P19 輝くふくろいの人 夫婦で作り上げた花と緑の庭で国土交通大臣賞を受賞  鈴木良枝さん・勝義さん(上新池)  「仕事を離れて時間が出来たので、少し花をやろうかと思ったんですね。でも、建て替えた家には花壇がなくて、道路から少し下げて作ってあったブロック塀沿いの自宅敷地に植えたのが始まりです。それから少しずつ場所を増やしていって―」  庭づくりの始まりを笑顔で話すのは鈴木良枝さん(71歳)と夫の勝義さん(75歳)。花と緑であふれる2人の庭は、今年、「全国花のまちづくりコンクール」で最高賞の1つである国土交通大臣賞を受賞しました。 思わぬ受賞で高まった思い  道路側の塀沿いに種をまいた翌春の平成18年、デージーなどの花がかわいらしく咲いたため、市の「花いっぱいコンクール」に応募したところ、なんと審査員特別賞を受賞。思いがけない評価でうれしい反面、「もっと工夫できたのではないか」との思いに駆られたといいます。  思いが高まった良枝さんは、県内外のオープンガーデンの見学やプロのガーデナーの講演、通信講座などにより庭づくりを勉強。結果、翌年から市コンクールで3年連続最優秀賞を受賞するまでにガーデニングの技術を高めました。 庭を開放し、見学者とも交流  平成21年からは、定年退職した勝義さんも庭づくりに参加。勝義さんは主に土や肥料について調べたり、良枝さんの希望に合わせてアーチや壁を作って庭に立体感を出したりするなど、夫婦二人三脚で様々に庭づくりを楽しんできました。  さらに、同年からバラの季節に合わせてオープンガーデンを開催。「中遠オープンガーデン・ガイドブック」への掲載等により、期間中には市内外から多くの見学者が訪れるようになり、迎え入れる良枝さんたちも来園者と一緒になって、ガーデニング談議に花を咲かせています。 花のあるまちづくりを願って  現在は、市や中遠地域の花の会の役員として、また、ふじのくに花の都しずおかアドバイザーとして、地域での活動にも積極的に取り組んでいる良枝さん。  「庭づくりや花のあるまちづくりを通して、感性や思いやり、花を大切に思う心が育ち、人と人との交流が広がるといいですね」と、思いを語ってくれました。  小さなきっかけで始まった花のある庭づくり。皆さんもぜひ、バラの時期に良枝さん・勝義さんの庭を訪れてみてください。