P06-07 幼小中一貫教育で「考える力」を育てる!  3歳から15歳までの学びをつなぐ「幼小中一貫教育」。市では、「自立力」と「社会力」を兼ね備えた子どもたちの育成を目指し、平成32年度から4つの中学校区ごとに全面実施していきます。  本市の幼小中一貫教育では、子どもたちの発達段階に応じて段階的に力を備えていけるよう、系統的に整理した4つのカリキュラムで教育・指導をしていきます。  今回は、小・中学校9年間の一貫したカリキュラムについて紹介します。 問 教育企画課幼小中一貫教育推進室 TEL44ー3194 段階的に力を備える  幼児教育(3〜5歳児)では、特に@生活習慣、A学びに向かう力、B思考・表現の基礎となる力の育成に重きを置き、これらを土台にして小・中学校の9年間では、C基礎学力、D自己有用感・自己肯定感、E考える力(思考力・表現力)の育成に取り組みます。  昨年度からは、公募で選出された教員からなる標準カリキュラム検討委員会が具体的な教育活動の計画を整理した「標準カリキュラム」を作成しています。  その中の教科カリキュラムについては、基礎学力と考える力を育てることを重視し、あらゆる教科で「思考ツール」を取り入れた授業を行えるよう、組み立てています。 9年間一貫した教育指導  小・中学校9年間では、思考ツールを使って、幅広く、より深く思考し、他人に伝わるように表現することを一貫して指導することで、基礎学力と考える力を育てていきます。 新しい時代を生き抜くために  考える力は、自ら課題を見つけ、その解決法を示すことができる技能・能力をいいます。スマートフォンが普及し、あらゆる情報をインターネットで瞬時に得ることができる時代にあっては、分野を超えて関連する情報を巧みに整理し、組み立て、多くの人が共感できるよう結論付けて表現する力、すなわち、情報を活用して課題を解決していく能力が必要となります。 思考ツールで考えを「見える化」  思考ツールは、自分の考えを整理し、表現することを手助けする有効な道具です。比較や分類、関連付けなどの視点から頭の中に浮かんだアイデアを短い言葉で書きとめ視覚化します。発言や表現することが苦手な子でも自分の意見を伝えることができます。そして「わかった」「できた」という学びの実感を自己有用感の醸成につなげます。本市では、全小中学校で思考ツールを活用し、思考スキルの獲得を目指す授業を導入しています。 思考ツールの活用がすでに始まっています! まちづくりを考える中学生未来会議  8月9日に行われた第4回中学生未来会議では、市内4中学校の代表生徒が、中学生の視点から市のまちづくりに対する課題を見つけ、市へ提案・質問を行いました。  市の課題とその解決策を検討する際に、個人の考えやアイデアを明確にするため、様々な思考ツールが使用されました。  個人で考えた意見を、全体で話し合いながら共有し、意見を交わしながら考えを深め、自分たちが行う提案のテーマをまとめました。 意見を整理し解決策を考える  掲げたテーマに沿ってアンケート調査や情報収集を行い、課題の洗い出しを行いました。「課題の原因はどんなところにあるのか」や「どうすればもっと良くなるか」などを思考ツールを基に議論。自分の意見や考えを整理し、自分たちが考えた解決策の効果を予想しながら、最終的な市への提案を導き出しました。