P19 輝くふくろいの人 ご当地グルメで情報発信 たまごふわふわで袋井を元気に! 袋井宿たまごふわふわほっと隊・隊長 時田直宏さん  「そもそも、この料理の作り方に正解はないんですね。誰も実物を見たことがない江戸時代の料理ですし、観光協会で再現したものも『カツオのだし汁の上に、かくはんした卵を入れましょう』という決めがあるだけで。  だから、市内のいろいろなお店で、食べ比べてみるのが一番です」  慣れた手つきで調理を進めながら話すのは時田直弘さん(47歳)。市内の温浴施設に勤務するかたわら、市民有志でつくる「袋井宿たまごふわふわほっと隊」の隊長として、袋井市のご当地グルメ「たまごふわふわ」の普及・PRに努めています。  時田さんとたまごふわふわの出会いは、市観光協会が同料理の再現に試行錯誤を重ねていた平成18年の頃。観光協会の会員として取り組みの先頭に立っていた当時の上司の影響もあり、再現版たまごふわふわ誕生当初から、その活動に関わってきました。 郷土料理としての普及活動 直近のB─1では3位に入賞  ほっと隊では、たまごふわふわが地域の郷土料理として広まるよう、コミュニティセンターや小学校での料理教室などを行っているほか、市内外の各種イベントにも出展しています。  ご当地グルメで地域の魅力をPRするイベント「B─1グランプリ」へは平成19年から参戦。昨年11月に兵庫県明石市で開催された第11回B─1グランプリin明石では、2日間で4,224食を提供し、地域をアピールするパフォーマンスやおもてなしの対応などが評価され、見事、第3位のブロンズグランプリに輝きました。 袋井市に来てもらうための情報発信ツールとして  今では全国に名が知られるようになったたまごふわふわ。そんな同料理を時田さんは、「多くの人に袋井市に来てもらうための情報発信ツール」だと語ります。  「たまごふわふわは保存がきかないので、現地に来ないと食べられないんですね。江戸時代の人も袋井宿に泊まることで、初めてたまごふわふわを食べることができました。当時から誘客の目玉だったのだと思います」 お店で、家庭で、もっとたまごふわふわを食べよう!  「史実に基づく袋井市のご当地料理として、たまごふわふわをメニューに載せるお店が市内でもっと増えてくれると良いなと思います。  また、家でも簡単に作れるので、家庭料理として、お客さんに出すおもてなし料理として、市民みんなで、食べて、作って、盛り上げていきたいですね」  時田さんたち、袋井宿たまごふわふわほっと隊が作るたまごふわふわは、これからも多くの人に袋井の魅力を届けてくれることでしょう。