います。 安全・安心を先取る 6 心ゆたかにいきいきと“健康に生活できるまち”  私たちが豊かな毎日を送る上で「健康」は最も基本的な要素であり、心身ともに自立して生活できる「健康寿命」をより長く保つ重要性は、ますます高まっています。  健康増進・健康維持の柔軟かつ広範な対策に取り組むとともに、個人の予防や治療に加えて、健康寿命の延伸を皆で支え合う仕組みの構築に努めていきます。 ◎袋井市総合健康センターのオープン 【新規】 16億8,133万円  保健・医療・介護・福祉が連携した総合的な健康支援システムの拠点として5月7日(木)にオープンする袋井市総合健康センターでは、日々の健康づくりや認知症の初期支援、ロコモ予防や疾病予防など、1人ひとりの健康状態に応じた最適なサービスを提案します。  また、健康年齢測定器や介護予防マシンを整備し、市民自らが健康状態を確認・改善する機会を提供します。 ◎地域包括支援体制整備事業 【新規】 912万円  超高齢社会に向けた健康寿命の延伸への取り組み強化として、高齢者の生活支援や介護予防の効果的取り組みを推進し、それぞれの地域にあった「地域包括ケアシステムの構築」を目指します。 ◎認知症総合支援事業 【新規】 110万円  認知症ケアパスの作成や認知症初期集中支援チーム・認知症地域支援推進員の設置準備を進め、認知症になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられる体制づくりを推進します。 ◎科学的健康増進プログラムによる健康づくり計画の策定 【新規】 611万円  健康づくり事業の効果を高めていくため、事業効果を確認するための指標を設定するとともに、科学的な着眼点と効果検証手法を用いた新たな事業の計画・実施・評価・改善のサイクルを構築し、市民全体の健康意識や健康増進の底上げを図ります。  また、このプログラムにより設定した指標や各事業の実施サイクルは、新たに策定する「健康づくり計画」や「食育推進計画」に反映させ、相乗効果を高めます。 合併10周年 輝く未来への節目を祝って  市制施行10周年の節目にあたり、さらなる飛躍を目指して、市民みんなで力強い一歩を踏み出すきっかけとなる事業を年間を通して実施する中で、時代の変化に柔軟に対応できる新しい価値観を育んで行きます。 ◎市制施行10周年記念式典  【新規】 562万円  5月16日(土)にメロープラザで、「市制施行10周年記念式典」を開催します。式典では、市政功労者への表彰や感謝状贈呈のほか、齋藤孝さん(明治大学教授)の記念講演をはじめ、加藤宏隆さん(声楽家)・丸野綾子さん(タンゴピアニスト)ら本市出身の音楽家によるコンサートを開催し、市民の皆さんとともに10年の歩みとこれからを祝います。 ◎(仮称)市民健康都市条例の制定 【新規】 4万円  市民1人ひとりが、健康意識を高く持ち、住んで良かったという喜びを実感できるまちを実現するため、市民・地域・企業・行政の責務を明確にするとともに、それぞれが協働してまちづくりを進めるための条例を制定します。 ◎袋井市中学生議会の開催 【新規】 46万円  袋井の未来を担う子どもたちが、自らの生活や将来のまちづくりについて考えを主張し話し合うことで、行政との関わりや将来を考えるきっかけとなるよう、市議会の模擬体験を実施します。