P02-05 今月の広報ふくろい 02 特集   全国のメロンが袋井に集結!全国メロンサミットinふくろい 06 市からのお知らせ   インターネットで、ますます便利に!平成27年は国勢調査の年です 07 市からのお知らせ   戦後70年の節目にあたり、市民みんなで平和への祈りをささげましょう 08 focus on FUKUROI   ふくろい日記帳、グループ紹介 10 コラム・お知らせ   「ぼくたち・わたしたちの学校紹介」「ぶらり東海道」「袋井市中学生未来会議」を開催します 12 フクロインフォ 32 背表紙   原田市長の散歩道、街の写真館、10周年記念コラム「ふくろい・10年先の未来へ」 表紙のことば  「全国メロンサミットinふくろい」が、6月27日・28日の2日間にわたり市内で開催されました。  全国のメロン産地から関係者が集結し、メロン業界が活気を取り戻すきっかけとするとともに、多くの方々にメロンの魅力を伝えることができました。  2日目のイベントサミットでは、袋井市のクラウンメロンのほか、計5つの産地のメロンを食べくらべられる「メロン・タベ・クラーベ」が催されるなど、来場者をにぎわせました。 市民の動き(平成27年7月1日現在) ▽人口…87,249人(前月比+74人) ▽世帯…32,456世帯(前月比+65世帯) 袋井市メール配信サービス「メローねっと」のご案内 ◇袋井市メール配信サービス「メローねっと」は、携帯電話やパソコンのメール機能を利用して、気象情報や同報無線の放送内容など様々な行政情報を配信するサービスです。 ◇詳しくは、29ページ「9月の救急診療」に掲載している案内をご覧ください。 全国のメロンが袋井に集結! 全国メロンサミット in ふくろい 問 農政課農業振興係 TEL44-3133  袋井市を代表する農産物・メロン。  しかし、生産農家の高齢化や贈答品としての取り扱い数減少などにより、袋井市だけではなく、多くの全国のメロン産地で生産規模が年々減少しています。  こうした状況の中、全国のメロン産地の代表者や生産者が一堂に会し、情報交換などの交流を促進することにより今後の生産流通体制の新たな展開を模索するため、また、各産地のメロンやその加工品の即売を通じて一般の方にメロンの魅力やおいしさを伝えるため、メロン業界では初となる「全国メロンサミットinふくろい」が、6月27日・28日の2日間にわたり開催されました。  サミットは、生産者や自治体・加工業者・流通業者などを対象とした「ビジネスサミット」が1日目にメロープラザで、メロン生産者が一般消費者と直接ふれあう機会を設ける「イベントサミット」が2日目にエコパアリーナで行われる2部構成で行われました。 県内のメロン業界を取り巻く状況  袋井市をはじめとする静岡県西部は、温室メロンの栽培が盛んな地域です。  しかし、下表「静岡県温室メロンの売り上げと組合員数推移」に見られるように、静岡県温室農業協同組合が設立した当初は組合数2,000人を超え、平成2年には売り上げ金額にして約250億円とピークを迎えていたものの、現在の組合員数は設立時の約3分の1ほどに、売り上げ金額もピーク時の4分の1ほどまで減少しています。 生産者が年々減少、後継者不足の影も…  芳醇な味わいもさることながら、美しく整った網目が特徴の静岡県温室メロンは、1つの苗木から1つの果実のみしか栽培しない「一木一果」という栽培方法により、100日間手塩にかけて育て上げられ、農産品の域を超えた芸術品と言われるまでに至りました。  しかし、近年では売り上げのピークを支えた生産者が年々高齢化するとともに、温室内で冬場に使用する暖房器具の燃油が高騰。さらには、マンゴーなどほかの果実の台頭により、メロン栽培を取り巻く環境は困難を極め、後継者が不足するという危機に直面しています。  特に、メロンの未来を考えた場合、若者が希望を持ってメロン栽培に打ち込める環境づくりが、大きな課題となっています。 メロンの未来のために、全国の関係者の英知を結集  袋井市のメロン生産者と同様、全国のメロン生産者の間でも高齢化や後継者不足、生産量の減少、消費の低迷などの課題が挙げられています。  こうした状況を打開するため、温室メロンの一大生産地である袋井市を中心に、全国のメロン産地が集結して課題解決に向けた取り組みを行おうという声が上がり、企画されたのが「全国メロンサミット」です。  平成26年11月7日、趣旨に賛同する全国の主要メロン産地の自治体と関係団体により、「全国メロンサミットinふくろい開催実行委員会」が設立され、業界初となるサミット開催へ動き出しました。  実行委員会では、全国から多くの事業者と消費者にサミットへ参加していただこうと企画の検討を進めるとともに、東京をはじめ各所でPRイベントやキャンペーンを開催し、サミット本番を迎えることとなりました。 メロン振興の狼煙を!「ビジネスサミット」  6月27日、メロープラザを会場に「ビジネスサミット」が開催され、全国のメロン生産者・流通業者・行政が一堂に会し、情報交換を通じて今後の生産・流通体制の新たな展開を模索しました。  ビジネスサミットでは、市場関係者として東京青果株式会社 果実第四事業部調査役の渡辺良治さんが流通と消費の現状を解説した後、袋井市・茨城県鉾田市・熊本県宇城市・北海道夕張市の4産地の代表者が、それぞれの取り組みを紹介。袋井市は静岡県温室農業協同組合各支所や周辺市町と取り組む「環境保全型農業の推進」を紹介したほか、産出額全国一の鉾田市は、メディアを利用した積極的な広報戦略の取り組みを紹介しました。  続いて行われた『メロンの未来が見える!』パネルディスカッションには、メロンに関係する7人が登壇。担い手不足の解消のための取り組み、20代女性のメロン消費量が少ないことに着目したスイーツやカットフルーツなど加工品による若者へのアプローチ、消費者による食べごろの見極め方法などについて、多くの意見が交わされました。  ビジネスサミットの最後には、メロン生産者・流通業者・行政のトップによる会談で採択された「メロン産地共同宣言」が発表され、渡辺さんから提示された「メロンを果物の人気ランキング7位から5位へ」という共通の目標に向かって一致団結することが宣言されました。 メロンの魅力を伝える!「イベントサミット」  6月28日には、エコパアリーナを会場に、一般消費者向けの「イベントサミット」が開催され、メロンの持つ魅力を多くの来場者に発信する1日となりました。  会場では、夕張・鉾田・銚子など全国のメロン産地自慢のメロンの直売が行われたほか、ワンコインでメロン5種を食べ比べることのできる「メロン・タベ・クラーベ」、有名店が出店したメロンスイーツカフェなど様々なブースが設けられ、メロンをテーマとした数多くの催しが行われました。  様々なメロンを味わった来場者からは、「どれもおいしい。メロンの種類によってここまで違いがあることを知らなかった」といった声が聞かれ、各産地のメロンに興味を新たにしていました。  また、ステージでは、今回のメロンサミットの「メロン大使」である俳優の西村雅彦さんやファッションモデルのマギーさんによるトークショーが会場を盛り上げたほか、各産地のステージPRでは、ご当地キャラクターたちが自慢のメロン紹介に一役買っていました。 農作物としてのメロンもPR!  もっとメロンについて知っていただこうと、物販や試食ブースだけではなく、メロン関連企業によるPRや静岡県農林大学校・種苗会社が育成した鉢植えメロンなどの実物展示企画も実施され、農作物としてのメロンの奥深さに来場者が足を止める場面が見られました。 メロンの未来へ新たな一歩!次回開催、そしてさらなる未来へ  業界初の試みとして開催された「全国メロンサミット」。メロンの未来に向けて新たな一歩を踏み出したこの取り組みをつなげていくため、来年の開催地が茨城県鉾田市に決定しました。また、閉会式では袋井市から鉾田市への引き継ぎが行われました。  生産者の高齢化や後継者不足による生産量の減少、高級志向の停滞、新しい果物の台頭など、メロン業界を取り巻く課題が共有化される一方で、競争から連携への転換、メロン生産者や加工・流通業者だけではなく消費者である皆さんとの協働によるメロン人気や消費拡大のため取り組みを進めることの必要性も確認された今回のサミット。  「全国メロンサミット」に関わった関係者・来場者の皆さんの思いを大切に育み、袋井市の、そして全国のメロン産地の飛躍につなげるため、引き続き関係者一丸となって取り組んでいきます。 メロン産地共同宣言 (前文略) 一.私たちは、これからも社会や消費者の期待を背負い、人々に潤いと豊かさを提供するメロンづくりに励みます。 一.私たちは、時代に即した、より高品質なメロンの開発、生産に尽力し、関係者との連携により、消費者に常に良質なメロンを提供します。 一.私たちは、輝かしいメロンの未来に向けて、次代を担う生産者の育成に積極的に取り組み、メロン産業のさらなる発展を目指します。 一.私たちは、メロン産業の発展に向けて、互いの取り組みを補完するとともに、特産品であるメロンの情報発信、販路拡大に努めます。 一.私たちは、メロン産地の未来に向けて、地域と一丸となってメロン産業の発展とともに、地域経済やまちづくりの活性化を推進します。 平成27年6月27日 全国メロンサミットinふくろい 「メロン産地共同宣言」の全文は、メロンサミットホームページ(http:www.melon-summit.com/)でご覧いただけます。 お詫び  イベントサミットにおいて、会場の入場規制、早い段階での売り切れの続出、駐車場・周辺道路の混雑など、来場者並びに周辺住民の皆様にご迷惑をお掛けしましたことを、紙面をお借りしてお詫び申し上げます。  実行委員会一同、次年度の開催協力を通じて、メロン産業の活性化、並びに「メロンサミット」がより良い形で継続していくよう取り組んでまいります。