P02-05 ラグビーワールドカップ2019閉幕 そして、ふくろいに残るもの その取り組みはレガシーとなり、未来へと続いていく。 世界を熱狂の渦に巻き込み、大盛況のうちに幕を閉じたラグビーワールドカップ2019TM日本大会。エコパスタジアムでの試合開催を、選手や観客にとって、そして市民とまちにとってより良いものとするため、市では数年にわたり様々な活動を行ってきました。その取り組みは、大会が終わっても、レガシーとして未来に続いていきます。 問 スポーツ政策課ラグビー開催推進室 TEL44-3139 官民でスクラムを組み、オール袋井で取り組んできた3年半 「世界的ビッグイベントであるラグビーワールドカップ2019日本大会の静岡県開催を契機に、まちの国際化をはじめとする様々な取り組みを推進し、本市における本大会のレガシーを共創する」  日本代表の大金星により、エコパ・静岡、そして袋井の名が世界にとどろいた9月28日の日本対アイルランド戦から遡ること3年と半年。ラグビーワールドカップの試合がエコパスタジアムで開催されることを受け、市では、市内の各種団体や関係機関、そして行政による開催推進組織を設立し、その取組方針を確認しました。  スタジアムのあるまちとしての機運醸成や国内外からの観戦客のおもてなしの準備はもちろんのこと、市民の英語力向上や多文化理解・交流の促進、市の魅力発信による認知度の向上など、官民一体で行ってきた取り組みは、今大会のみならず、未来につながる人づくり・まちづくりを意識したものでもありました。 まちに、人に、心の中にレガシーとして残る有形無形の取り組みの数々 まちの活性化・機運の醸成  ラグビーを身近に感じる催しの開催や気軽に体験できる場所の提供などにより、機運醸成やスポーツ振興につなげました。 【主な取組内容】 ◎2019人チャレンジシリーズ ・スクラムギネスに挑戦 ・ラグビーパスリレー ・ラグビーキックチャレンジ ・ラグビートライチャレンジ ◎ミニゴールポストの設置 ◎小・中学生タグラグビー教室や市民参加型体験イベント、ルール解説付き観戦会の開催 まちの国際化の推進  多くの市民に英語力の向上や多文化体験に取り組む機会を提供するとともに、来訪する外国人観戦者との交流促進に向けた取り組みを行いました。 【主な取組内容】 ◎ふくろい版ホームステイの実施  トライアル…延べ146世帯でゲスト165人を受け入れ  大会期間中…40世帯でゲスト44人を受け入れ ◎小・中学生などの英語学習支援  イングリッシュ・デイキャンプ、英検チャレンジ、英会話講座の実施 ◎国際交流員による出前講座 ◎海外プレス取材ツアーの開催  海外の記者を市内に呼び寄せ、遠州三山やクラウンメロン、袋井茶など市の魅力をPR ◎学校給食でエコパスタジアムでの試合国の料理を提供 ◎ザ・ハウス愛野でのエコパ対戦国料理試食会の開催 ・アイリッシュナイト(2回) ・南アフリカ×イタリアナイト ・ラグビー女子会 まちの快適空間の創出  外国人観戦客のおもてなしや今後のインバウンドの増加に向け、市内の環境を整備しました。 【主な取組内容】 ◎キャッシュレス環境の整備 商工会議所と連携し、各事業所へ端末の導入を呼びかけ ◎JR愛野駅自由通路へのデジタルサイネージ(電子看板)の設置 ◎WiーFi環境の整備・ポータルサイトの開設 市WiーFi利用者に市の観光やグルメ情報を発信。11言語に対応 ◎道路標識等の多言語化 市内の主な案内標識を多言語表記に改修 ◎愛野メモリアルロードにおける花と緑のおもてなし ◎クラウンメロンタクシーの導入 市特産品のPRとして、タクシーにクラウンメロンのデザインやロゴをペイント その他 【主な取組内容】 ◎袋井市ラグビーオリジナルロゴマークの作成 133点の応募から決定。地元特産品の発信などに活用した ◎市ラグビー応援事務所 「TEAM15」 市のラグビー普及啓発を応援する事業所として募集。認定を受けた市内75事業所が、各種情報発信などに協力した ◎おもてなしサポーターによる活動 市が独自に募集したボランティアに35人が応募。試合当日におもてなしエリアで活動した 閉幕を迎えてー。これからの取り組みと未来に受け継いでいくもの ラグビーの普及。歴史に残る一戦のあったまちとして  今大会を契機に、多くの市民がラグビーを身近に感じるとともに、規律や結束、尊重などを唱えるラグビー憲章に基づく選手の行動やフェアプレー精神に大きな感動を覚えました。  高まったラグビーへの関心を今後も継続させていくとともに、「静岡の衝撃」と世界が報じた歴史的一戦が行われたスタジアムのあるまちとして、市民が気軽にラグビーを体験できる機会の提供など、競技やその精神の普及に努めていきます。 東京2020オリンピックに向けて機運を継承  楕円球の祭典が終わり、来年はいよいよ、「東京2020オリンピック・パラリンピック」が開催されます。袋井市はアイルランドの事前キャンプ地となっており、同国と交流を図るホストタウンにも登録されています。  市では、競技種目の紹介や体験、トップアスリートとの触れ合いなど、市民の皆さんにオリンピックに関する様々な情報を発信するとともに、アイルランドチームとの交流や活動支援に取り組みます。ラグビーワールドカップに引き続き、官民一体で盛り上げていきましょう。 最大のレガシー、それは「市民の力」   今大会における袋井市の各種取り組みの成功や盛り上がりの裏には、市内の様々な団体や機関の参画、そして市民一人ひとりのおもてなしの心による「オール袋井」のムーブメントがありました。  感動とともに幕を下ろしたラグビーワールドカップ2019日本大会。エコパスタジアムでの試合開催が袋井市に残した最大のレガシーは、そんな「市民の力」なのかもしれません。 大会開催までの動きと袋井市での主な出来事 平成21年7月28日 ワールドラグビー理事会にて、2019年のラグビーワールドカップ開催地が日本に決定。 平成27年3月2日 全国15の立候補都市から、12の開催都市が決定。静岡県の小笠山総合運動公園エコパスタジアムが試合会場の1つに選ばれる。 平成28年3月23日 官民連携によるラグビーワールドカップ2019静岡県開催 袋井市開催推進委員会を設置。 平成28年9月11日 イベント「スクラムギネスに挑戦!」を開催。市民1,565人がエコパスタジアムでスクラムを組み、当時のギネス記録に認定された。 平成29年6月17日 テストマッチ「日本代表vsアイルランド代表」inエコパスタジアムの開催。 平成29年11月2日 エコパスタジアムでの対戦国が決定(日本対アイルランドなど4試合)。発表の様子を市役所でパブリックビューイングした。 平成30年6月16日 イベント「ラグビーパスリレー」を開催。2,197人が参加し、JR愛野駅からエコパスタジアムまでの道のりを、パスでつないだ。 平成30年9月27日 開幕1年前を記念し、市役所南側芝生広場にミニゴールポストを設置。ボールも無料で貸し出し、いつでも・誰でも・気軽にラグビーに触れる機会を提供している。 平成30年11月2日 エスタジアムの玄関口であるJR愛野駅南口に「ラグビーボール型巨大モニュメント」を設置。大会公式球デザインとしては国内最大級で、人気の写真スポットとなった。(設置は令和元年12月末まで) 平成31年3月15〜17日 JR愛野駅南口で、エコパスタジアムでのラグビーワールドカップ開催をテーマとした「プロジェクションマッピング」を実施した。 令和元年5月11日イベント「ラグビーキックチャレンジ」を開催。市民2,149人が参加し、エコパスタジアムでキックを決めた。 令和元年6月29日イベント「ラグビートライチャレンジ」を開催。市民2,067人が参加し、エコパスタジアムでトライを決めた。 令和元年9月20日〜11月2日 ラグビーワールドカップ2019日本大会開催。 ふくろいに刻まれた かけがえのない記憶・未来へのオモイ エコパや袋井市を紹介し、夢のように過ぎた4日間 袋井市ラグビーおもてなしサポーター 島本敦子さん(神長南)  「おもてなしエリア」で総合案内や清掃活動などのお手伝いをしました。  サポーターに応募したのは、「この袋井に世界中から人が集まるなんて一生に一度の機会。このチャンスを生かして私も何かしたい」と強く思ったからです。  国内外からの来場者に市のことを紹介したり、尋ねられた質問に英語でお答えしたりと、とても楽しく充実した4日間でした。  「袋井市のおもてなしが素晴らしかった」と報道などで聞くと、ボランティアとして、そして市民として、とても嬉しく思います。  今回訪れた皆さんが袋井を好きになり、観光などでまた来てくれたその時には、再び笑顔でお迎えしたいです。 ホームステイの受け入れは世界が広がる素敵な体験 ふくろい版ホームステイ ホストファミリー 平松明香里さん(大野)  英語を勉強したいねって家族で話をしていて。その時、ホスト家庭募集の記事が目に留まったんです。  ゲストでいらっしゃったのはスコットランド人のジョセフさん。とても陽気かつ紳士な方で、夕食の席では、民族衣装のキルトや伝統の踊りの話をしてくれたり、ラグビーのルールを教えてくれたり。国にいる奥さんともスカイプで話しました。  最後の日には「もうずっとここに住む」と、袋井を気に入ってくれていましたね。  どんな方が来るのか、最初は不安もありましたが、それは杞憂で、楽しくコミュニケーションできました。  機会があれば、また次もホームステイを受け入れたいです。次はもっと市内の案内をしてあげたいな。 一生に一度の感動を皆さんと共有できたことに感謝 市スポーツ政策課課長補佐兼ラグビー開催推進室長 石黒克明  日本代表の活躍もあって最高に盛り上がった今大会。  愛野駅前に開設した「おもてなしエリア」には、外国人をはじめ多くの方々に来場いただき、「一生に一度」の興奮と感動を皆さんと共有できたことや、大会終了後に様々な年代の方々から「ラグビー良かったね!盛り上がったね。」などの感想を多数いただけたことは、  我々スタッフにとって今までの苦労と疲れを吹き飛ばすものでした。  3年半に渡り、市民や各団体の皆さんと協力して取り組んできた機運醸成やおもてなしの準備が、最高の形で花開いたとの思いです。  今後もラグビーを含めた様々なスポーツ振興に取り組んでいきますので、引き続き、ご支援をお願いします。 ■エコパスタジアムでの試合開催結果・観戦客数・おもてなしエリア来場者数 試合日 9月28日(土) 10月4日(金) 10月9日(水) 10月11日(金) 対戦カード※( )内は得点 日本(19)対アイルランド(12) 南アフリカ(49)対イタリア(3) スコットランド(61)対ロシア(0) オーストラリア(27)対ジョージア(8) 観戦客数 47,813人 44,148人 44,123人 39,802人 交通手段別 シャトルバス※発着:掛川駅 5,494人 3,478人 2,742人 3,333人 パーク&ライド 4,676人 3,872人 2,470人 4,724人 その他※愛野駅利用者等 37,643人 36,798人 38,911人 31,745人 おもてなしエリア来場者数 36,890人 23,765人 29,615人 19,898人