P10-11 子どもが本を楽しむまちを目指して 〜袋井市子ども読書活動推進計画(第3次)がスタート〜 子どもにとって読書は、単に言葉を学ぶだけでなく、感性・表現力・想像力などを育む上で、欠かすことができない大切なものです。市内の多くの施設に、子どもの本が配置され、子どもが1人で本を読んだり、子ども同士あるいは親が子に絵本や童話を読み聞かせたりすることで、本に親しみを持ってもらう取り組みを進めます。 問 浅羽図書館 TEL23-6801 ◎本と親しむ時間  生活環境の変化や様々なメディアの発達・普及などを背景として、子どもから大人まで「読書離れ」・「活字離れ」が指摘されています。5年前と比べ、市内の小学生以下の子どもは、本とふれる機会が増加していることが分かりました。  子どもが小さいうちは、絵本の読み聞かせなどで本に親しむ家庭が全体の8〜9割を占めており、5年間で割合も増加しています。  しかし、中学生が家庭で本に親しむ割合は、スマートフォンなどの情報メディアの普及の影響もあり、この5年間で1割程度減少しています。 【週に1度は家庭で本に親しむ子どもの割合】 学年 H24 H28 4歳児 88.1% 92.5% 小学2年生 81.3% 81.3% 小学4年生 73.1% 79.0% 小学6年生 74.6% 75.9% 小学生平均 76.5% 78.6% 中学2年生 48.4% 37.1% 全体平均 78.2% 80.7% ※引用元「袋井市子ども読書活動推進計画(第3次)」 H28目標値…80% ◎幼いころから本にふれる時間を  乳幼児期に保護者などから、本の読み聞かせを経験することで、本の楽しさを十分に味わうことができます。  子どもは本にふれるうちに、温かい人間関係を育んだり、精神的な安定感や周りの大人への信頼感を養ったり、言葉の土壌も豊かになります。  市では、「袋井市子ども読書活動推進計画(第3次)」で、2歳児を対象にしたセカンドブック事業で絵本の配布を始めるほか、年齢ごとのおすすめ本を載せたブックリストを作成し、子どもたちがあらゆる場所において乳幼児期から本に親しめる環境づくりを進めます。  市では、7か月の赤ちゃんに絵本を贈るブックスタート事業に加え、市内保健センターで行われる2歳児相談に参加する幼児を対象に「セカンドブック」を贈る活動を推進しています。おうちですぐに絵本を楽しんでいただけます。(対象…平成27年3月以降生まれのお子さん)  プレゼントする本は、いずれもロングセラーばかり! 親子で一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。 ◎年代別の取り組み  保育所(園)・幼稚園や学校などは、子どもにとって、家庭と同様に長い時間を過ごす場所です。そうした場所で、日常的に、ボランティアなどが、読み聞かせや本を使った活動を行うことで、子どもは、その楽しさを体験でき、物事を想像したり表現したりするなど自らの考えを広げ深めることにつながっていきます。  子どもたちのそういった学びを支援するため、絵本コーナーや図書室の充実を図ります。また、調査の結果、家庭で本に親しむ割合の減少が特に著しかった中学生には、朝読書の時間の確保や、授業での図書室の活用を更に推進するとともに市立図書館でも中・高校生向けの図書や資料の収集を充実させます。 ◎本を楽しめるまちに  市では、将来に渡り、子どもが自主的に読書を行うよう様々な取り組み展開しています。「ブックスタート事業」や「セカンドブック事業」など、子どもが幼いうちから本を楽しめ、大人になっても本を楽しめるまちづくりを推進していきます。 《すべての子ども》 本にふれ、本を楽しむ  図書館には、点字に訳された点訳本やロングセラーの外国語訳本なども所蔵されています。  4月からは、赤ちゃんや小さいお子さん連れの方でも気兼ねなく読みきかせできる「赤ちゃんタイム」を始めました。 《乳幼児期》 本に出会い、本を知る 主な取り組み ・ブックスタート ・セカンドブック 《就学期》 本に親しみ、本を活かす 主な取り組み ・授業での学校図書室の活用 ・朝読書 《成人》 本と生き、本を伝える 主な取り組み  ・家庭や地域での読み聞かせ ・読み聞かせボランティア ・おはなし会 学校では、図書室の本を活用した授業を行い、本とふれる機会を増やしています。 家庭や地域のボランティアの皆さんの協力が必要です。一緒に、ブックスタートの担い手になってみませんか? ブックスタートボランティア養成講座 対 市内在住で講座受講後にブックスタート事業にボランティアとして参加していただける18歳以上(高校生を除く)の方 定 20人(先着順) 問 申 浅羽図書館へ電話で(申込期間…5月16日(火)〜6月11日(日)まで) ◎講座日程一覧 回 日 会場 内容 第1回 6月13日(火)10:00〜12:00 浅羽図書館 ブックスタートの成り立ち、概要について(講師…NPOブックスタート職員) 第2回 6月27日(火)10:00〜12:00 袋井市のブックスタートについて(講師…市立図書館職員) 第3回 7月4日(火)・25日(火)、8月1日(火)9:00〜11:00 ※いずれか1日 袋井保健センター 実地研修(講師…市立図書館職員) ◎「図書館ほっと通信」 「あなたも今年は『図書館デビュー』!」〜新生活のパワーアップに〜 ◎本の紹介 「大人の気づかい」 坂東 眞理子/著  リベラル社/刊  「『仕事をする』ということは、自分がチームの一員として役割を果たすということ」と語る、ベストセラー「女性の品格」の著者が、官僚・副知事・学長を務めた経験のなかで、自分がしてもらったり自分が気付かされたりした「気づかい」・すぐに使える45のルールを具体的な事例とともに紹介します。 「会社では教えてもらえない仕事が速い人の手帳・メモのキホン」 伊庭 正康/著  すばる舎/刊  残業しないで成果を出す人は「手帳」が違う! 一つひとつの仕事に所要時間を割り振る、「締め切りから逆算」を徹底する、プライベートの予定は最優先で入れて絶対にずらさないなど手帳を活用したスケジューリングのセオリーを著者の体験を踏まえて伝授します。 ※コラム「図書館ほっと通信」は、6月号から偶数月に掲載します。