P02-05 令和3年度 施政方針  令和3年度(2021年度)の施政方針、予算、主要事業の概要を紹介します。施政方針の全文は、市ホームページで見ることができます。 問 企画政策課企画係 TEL44-3105 財政課財政係 TEL44-3159 新たな時代を見据え、「変革」と「共創」の視点で「日本一健康文化都市」の更なる進化と深化を図る  新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込む地域経済を回復軌道に乗せるため、国や県と連携し、事業者の経営や雇用を守るための積極的な支援を行うとともに、生活に困窮する方々へのきめ細やかな相談対応や支援を行います。  社会のデジタル化がますます加速し、暮らしや働き方が大きく変化してきています。市民生活の利便性を高めることをはじめ、産業分野での生産性向上などに向け、あらゆる分野でDX(デジタルトランスフォーメーション)(※1)の一層の推進に取り組みます。  脱炭素社会に向けた抜本的な改革への取組が世界的に求められている中、国では2050年カーボンニュートラル(※2)の実現を宣言しました。本市においても、スマートライフ(※3)や官民連携によるエネルギーの地産地消を推進し、脱炭素社会への取組を進めていきます。  今年度は、延期されていた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が7月に開催される予定です。市ではアイルランドオリンピックチームの事前キャンプ受入れを契機に、市民のスポーツへの取組をより一層促し、スポーツを生かしたまちづくりを推進していきます。  以上を踏まえ、来るべき新しい時代に向けて「変革」と「共創」の考え方を持ち、果敢にチャレンジすることで、誰もが生涯活躍でき、市民が誇りを持ち、安全で質の高い暮らしを享受できる「成熟したまち」の実現を目指し、各施策を進めていきます。   袋井市長 原田英之 市政運営の3つの視点 新たな日常を見据えた“暮らしたい”まちづくり  充実した生活を送るためには、健康的な生活習慣の定着をはじめ、一人ひとりに寄り添った支援の実施や深い学びを育む教育の充実などが重要です。  生涯にわたり、誰もが生き生きと活躍できる環境の構築に向けた取組を進めます。 “活力に満ちた”産業と都市づくり  人生100年時代や超スマート社会(※4)の到来などにより、暮らしの在り方や価値観に大きな変化が生じています。特に、社会のデジタル化の進展は目覚ましいものです。ICTを様々な分野で積極的に活用して、生産性や利便性を高めるとともに、新たな価値の創出につながる取組を進めます。  また、地球温暖化防止に向けた取組を積極的に進めるとともに、暮らしの基盤を守り、支えるものとして、自然災害や感染症などに対応できる万全な危機管理体制を構築します。 多様な主体が“活躍できる”地域づくり  若い世代や外国人市民が多く、様々な価値観や文化が共生する「多様性」に富んだ本市の強みを生かして、性別や年齢、国籍などに関わらず、誰もが尊重され、生涯にわたり活躍できるまちづくりに取り組みます。  また、豊かな自然や文化の保全・活用に加え、スポーツや芸術などの新たな文化的創造につながる取組を進めます。 (※1)データやデジタル技術の活用を通じ、サービスや製品などをより良い方向に変革していくこと。 (※2)2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする取組 (※3)各家庭で再生可能エネルギーを創り、貯め、賢く使うライフスタイル (※4)デジタル技術の活用により、あらゆる人が質の高いサービスを受けられる社会 令和3年度の重点施策 健康・教育・子育て ◎感染症対策の取組や受動喫煙防止対策の推進 ・新型コロナウイルス感染症のまん延防止に向けたワクチン接種や市公共施設の完全禁煙化、小・中学校での喫煙防止講座の開催などを行います。 ◎質の高い教育の推進 ・新たな時代にふさわしい学びの実現に向け、教育会館を拠点に授業研究を行うなど、ICTを活用した学びの充実に取り組みます。 ◎子育て体制の更なる充実 ・令和4年4月開園に向けて「子育てセンターにじいろ」の整備を支援するとともに、山梨・若葉幼稚園の認定こども園化を進めます。 福祉・スポーツ ◎市民一人ひとりに寄り添った支援の充実 ・総合健康センターの総合相談窓口へ新たに「相談支援コーディネーター」を配置し、市民からの様々な相談に対してきめ細やかに対応します。  ◎スポーツに親しむまちづくりの推進 ・地域のスポーツ活動を支える体制を強化するため、指導者を確保・育成するほか、トップアスリートとの交流による意識の高揚や競技力の向上を目指します。 産業 ◎産業構造の転換や新たな分野へのチャレンジに向けた支援 ・中小企業の成長等を支援するため、静岡理工科大学内に「ふくろい産業イノベーションセンター」を設置し、技術課題の解決に向けたサポートや研究開発の促進に取り組みます。 ・創業支援に向けて、空き店舗を改修し、お試し出店ができる「ふくろいチャレンジショップ」を開設します。 ・高校生・大学生と企業を結び付けるため、市内企業の職場環境を知ることができる「中小企業就職情報サイト」を開設します。 環境・都市 ◎再生可能エネルギーの活用・導入促進 ・各家庭などで生み出された再生可能エネルギーの公共施設への導入検討や各家庭への太陽光発電システム・蓄電池の導入を促進します。 ・企業や大学と連携し、稲わらなどを活用したエネルギーの利用研究に取り組みます。 ◎質の高い都市基盤の創出 ・袋井駅南地区まちづくり事業を進め、利便性に優れ、安全・安心な都市空間を創出します。 防災・減災 ◎万全な危機管理体制の構築 ・地震災害に強いまちづくりを進めるため、各家庭での家具の固定や食料備蓄など、家庭内減災対策を継続して推進します。 ・小笠山工業団地造成の発生土を活用して静岡モデル防潮堤の整備を進め、津波避難対策を推進します。 ・袋井駅南地区の東海道新幹線南側地域について、秋田川の改修やポンプ場、遊水池の整備に向け、計画の作成を進めます。 ・風水害発生時の円滑な住民避難に向け、中小河川のハザードマップ作成やマイタイムライン研修を開催します。 協働・多文化共生・男女共同参画・文化芸術 ◎活力ある地域づくりに向けた取組 ・まちづくり協議会が行う特色ある地域づくりを推進するとともに、優良事例の幅広い展開を支援します。 ・人口減少や少子高齢化が進む中でも活力ある地域であり続けられるよう、新たな地域の在り方を研究します。 ◎誰もが自分らしく暮らせるまちづくりの推進 ・日本語に初めて触れる外国人市民を対象にした日本語教室や日本人と外国人市民が相互の文化・考え方を理解するための講座を開催します。 ・男性の家事・育児への参画や女性の活躍を推進するため、男女が共に支え合う意識を高める講演会の開催や事業所との意見交換を行います。 ◎誰もが身近で文化芸術に触れられる機会の創出 ・文化芸術に触れる機会を創出するため、静岡理工科大学などと連携した創作体験型のワークショップや市民参加型の演劇を開催します。 令和3年度 当初予算 一般会計当初予算 356億円 予算のポイント 財源の確保と変化への対応  一般会計予算は、前年度と比べ1.1パーセント増の総額356億円で、合併後最大の予算となりました。  歳入では、新型コロナウイルス感染症の影響により市税が6.6パーセントの減となった分、国・県からの各種補助金やふるさと納税寄附金などにより財源を確保しました。  歳出では、消防費が防潮堤整備事業などにより17.2パーセントの増、民生費が子育て支援センター「にじいろ」の整備支援などにより14.0パーセントの増、コロナ対策を機動的に実施するため、その他(予備費等)が203.2パーセントの増となりました。 歳入内訳 歳入 356億円 自主財源 49.9%  市税 141億9,754万円 39.9%(6.6%減)  繰入金 14億3,273万円 4.0%(7.8%減)  諸収入など 21億3,101万円 6.0%(10.8%増) 依存財源 50.1%  国・県支出金 87億2,472万円 24.5%(12.2%増)  市債(借入金) 41億1,300万円 11.6%(8.7%増)  地方交付税 22億5,000万円 6.3%(2.3%増)  地方消費税交付金 18億5,500万円 5.2%(3.9%減)  地方譲与税など 8億9,600万円 2.5%(6.8%増) 歳出内訳 歳出 356億円  民生費 119億1,414万円 33.5%(14.0%増)  衛生費 52億3,238万円 14.7%(3.6%増)  教育費 48億5,184万円 13.6%(18.2%減)  土木費 37億7,531万円 10.6%(1.3%減)  総務費 33億6,119万円 9.5%(5.5%減)  公債費 29億5,807万円 8.3%(4.1%減)  消防費 17億7,613万円 5.0%(17.2%増)  商工費 6億3,598万円 1.8%(6.6%減)  農林水産業費 6億1,769万円 1.7%(16.7%減)  議会費 2億4,076万円 0.7%(2.0%増)  その他(予備費など) 2億3,651万円 0.6%(203.2%増) 分野別主要事業 ※一部特別会計、企業会計分も含む。金額は10万円未満四捨五入して表示 〜新たな日常を見据えた“暮らしたい”まちづくり〜健康・教育・子育て・福祉・スポーツ ◎子育てセンター「にじいろ」整備支援 11億5,260万円 ◎新型コロナウイルスワクチン接種事業 3億6,300万円 ◎山梨幼稚園・若葉幼稚園の認定こども園化 8,570万円 ◎ビッグスポーツイベント等スポーツレガシー創出事業 1,290万円 ◎総合相談窓口の強化 1,260万円 ◎高齢者の保健事業と介護予防の一体的な取組 1,170万円 ◎認可・小規模保育施設におけるICT導入支援 680万円 ◎たばこによる健康への影響から市民を守る取組 80万円 〜“活力に満ちた”産業と都市づくり〜 産業・環境・都市・防災・減災 ◎袋井駅南都市拠点土地区画整理事業の推進 4億2,680万円 ◎移動しやすいまちづくりの推進 3億5,860万円 ◎静岡モデル防潮堤整備事業 2億940万円 ◎温室効果ガス削減の取組 2,140万円 ◎袋井市消防団袋井方面隊第5分団車庫整備事業 800万円 ◎ふくろいチャレンジショップ事業 280万円 ◎中小河川ハザードマップデータ作成事業 210万円 〜多様な主体が“活躍できる”地域づくり〜協働・多文化共生・男女共同参画・文化芸術 ◎特色ある地域づくり推進事業 2,310万円 ◎人生100年時代を見据えた全世代が活躍するまちづくり推進事業 2,200万円 ◎異文化相互理解の推進 930万円 ◎文化芸術を楽しむ機会創出事業 240万円 会計別予算額  令和3年度の当初予算(すべての会計総額) 588億5,000万円  市の予算を構成する一般会計、特別会計、企業会計の総額は588億5,000万円で、前年度比0.7パーセントの増加となりました。  特別会計は前年度と比べ0.3パーセントの減少。うち、墓地事業会計については墓所整備費の増により、25.4パーセントの増加となりました。  企業会計は前年度と比べ0.7パーセントの増加。うち、水道会計の増加理由は、施設改良工事費の増加によるものです。 ※1万円未満と小数点以下第2位を四捨五入して表示 会計名 令和3年度当初予算 前年度比 一般会計 356億円 1.1%増 特別会計 145億3,500万円 0.3%減 国民健康保険 77億5,300万円 2.8%減 後期高齢者医療 8億3,500万円 2.5%増 介護保険 58億2,700万円 2.7%増 駐車場 4,600万円 9.8%減 墓地 7,400万円 25.4%増 企業会計 87億1,500万円 0.7%増 水道 26億4,900万円 7.0%増 下水道 40億8,000万円 2.5%減 病院 19億8,600万円 0.5%減 合    計 588億5,000万円  0.7%増