P02-05 令和2年度(2020年度)施政方針と予算概要 令和2年度(2020年度)の施政方針、予算、主要事業を紹介します。みんなが住んでよかったと思える日本一健康文化都市を目指し、市民の皆さんとともにまちづくりに取り組みます。 問 企画政策課企画係 TEL44-3105 問 財政課財政係 TEL44-3159 「日本一健康文化都市」の新たなステージに向けた挑戦 〜人生100年時代を幸せに暮らせるまちの実現〜 ―令和2年度(2020年度)の施政方針―  「人生100年時代」(※1)や「Society5・0社会」(※2)の到来をはじめ、少子高齢化や人口減少の進展で社会やひとの暮らしのあり方・価値観は変化していくことから、その対応が急務です。  また、本市でもまもなく人口減少に転じることを見込む中、「活力あるまち」であり続けるためには、今から必要な対策を進めていくことが肝要だと考えています。  令和2年度は、市制施行15周年という節目を迎える年です。これまで、各地域の特色を生かしつつ、一体的で均衡あるまちづくりや未来につながるまちの基盤整備を進めてきました。  本年度は、ICTなどの新技術を暮らしに取り入れ、性別や年齢、国籍を問わない様々な個性・価値観など「多様性」を積極的に活用し、まちの機能を大きく向上させ、市民生活の質を高めてまいります。  また、本年は東京オリンピック・パラリンピックが開催され、本市でも事前キャンプ地としてアイルランドオリンピックチームを受け入れます。これまでに育んできた国際交流や市民活動などを更に発展させ、名実ともに「まちの国際化」を具現したまちとなるよう取り組みを進めます。  以上を踏まえ、現在までの取り組みを、より一層磨き上げるとともに「日本一健康文化都市」の新たなステージとして「人生100年時代を幸せに暮らせるまちの実現」に向け、次の3つの視点で積極的に挑戦します。 ※1…長寿命化が進み100歳まで生きることが当たり前となる社会 ※2…インターネットなどの情報空間と現実空間を高度に融合させたサービスの提供で質の高い生活を送れる社会 誰もが幸せを感じられるまちの実現  幸せな人生を送るために最も大切な心身の健康づくりを地域などで進めるとともに、コミュニティ活動の活性化促進や多文化共生などにも積極的に取り組みます。  また、変化の激しい時代に対応できるよう、主体的かつ対話的で、深い学びを重視した教育を進めるため、ICTを活用した授業の実践や外国人児童・生徒の支援体制の整備などによる「質の高い教育」、様々な世代を対象とした学びの場の創出や地域を担う人づくりに重点的に取り組みます。 地域の稼ぐチカラが高く、一人ひとりが活躍できるまちの実現  強い地域経済の確立に向け、製造業のサービス化(※3)など、産業構造の転換やICTによる生産性の向上、消費者ニーズに応える商品開発の促進を進めます。  また、生涯活躍の促進に向け、高齢者および女性の就労・社会参加の促進やICTを活用した業務効率化・利便性の向上に加え、テレワークや起業など、様々な働き方の実現に向けても積極的に取り組みます。 ※3…モノの製造過程で得た知見などをサービスとして提供すること 未来につながる持続可能なまちの実現  地球環境に優しく、安心・安全で利便性に優れ、住民主体で多様性を受容できるまちの実現に向けて取り組みます。  また、民間の人材等が持つ知見や技術の積極的な活用により、広い視野が持てる環境づくりに加え、このまちで生まれ・育ち・暮らすことの素晴らしさが実感できるまちづくりを進めます。 子育て・教育 未来を担う人材を育むまちづくり 子育て支援の更なる充実 令和3年度に向け、浅羽東・若草幼稚園の認定こども園化を進めるとともに、認可保育所1園や小規模保育施設4園の新設支援を行います。 深い学びを実現する教育 市内小中学校(校舎改築・改修工事実施の浅羽中学校を除く)の全普通教室・特別教室へWi-Fi環境の整備を進めます。 教育施設の整備 新しい時代に向けた子育て・教育の拠点「(仮称)袋井市教育会館」として、袋井市総合センターを改修・整備し、教育委員会を移転します。 健康づくり・福祉・スポーツ 誰もが自分らしく豊かに暮らせるまちづくり 全世代を通じた健康づくりの推進 「(仮称)袋井市たばこによる健康被害から市民を守る条例」の制定を進めます。 東京オリンピック・パラリンピックを契機とした 市民スポーツ・国際交流の推進 「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会袋井市推進委員会」を中心に、大会の機運醸成や啓発活動に取り組みます。 アイルランドオリンピックチームのキャンプ受け入れを契機として、イベント開催などを通じてアイルランド文化に触れる機会を創出します。 都市・環境 豊かで環境と調和したまちづくり にぎわいとうるおいのある健康的な都市空間の創出 三世代同居・近居に向けた補助制度の創設などにより、空き家の流通や利活用を促進します。 暮らしの中に楽しさを創り出す新たな取組 「袋井図書館50周年記念イベント」として高尾町公園で「青空読書カフェ」を開催します。 環境にやさしい豊かなまちの実現 「合併処理浄化槽維持管理費補助金」を創設し、単独処理浄化槽からの付替えを推進します。 ICTを活用したまちづくり 消費電力を抑え、遠距離通信を実現する無線通信ネットワーク「LPWA」を整備します。 産業振興 活力あふれるまちづくり イノベーション創出に向けた戦略的な取組 「産業イノベーション推進組織」の設立に向けて、静岡理工科大学や商工団体などと協議を進めます。 稼ぐチカラの強化に向けた新たな観光戦略 外国人ユーチューバー等を招き、本市の魅力をSNS等で全世界に配信する取り組みを実施します。 次代を見据えた農業経営基盤の強化 ため池ハザードマップ作成やため池の調査・耐震対策などを実施します。 生涯活躍の促進 生涯現役センター「シルバーワークプラザ」で高齢者向けの仕事づくりや就労支援などを実施します。 防災・減災 安心・安全なまちづくり 災害に強いまちづくりの推進 「袋井消防庁舎・袋井市防災センター」開署により、災害対策本部と消防本部の合同による円滑な災害対応を図ります。 「外国人のための防災ハンドブック」や「外国人防災支援マニュアル」を作成します。 治水対策の推進 県と連携して「松橋川」や「油山川」の改修を進めます。 袋井駅南地区の浸水被害防止に向け、新幹線北側の遊水池の貯留量を拡大するとともに、ポンプなどの整備に向けた排水計画の策定に取り組みます。 協働・多文化共生・文化芸術 全ての人が輝くまちづくり コミュニティセンターを核とした地域づくりの推進 浅羽・笠原5地区のまちづくり協議会が連携して実施するモデル事業「地域の助け合い推進活動」を支援します。 多様性や文化を活かしたまちづくりの推進 外国人市民相談窓口や日本語教室の充実を図るため、袋井国際交流協会のフロアスペースを広げます。 文化創造や学び交流できる機能を備えた拠点施設として浅羽支所の利活用方針を決定します。 静岡理工科大学との協働でアートとICTを融合した体験学習「ふくろいメディア実験室」を実施します。 令和2年度 一般会計当初予算 352億円 予算のポイント “人生100年時代を見据えたまちづくり”  来るべき「人生100年時代」「Society5.0社会」を見据え、ICTなどの新たな技術を暮らしの中に取り入れていくことに加え、性別や年齢、国籍を問わない様々な個性・価値観などの「多様性」を積極的に活用することで、まちの機能を大きく向上させ、市民生活の質を高めていくことを目指します。  今年度の一般会計予算は、前年度と比べ3.7パーセント増の総額352億円で、合併後最大の予算となりました。歳入では、市税は、景気の低迷などにより0.5パーセントの減、市債は、総合体育館や防災センターの整備完了などにより19.5パーセントの減を見込みました。歳出では、商工費が産業立地事業費補助金交付事業などにより62.9パーセントの増、消防費が防災センターの整備完了などにより35.8パーセントの減、民生費が子育て環境の充実などにより8.2パーセントの増となっています。 歳入の内訳 歳入 352億円 自主財源 53.0% ○市税 151億9,556万円 43.2%(0.5%減) ○繰入金 15億5,348万円 4.4%(33.9%増) ○その他 19億2,369万円 5.4%(11.3%減) 依存財源 47.0% ○国・県支出金 77億7,317万円 22.1%(17.3%増) ○市債(借入金) 37億8,510万円 10.8%(19.5%減) ○地方交付税 22億円 6.3%(29.4%増) ○地方消費税交付金 19億3,000万円 5.5%(22.1%増) ○その他 8億3,900万円 2.3%(11.7%増) 歳出の内訳 歳出 352億円 ○民生費 104億5,085万円 29.7%(8.2%増) ○教育費 59億2,856万円 16.8%(5.7%増) ○衛生費 50億4,924万円 14.4%(1.0%増) ○土木費 38億2,346万円 10.9%(6.1%増) ○総務費 35億5,515万円 10.1%(7.0%増) ○公債費 30億8,502万円 8.8%(2.2%増) ○消防費 15億1,562万円 4.3%(35.8%減) ○農林水産業費 7億4,125万円 2.1%(33.0%増) ○商工費 6億8,058万円 1.9%(62.9%増) ○議会費 2億3,613万円 0.7%(9.5%減) ○その他 1億3,414万円 0.3%(11.5%減) ※グラフ内の数値は 予算額 構成比(前年度比) 令和2年度分野別主要事業 施政方針と予算概要 令和2年度 分野別主要事業 ※一部特別会計、企業会計分も含む 子育て・教育 ◎浅羽中学校の改修工事に13億260万円 ◎認可保育所や小規模保育施設の整備支援に3億1,620万円 ◎(仮称)教育会館の整備に2億9,980万円 ◎公立幼稚園の認定こども園化に4,750万円 ◎全小学校へのデジタル教科書・プログラミング学習機器の配備に1,730万円 ◎放課後児童クラブの増設に1,440万円 健康づくり・福祉・スポーツ ◎アイルランドオリンピックチーム事前キャンプ受け入れや交流事業に5,530万円 ◎東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた機運醸成事業に550万円 ◎高齢者の保健事業と介護予防の一体的な取り組みに500万円 ◎たばこによる健康被害から市民を守る取り組みに120万円 都市・環境 ◎下水処理場の増設に9億350万円 ◎袋井駅南地区まちづくり事業に6億8,950万円 ◎空き家対策事業に520万円 ◎合併処理浄化槽維持管理費補助金の創設に1億2,000万円 ◎低電力・長距離対応の無線通信システム「LPWA」の整備に1,800万円 産業振興 ◎農業用施設のアセットマネジメントの推進、ため池ハザードマップの作成に3,500万円 ◎来訪者に向けた市内周遊促進プロモーションや情報発信の強化に1,970万円 ◎生涯現役センター「シルバーワークプラザ」の充実に1,630万円 ◎産業イノベーションの推進に310万円 ◎スマート農業の推進に280万円 防災・減災 ◎水道基幹管路耐震化事業に2億4,500万円 ◎袋井駅南治水対策事業に2億1,000万円 ◎住宅等耐震性向上、ブロック塀改修事業に3,550万円 ◎国土強靭化計画、地域防災計画(風水害編)、河川等整備計画の策定に2,150万円 ◎防潮堤整備事業に2,000万円 協働・多文化共生・文化芸術 ◎袋井西コミュニティセンターの整備に3億9,920万円 ◎コミュニティ情報発信検証事業に680万円 ◎外国人相談窓口や日本語教室の充実に650万円 ◎ふくろいメディア実験室の開催に90万円 令和2年度 会計別予算額  令和2年度の当初予算(すべての会計総額) 584億3,300万円  市の予算を構成する一般会計、特別会計、企業会計の総額は584億3,300万円で、前年度比5.4パーセント増加。 会計名 令和2年度当初予算 前年度比 一般会計 352億円 3.7%増 特別会計 145億7,600万円 1.1%増 国民健康保険 79億7,600万円 0.9%減 後期高齢者医療 8億1,500万円 5.8%増 介護保険 56億7,500万円 4.4%増 駐車場 5,100万円 58.9%減 墓地 5,900万円 46.0%増 企業会計 86億5,700万円 22.9%増 水道 24億7,600万円 7.6%減 公共下水道 41億8,500万円 72.3%増 病院 19億9,600万円 3.2%増 合  計 584億3,300万円 5.4%増 ※金額と割合は、それぞれ1万円未満と小数点以下第2位を四捨五入して表示。 ■一般会計 前年度比で3.7パーセント増の、総額352億円です。 ■特別会計 前年度比で1.1パーセント増加しています。後期高齢者医療、介護保険、墓地事業は増加し、他は減少しています。 ■企業会計 前年度比で22.9パーセント増加しています。下水道事業は公営企業会計化により72.3パーセント増加しています。