P02-05 第2期総合戦略 スタート 袋井市の地方創生は新たなステージへ  国は、平成26年12月に、少子・高齢化社会の進展に的確に対応し、人口減少社会に歯止めをかけるとともに、東京一極集中を是正し、それぞれの地域が自らの地域資源を活用して、将来に向かって活力ある地域社会を創造する「地方創生」の取組を始めました。  本市は、これまで人口が増加し続けてきましたが、楽観することなく、将来、人口が減少に転じることを見据え、平成27年10月に第1期の「輝く“ふくろい”まち・ひと・しごと創生総合戦略」(平成27〜31年度)を策定し、人口や経済のほか、地域社会の課題解決を一体的に取り組んできました。  この戦略策定から5年が経過し、社会情勢が変化する中、引き続き、第1期の取組を継続するとともに、新たなステージに向け地方創生の取組を加速し、深化させていくため、第2期総合戦略(令和2〜6年)を策定しました。 問 市長公室総合戦略室 TEL44ー3369 第1期の検証と課題 人口増加率は県内23市トップ  令和元年4月1日時点の本市の人口は、88,221人と第1期総合戦略策定時に設定した目標人口を上回り、人口増加率は県内23市でトップでした。人口は現在も増加しており、外国人市民との共生や子育て世代の転出超過の抑制が今後の課題です。 観光交流客数が過去最高 地域の活力も改善。  本市を訪れた観光交流客数が、過去最高の495万人/年(平成29年)を達成するなど、国内外から多くの方々が本市を訪れています。また、企業誘致や産業支援などにより製造品出荷額はリーマンショック前まで回復しましたが、地域内消費の拡大や後継者・人手不足への対策が急務の課題です。 第1期の取組は「概ね順調」  第1期(平成27〜31年度)の取組の評価は、外部有識者らで構成する創生会議などの意見を踏まえ、人口の増加や経済指標が順調に推移していることや将来に向けた変化に対応していく基盤が構築できたことから、「概ね順調」と総括しました。 第1期の主な取組概要 挑戦1 若者が魅力を感じるまちづくりへの挑戦  ICT教育をはじめ、英語教育やプログラミング教育などの充実・強化を図ったほか、創業支援、企業誘致による新たな雇用創出、近未来技術の実証実験など、時代を先取る取組を実施しました。 挑戦2 ふくろい「場のチカラ」を向上させる挑戦  遠州三山風鈴まつりや夜のにぎわいづくりなど新たな観光資源の開発、クラウンメロンの海外輸出や国内大手メーカーとの商品開発による認知向上など、地域資源の磨き上げに取り組みました。 挑戦3 健康づくりをリードする袋井の新たな挑戦  人生100年時代を見据えた新たな社会や地域のあり方を模索し、高齢者の就労促進に向けた取組を全国に先駆けて挑戦したほか、健康づくりの充実強化や地域コミュニティの活動基盤づくりなどに取り組みました。 第2期総合戦略 〜挑戦するひとを応援するまちを目指して〜 1 基本的な考え方  第2期総合戦略の策定にあたっては、第1期総合戦略のもとで根付き始めた取組の成果を持続的に成長させるため、基本的な方向性は継承しつつ、新たな課題や社会情勢の変化に的確に対応できるよう潜在力を最大限活かすほか、新たなチャレンジに向けた視点から、施策の見直しと拡充を図ることで、より効果的な施策の展開を目指しました。  具体的には、「袋井市人口ビジョン」に掲げる将来目標人口(2060年総人口80,000人維持)を目指し、引き続き@人口減少を抑制していく「抑制戦略」とA人口が減少する社会においても市民が快適に暮らし続けるための「適応戦略」の両方を展開し、地方創生の早期実現を加速させるため、今後5年間に集中して取り組む施策を分野横断的な目的ごとに政策パッケージとして取りまとめました。  本戦略の対象期間は、令和2〜6年度の5年間で、戦略の推進にあたっては「創生会議(※)」を中心に幅広い意見を伺いながら、継続的な改善を図ることにより、地方創生の早期実現に向けて常に戦略の進化を追求していきます。 ※創生会議…地域の事情に精通した方たちをメンバーとする「ふくろい部会」と首都圏で活躍する本市出身の経営者らを中心とする「首都圏部会」の2つの部会。 2 基本目標と3つの挑戦  第2期総合戦略策定の経過 平成31年 1月 袋井市人口ビジョンの点検と第2期総合戦略策定方針の決定 令和元年 6月 人口動態や地域経済の分析 7月 輝く“ふくろい”まち・ひと・しごと創生会議 人口ビジョンの点検と第2期総合戦略策定にあたり、これまでの取組の総括と今後の施策の方向性を議論するための創生会議を設置(6月と2月に会議開催) 創生会議のほか、市内金融機関の支店長をはじめ、商工会議所の青年部や高校生との意見交換会を開催し、それぞれの立場から幅広く意見をいただきました。 9月 市議会常任委員会で人口ビジョンの点検結果の報告 第1期総合戦略の総括 12月 第2期総合戦略の骨子案を決定 令和2年 2月 市議会常任委員会で総合戦略の最終案を審議 パブリックコメントの実施 3月 第2期総合戦略の策定・公表 袋井市の地方創生のこれまでの取組などをお伝えしている「やらまいか通信」が、市ホームページからご覧いただけます。  第2期総合戦略では、仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を確立することにより、活力のあるまちを目指して、次の4つの基本目標と2つの横断的な目標を設定しました。 基本目標 @活力みなぎる産業のあるまちづくり A快適で魅力にあふれ、安全・安心に暮らせるまちづくり B子どもがすこやかに育つまちづくり C市民がいきいきと活躍し、健康長寿で暮らしを楽しむまちづくり 横断的な目標 @多様な人材の活躍を推進する A新しい時代の流れを力にする 第2期の主な取組概要  基本目標の早期実現を目指して強力に推進する3つの挑戦(政策パッケージ)を立案しました。 挑戦1 「ふくろい人」ひとづくりへの挑戦  次代の袋井を支えるために学び、挑戦する人材を地域ぐるみで育て、呼び込む環境づくりに挑みます! 新しい時代を生き抜く人づくり  技術革新や国際化が進展する時代に自ら考え、学び、行動する力を持った人材を育てるため、「確かな学力」を身につけると共に「袋井で暮らす豊かさ」への理解と愛着を深める教育を地域ぐるみで取り組みます。 挑戦する人を応援する土壌づくり  高齢化、人口減少進展等により地域・社会の課題も山積する中、誰もが生涯を通じて学び、事業・産業や教養・文化などの活動のほか、暮らしを通じた多様な挑戦をすることで、これからも豊かさを共創し、実感し合えるまちづくりに向けたチャレンジを応援する環境を整えます。 挑戦2 「しっかり稼ぐ」しごとづくりへの挑戦  新技術や地域資源の活用により生産性の向上と生活の豊かさを両立する「ふくろい」ならではの暮らしの実現に挑みます! 新たな産業と地域社会づくり  Society5.0やSDGsなど、社会や産業の変化を好機として、地域の課題解決と持続的な産業発展を実現するため、地域内外の産学官連携等により、既存の事業活動等の効率化を図るとともに、新規・成長分野の開拓や新たな地域社会システムの革新に向けたチャレンジを進めます。 「ふくろい」ならではの暮らしづくり  市民が誇りと愛着を持つ生活文化、地域資源を再確認・発掘し、世界や全国を視野に本市の魅力を伝えるものに磨き上げ、市民の定着や関係人口の増加につなげていくため、商品・プログラム開発などの魅力づくりに取り組むとともに、体験・交流機会の提供や環境整備、情報交流を推進します。 挑戦3 「支え合い」誰もが活躍するまちづくりへの挑戦 人生100年時代に全ての世代、外国人市民、誰もが元気に役割をもって活躍できる社会・地域の仕組みづくりに挑みます! 人生100年時代「全世代が活躍するまちづくり」  世代を問わず生涯を通じて全ての人が意向、能力、健康状態に応じて活躍できるまちをつくるため、就労・活躍機会の拡大、健康維持・増進、環境の整備等に取り組みます。 多様性を強みとするまちづくり  外国人市民や障がい者、女性の活躍が期待される中、高齢者、学生あるいは地域外に住む関係人口など多様な価値観を尊重し、多様性を本市の魅力や発展への活力としていくため、多文化共生、男女共同参画等の取組や環境整備を進めます。