P25 もしもの時に備える! 防災一口メモ 問 危機管理課危機対策係 TEL44-3108 感震ブレーカーで電気火災対策!  東日本大震災では、本震による火災で原因が特定されたもののうち、過半数が電気関係の出火による火災(電気火災)でした。電気火災は、電気器具の転倒、破損した電気コードのショートなどが原因となって発生します。  地震による火災は、広域で同時に多発するうえ、倒壊した建物などで人や車両の通行が妨げられるため、平常時よりも消火活動に時間がかかることが予想されます。各家庭で、電気火災を起こさないための備えが必要です。  電気火災の予防には、「感震ブレーカー」の設置が有効です。強い揺れを感じると感震ブレーカーが自動的にブレーカーを切るなどして電気を止めるため、外出中に地震が起こった場合や、ブレーカーを切って避難する余裕がない場合も電気火災を防止できます。  感電ブレーカーには様々なタイプがあるので、状況にあわせて使いやすいものを設置しましょう。 感震ブレーカーのタイプ 分電盤タイプ(内蔵型) 分電盤に内蔵されたセンサーが揺れを感知し、ブレーカーを切って電気を遮断。設置には電気工事が必要(費用…標準的なもので約5〜8万円) 分電盤タイプ(後付型) 分電盤に外付けした感震機能で揺れを感知し、ブレーカーを切って電気を遮断。漏電ブレーカーがあれば設置可能で、電気工事が必要(費用…約2万円) コンセントタイプ コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知し、そのコンセントからの電気を遮断。埋込型は電気工事が必要、タップ型は不要(費用…約5千〜2万円) 簡易タイプ ばねの作動や重りの落下などによりブレーカーを切って電気を遮断。電気工事は不要で、ホームセンター等で購入可能(費用…約2〜4千円) 「感震ブレーカー普及啓発チラシ」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/oshirase/2015/10/270105-1.html)を加工して作成 ふくろい歴史事典 問 生涯学習課文化振興係 TEL23-9264 書の歴史 文字は、記録や意思疎通の手段として、世界中で古くから使われてきました。美しい文字で記された書は、美術品としても高く評価されていますが、意外なことに、日本で書が美術品として評価されるようになったのは、近代になってからのことでした。 江戸時代以前の日本には、「美術」の概念がありませんでした。当時は会議録や公文書などの事務用文書を美しい字で記すことが求められていて、後世になってそれらが美術的に高く評価されることはありましたが、字に自信がある人が、技術やデザインを見せる作品として書を記すことはありませんでした。 転機となったのが明治時代です。西洋との交流が活発化し美術の概念が輸入されたことで、「書は美術品なのか?」という論争が起こりました。議論は紛糾し、後の時代にも大きな影響を及ぼしました。 書の位置づけが問われた時代に、美術的な価値を示した一人が、袋井出身の書道家である川村驥山です。驥山は、日本芸術院が優れた芸術作品を制作した者に与える「日本芸術院賞」を、昭和26年に書道家として初めて受賞。書道家が芸術家として認められたことは、日本の書道文化や美術品としての書の成立に、大きな影響を与えました。 歴史文化館では、2月28日(金)までは川村驥山、3月10日(日)から5月8日(金)までは明治〜大正期の書道家(勝海舟や山岡鉄舟など)の書を展示します。美術品としても認められた書の逸品を、ぜひご覧ください。