P02-03 開院から10年 市立聖隷袋井市民病院 旧袋井市民病院の建物を利用して、平成25年(2013年)5月に開院した市立聖隷袋井市民病院。 「私たちは、患者と同じ視線を持ち、地域に信頼される病院を目指して歩み続けます」 を病院理念に、地域のニーズに対応した安全・安心で質の高い医療サービスを提供しています。 問 袋井市立聖隷袋井市民病院 TEL41-2777 地域の高度医療・救急医療の「後方支援」を担う病院  聖隷袋井市民病院は、中東遠総合医療センターに代表される急性期病院(※1)での診療が終わった方や、リハビリなどでその後も継続的な治療が必要な方、さらには在宅で療養されている方の一時的な入院などを主として受け入れている病院です。  急性期の病院が本来の業務に専念できるよう、その後方病院として退院患者等を受け入れるとともに、地域の診療所や介護施設、在宅療養等をつなぐ“架け橋”として、地域全体での切れ目のない医療・介護の提供を支えています。 (※1)急性期とは、症状が急激に現れる時期のこと。急性期病院とは、急性疾患や重症患者、重症外傷の患者の治療を24時間体制で行う病院をいいます。 身近な病院としても活躍 専門的な外来診療も実施  地域医療の役割分担の中で「後方支援」の重要な役目を担う中、外来診療では「まちの頼れるお医者さん」として、通常の病院と同じように、市民の皆さんの診療・診察を行っています。  外来での診療科目は、@内科、A脳神経外科、Bリハビリテーション科、C整形外科(現在休診中)の4つで、初診の方でも紹介状なしで受診が可能です。  また、それらの中には、心臓血管外来、放射線外来、認知症外来の3つの専門外来もあり、疾患に応じた専門的な外来診療を受けることができます。 3つの病棟で病態に合ったケアを提供  院内には階層別に3つの病棟があり、入院患者一人ひとりの病態に合わせた診療やきめ細やかなケアを行っています。 ◎3階・回復期リハビリテーション病棟(愛称「ひまわり」)  急性期の治療を終えた後も引き続きサポートが必要な方を受け入れている病棟で、自らが持つ力を最大限に引き出すことができるよう、医療専門職がチームを組んで集中的にリハビリを実施。心身ともに回復した状態で自宅や社会に戻る支援をしています。 ◎4階・一般病棟(愛称「ゆり」)  急性期を離脱した身体合併症のある方を主に受け入れている病棟で、本人や家族の意思を尊重した個別性のあるケアを展開。多職種で協働しながら専門性の高い緩和ケアや認知症ケア、退院支援を行っています。 ◎5階・療養病棟(愛称「コスモス」)  長期に渡る療養が必要な慢性期の方を対象とした病棟で、趣味や特技、思い出などに合わせたレクリエーションなどを定期的に開催。例えここで最期を迎えることになっても、それまで心安らぐ豊かな生活が送れるよう、本人や家族一人ひとりと向き合ったケアを何より大切にしています。 ◎季節ごとの行事やイベント食なども  このほか、各病棟では患者さんに喜んでもらえるよう、正月や節分、七夕、クリスマスなど季節ごとに催しを実施。また、病院食が続く中での気分転換として、各地のご当地料理や有名外食店のメニューなどのイベント食も提供しています。 リハビリを通して患者さんに笑顔を  聖隷袋井市民病院には、リハビリ専門職である理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、歯科衛生士が計52人も在籍(7月1日時点)。新しい医療機器なども積極的に導入し、患者一人ひとりの各能力の回復・改善や維持に日々取り組んでいます。 ◎「自分の足で歩く喜び」を支援  理学療法室では、リハビリ中の転倒予防とともに、段差昇降などの難易度の高い動作訓練も行える「天井走行式リフター」を導入。また、下肢麻痺などへは、歩行に合わせて神経に電気刺激を送り、麻痺した筋肉の再活動を促す「歩行神経筋電気刺激装置」を使った歩行機能向上訓練も行っています。 ◎「自分の口で食べる幸せ」を支援  嚥下障害(※2)が疑われる方に対しては、外来での診察や嚥下内視鏡検査を実施。より詳しい検査やリハビリが必要な方は、1〜2週間の入院で集中的にリハビリに取り組むことができます。  嚥下筋力の低下に対しては、電気刺激による筋力増強が期待できる「バイタルスティム」も導入。このほか、歯科衛生士による口腔ケアで歯と口の健康を守り、飲み込む力の維持・向上や誤嚥性肺炎の予防にも繋げています。 ◎「車の運転ができる楽しみ」を支援  高次脳機能障害が残る方の自動車運転の再開支援では、院内で行える運転機能評価や机上での認知機能検査、行動観察などに加え、今年5月から遠鉄袋井自動車学校と連携した実車での運転評価を開始。より客観的に車の運転再開が可能かどうかを判断しています。 ◎「訪問リハビリ」で在宅での療養を支援  高齢化の進行や在宅医療ニーズの高まりを受け、平成31年5月から訪問リハビリテーション事業を開始。また、今年5月からは在宅医と協働で、リハビリに特化した訪問診療の取組も始めました。  今後は看護師や社会福祉士などの他職種による在宅支援への関わりも増やしていく予定です。 住み慣れた地域で安心して生活していくために  急性期病院の後方支援としての役目をはじめ、地域における包括的な医療ケアシステムの拠点としても、聖隷袋井市民病院に求められる役割は、ますます大きなものとなってきます。袋井市立の病院として、今後も様々な機能の充実を図りながら、市民の皆さんに幅広く質の高い医療サービスを提供していきます。 (※2)口の中のものを上手く飲み込めなくなる状態のこと 病院案内 社会福祉法人聖隷福祉事業団 袋井市立聖隷袋井市民病院(袋井市久能2515番地の1) TEL0538-41-2777 外来診療 受付時間 午前8時30分〜11時 診療時間 午前9時〜午後5時 休診日 土・日曜日、祝日、年末年始 診療科目  ◎脳神経外科、認知症外来  ◎内科、心臓血管外来、放射線外来  ◎リハビリテーション科  ◎整形外科(現在休診中) ※外来診療の曜日や予約必要性の有無などは、病院ホームページまたは、後述の「コスモス便り」をご覧ください。 「コスモス便り」で情報発信中!   聖隷袋井市民病院発行の情報紙として年4回発行。病院ホームページでの掲載のほか、自治会員の皆さんには班内回覧でも届きます。ぜひご覧ください。