P04-05 給食センターから地域・家庭へ 食がつなげる人とまち 学校給食は、平成21年の法改正により、単なる栄養補給としての給食から、食を学ぶ「食育としての給食」へと見直しがされてきました。市では、平成28年度からおいしい給食課を新設し、子どもたちに安心でおいしい給食の提供を行うだけでなく、食を通じた学びや地域とつながる機会を提供しています。 問 おいしい給食課おいしい給食推進係 TEL45-3883 学校給食で食育を推進  食生活の基本が身に付く時期は、児童期〜青年期で、特に10歳前後が大きく影響すると言われています。学校教育活動全体で食育を推進すれば、全ての子どもたちが等しく食育を実践する機会が得られることから、学校では給食を教材として、食に関する指導を行ってます。  食育に関する基本理念を規定した食育基本法では、@物事を自分の頭で考える能力を養うための教育(知育) A情操豊かな人間性を養うための教育(徳育) B運動能力や健康な生活を営む態度などを養うための教育(体育)の基礎として食育が位置付けられています。  その実践の場となる学校給食は、小・中学校で年間約180回、幼稚園では約120回提供されており、地場産物を活用した給食を提供するなどの経験を繰り返すことにより、子どもたちの学習を支援するだけでなく、望ましい食習慣の定着や地域への啓発にもなります。 給食も授業の一環 ◎地場産品を活用した給食  農業が主力産業の一つである袋井市では、多くの小学校が総合的な学習の時間で、野菜の栽培・収穫体験を行います。  授業には地元の農家の方々を講師に招き、子どもたちは、チンゲンサイ・葉ネギ・ジャガイモ・トウモロコシなど、市内で採れる様々な農作物の収穫を体験するほか、収穫した野菜が給食として提供される際には、講師となった農家の方を招き一緒に給食を食べます。子どもたちは、農作物に触れながら食べ物ができる過程や農業という仕事について学び、社会や自然に関心を持つようになります。  また袋井市の給食では、毎年使用する市内産の食材の割合を増やしています(参考:袋井市の給食における地産地消率の推移)。平成32年度には、その割合を40パーセントにすることを目標にしており、袋井市産の地元の農作物に触れる機会を増やすことで、子どもたちが身近な地域に関心を持つことを推進しています。 ◎栄養教諭などが給食時間を訪問  日々の給食時間に栄養教諭などが、各学校を訪問し、当日の献立や農作物についての講話などを行います。  給食時間は、ただの昼食の時間ではなく国語や社会の時間と同じように、給食の献立を生きた教材とし、食材・栄養・生産者・地域のことなどを学習する場となっています。 苦手な子が多い野菜も、収穫体験を通じて食べられるようになる子が増えています。 給食は生きた教材 → 家庭での食育の推進 食の重要性、食品を選択する能力、食文化、心身の健康、感謝の心、社会性 6月12日〜23日はふるさと給食週間! 家庭でも給食について考えてみよう  給食の献立は、給食時間の教科書であり、学校給食は、成長期に必要な1日の栄養価の3分の1を補い、主食・主菜・副菜のバランスが優れた、家庭での食事の見本となるものです。  「今日の給食は何だったの?」・「どこで獲れたものなのかな?」など、家庭で毎日の給食の話をすることで、子どもたちの食への関心はさらに高くなっていきます。袋井市では6月12日〜23日をふるさと給食週間として、袋井市産・静岡県産の農畜産物をたくさん使った学校給食を提供します。ご家庭で献立表をみながら、お子さんに今日の給食について聞いてみましょう。  また、市ホームページ内「ふくろいのきゅうしょく」のページでは、献立表や当日の給食写真などを掲示しており、子どもたちとお家で給食の話をする際や献立の参考にもお使いいだけます。 (12ページの「図書館ほっと通信」では、給食に関する書籍を紹介しています。ぜひご覧ください。)  食を通じたコミュニケーションは、子どもたちが給食を通じて学んだことを家庭でも実践できる機会になります。児童期〜青年期に身につくと言われる食習慣の基本は、将来にわたっての健康寿命の延伸にもつながります。子どもたちのすこやかな成長のために、給食の献立を参考に食を通じた学びを家庭でも行ってみませんか?