P04-07 届け!私たちの声 中学生未来会議  8月9日、中学生がまちづくりについて市と意見を交わす、第4回中学生未来会議が市役所5階の市議会議場で開催されました。各校でテーマを決めて考えられた質問・提案は、袋井市の課題を的確に捉えたものや大人顔負けの鋭いものもあり、子どもたちが自分たちのまちのことを真剣に考えていることが感じられました。 問 学校教育課指導係 TEL44ー3182 ◆「まちづくり」を考える  未来会議は、袋井の未来を担う子どもたちが、市政や市議会、まちづくりへの関心を深め、積極的に社会に関わろうとする意識を育むために企画されたもので、今年で4回目となります。  会議は、中学校ごとに市議会と同じ方式で行われ、進行役となる議長も中学生が担当。市議会本会議さながらに、各校の代表からの質問や提案に市長・教育長らが答えました。 ◆市の課題を見つけ提案する  事前準備として、自分たちが掲げるテーマに沿って、市役所やインターネットなどで情報を集め、質問・提案する内容を検討。市が取り組む事業が、自分たちの生活にどのように影響しているのか、どんなことが課題になっているのかなど、様々な疑問や意見が浮かび上がりました。  その中から、もっとこうした方が良いのではないか、自分たちならこうする、こうできるなど、市への質問や提案を導き出しました。 袋井南中学校 【テーマ】  「静岡のふくろい」から「世界のFUKUROI」へ! 議員 私たちは、日本に来る外国人に袋井市でラグビーワールドカップが開催されることやエコパについて、もっと知ってもらいたいと思っています。そのため、修学旅行先での広報活動や駅前・エコパ付近での観光案内ボランティアなどを行いたいと思いますが、市の意見を聞かせてください。 市長 エコパには、年間約100万人が来場しますが、本市にエコパがあることやエコパでラグビーワールドカップが開催されることを知られていないのが現状です。皆さんが修学旅行先で本市の広報活動をしていただけるというのは、とてもありがたく思います。皆さんの視点での袋井を、修学旅行先などで広めてください。  また、本市を訪れる外国人は、英語圏の方が多いと予想していますが、上手に英語を話せなくてもジェスチャーでも伝えたいことは伝わると思います。ぜひ多くの国の人と接してみてください。 議員 ラグビーワールドカップが開催されるにあたって、交通量の増加やごみの投棄が懸念されます。市としてこれらの問題は解決が可能でしょうか。 市長 交通量の増加については、県警察と連携をとり、警備人数を増やすことで、解決していきたいと考えています。また、ごみの投棄問題については、会場付近でごみ袋を配布したり、ごみ箱を設置したりしていきたいと考えています。 市民生活部長 ラグビーワールドカップ組織委員会や県と連携して、ごみ処理をする予定になっていますが、少しでもごみを出さないよう啓発もしていきます。 浅羽中学校 【テーマ】  @ラグビーワールドカップを活かしたまちづくり A安心安全なまちづくり 議員 ラグビーの認知度を調べるために、浅羽中学校180人にアンケート調査を行いました。観戦経験があるかの質問に対して、84% が「いいえ」と回答。観戦したことのない理由の半分が「ルールが分からないから」ということでした。さらに、市のラグビーに対する取り組みを知っているかの質問に対して、85%が「いいえ」と答えました。このアンケート結果から、ラグビーへの関心が低いことやルールが分からない人が多いことが伺えます。解決策として、簡単なルールブックを作成し、地域や学校に配布してはどうでしょうか。 市長 皆さんのアンケート調査の結果は大変参考になります。地元の関心がなければ、大会は盛り上がらないと思います。浅羽中学校や市民の皆さんに、もっとラグビーを知ってもらうため、残り1年でルールブックの作成などの啓発活動に取り組んでいきます。 議員 西日本で大変な豪雨災害が起こりました。災害はいつ起こるかわかりません。もしもの時に「どうすれば良いか分からない」や「知らなかった」ということは非常に怖いと思います。そこで私たちは「洪水ハザードマップ」の更新と周知を提案します。 危機管理監 現在のマップは、50年に1度の雨を想定したものですが、新たに1000年に1度の大雨が降った時の河川ごとのマップを作成中です。また、コミュニティセンターが防災の拠点となるため、コミュニティセンターを起点とした時に見やすいように工夫しています。  様々な意見を取り入れながら、誰が見ても分かるハザードマップにしていきます。皆さんも、家族で安否確認の方法などを定期的に話し合ってください。 袋井中学校 【テーマ】  @20年後の袋井市の理想像 A今、わたしたちができる地域貢献 議員 20年後、私たちは35歳になります。その時私たちは、袋井市に住んでいるでしょうか。私たちは「人を集めること」が市の今後の課題であると思い、市の理想像を「人(若者)が集まる都市」と考えました。市として考える20年後の理想像はどんなものですか。また、理想とするまちにしていくため、私たちができる地域貢献活動にはどのようなことがあるかを教えてください。 市長 20年後には確実に日本全体で人口が減少していると思います。現在本市は、人口が増加していることもあり、人口減少は近隣市町よりも比較的緩やかではないかと考えています。また、同じ人口の中でも高齢者の人数は増加すると思いますが、議員からも提案があったように、若い人たちにとってどんなことが魅力的であるのかを考えなければいけないと思います。長期的な視点で今後を考えながら、刺激あるまちにしていく必要があると思っています。 副市長 私たちは、きちんとした収入を得ることができて、安心して子育てができ、災害の心配がないようなまちにするため、日々仕事をしています。今、皆さんには、好きな分野を見つけ、大人になるまでに社会を広く見て、どんな仕事でどういう形で社会貢献をするか考えてみてほしいと思います。 危機管理監 災害時には、被害状況や安否確認、炊き出しなど、やらなくてはいけないことがたくさんあります。その時には、大人だけでは手が足りなくなると思います。皆さんの力が必要になる場面が必ずあると思いますので、積極的に協力してください。 周南中学校 【テーマ】  「周南中学校」と「袋井市」の関係をより一層深くしたい 議員 袋井市には、様々な分野で活躍している方がたくさんいらっしゃいます。しかし、私たちはそういった方についてよく知りません。そこで、伝統やものづくりなどを学ぶため、そうした方たちを「先生」として学校へ招くのはいかがでしょうか。市の意見を聞かせてください。 市長 生涯学習課で作成している「まなぶっくあそぶっく」が参考になると思います。現在、全国各地で本市出身の方が活躍しています。中学生の皆さんには、活躍している方々からお話を聞き、どういう努力をしたかなどを学んでほしいと思います。 教育部長 「まなぶっくあそぶっく」には、個人・団体あわせて約300以上の登録があります。登録いただいた皆さんは、経験を伝えることを喜びとしている方が多いと思いますので、総合的な学習の時間などで、学んでいただければと思います。遠方で会うのが難しい方であれば、スカイプなどを使ってお話をしていただけると思います。 議員 修学旅行先で市をPRすることで、私たちも袋井市を全国や世界に発信する役割を担いたいと思っています。そこで私たちは、歌を作り、それを動画で発信してはどうかと考えました。動画の製作に対し、市はどのような協力をしていただけますか。 企画財政部長 市をより多くの人に知ってもらいたいという思いを伺い、大変うれしく思います。動画が完成した時には、市の公式ユーチューブやホームページなどをを活用して、皆さんの動画が広まるように協力していきたいと思います。