P02-03 血圧を測っていますか? 〜高血圧の予防・改善に努めましょう〜 ■測定のタイミング(1日2回) 朝 ・起床後1時間以内 ・トイレに行った後 ・朝食の前 ・薬を飲む前 夜 ・寝る直前 ・入浴や飲酒の直後は控える ■家庭血圧の目標値(成人) 収縮期(※1) 拡張期(※2) 135未満 85未満(単位:mmHg) 椅子に座って1〜2分経ってリラックスしてから測定する カフ(※)は心臓と同じ高さで測定する ※血圧測定時に上腕に巻く細長い袋状の布 薄手のシャツ1枚なら着たままでもよい 上腕タイプの血圧計がお勧め! 血圧の正しい測り方(参考:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019年版」) (※1)収縮期血圧…心臓が収縮したときに血管に加わる力(いわゆる「上の血圧」) (※2)拡張期血圧…心臓が拡張したときに血管に加わる力(いわゆる「下の血圧」)  血圧が高いままの状態を放置していると、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気につながります。高血圧の原因や危険性を知り、日々の生活の中でその予防・改善に努めていきましょう。 問 健康づくり課検診指導係 TEL42‐7275 血圧高めの方が急増中?  皆さんは、自分の血圧がだいたいどのくらいか把握していますか?  左のグラフは、袋井市国民健康保険に加入する40〜74歳の方を対象に毎年実施している特定健康診査の結果で、血圧が正常高値血圧からT度高血圧に該当する方の割合を示したものです。  令和2年度は前年度までの値に比べて大きな増加が見られました。 高血圧になる主な原因と危険性  高血圧の原因には、肥満や塩分の摂り過ぎ、ストレス、喫煙などの生活習慣があげられます。血圧が上がる主な原因の仕組みは次のとおりです。 肥満…大きな体の隅々まで血液を行き渡らせる必要があり、心臓から一度に送り出される血液量が増えるため 塩分の過剰摂取…血液中の塩分濃度を下げようと水分を体に溜め込むことで、結果的に血液量が増えるため ストレス…自律神経のうちの交感神経が刺激されて血管が収縮するため 喫煙…タバコに含まれるニコチンにより末梢血管が収縮するため  高血圧は自覚症状がほとんどありません。血圧が高いままの状態を放置していると、血管に負担がかかり、血管の壁が傷ついたり、柔軟性が失われて硬くなったりします。このように血管が硬くなった状態が「動脈硬化」です。傷ついた血管の壁にコレステロールなどが溜まると血管が詰まりやすくなり、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞につながる可能性が高くなるため、日頃からの血圧コントロールと早めの予防が重要となってきます。 高血圧予防・改善の3つのポイント 1 日々の血圧測定  血圧の値は1回の測定では判断できません。医療機関や健診で測る血圧は、緊張でいつもより高くなることがある一方、家庭で測る血圧(家庭血圧)は、リラックスした状態で測るため、より正確な値に近いとされています。  また、血圧の値は1日の中で時間帯によっても変動しています。そのため、朝と夜の2回測定することで、より正確な自分の血圧を把握しましょう。  日々の測定と記録は、高血圧の方に限らず大切です。週に5日以上測定し、その値が「家庭血圧の目標値」を超える場合は、内科や循環器科のある医療機関を早めに受診してください。また、その際は継続して血圧測定した記録を主治医にお見せください。 2 適度な運動  適度な運動の継続は高血圧の予防に効果的です。  お勧めの運動として、いつでもどこでも実施できる「日常ながら運動」の「お腹ひっこめ」を紹介します。  また、ウォーキングなどの有酸素運動も効果的です。目標は1日30分以上で連続していなくても大丈夫。日常生活でこまめに動くようにするだけでも、高血圧の予防に効果があります。 3食事(減塩)  生活習慣病予防のための1日の食塩摂取の目標値は、男性7・5g未満、女性6・5g未満。高血圧症の予防・治療のためには、1日6gが推奨されています。  まずは、いつもの食事の作り方、食べ方にひと工夫して減塩を心掛けていきましょう。 【減塩の取組例】 ◎香辛料や香味野菜、酢などを使って味付けすることで、塩の使用量を抑える ◎練り製品やハム等の加工製品を買う際は、食塩相当量の少ないものを選ぶ ◎おかずにかけるソース等の調味料は、「かける」から「つける」に変える ◎ラーメン等の麺類のスープは飲み干さずに残す 健診・検診を受けましょう  市では国民健康保険に加入している40〜74歳の方を対象に、血圧を含め、身長・体重の測定や血液検査などを行う「特定健診」を実施しています。  今年度は、がん検診と併せて受診できる「総合検診」も復活しました(袋井市国民健康保険加入者、協会けんぽの被扶養者が対象)。  受診を希望される方で、特定健診やがん検診の案内がお手元にない方は、健康づくり課検診指導係(TEL42‐7275)までお問合せください。 血圧記録手帳を配付中です  日々の血圧を記録できる「血圧記録手帳」を、はーとふるプラザ袋井2階・袋井保健センターの窓口で、希望者に配布しています。ぜひご活用ください。 家庭に血圧計がない場合は…  日々の血圧測定のためには、家庭に1台血圧計を用意することをお勧めしますが、ない場合は次の施設に血圧計が設置されていますのでご利用ください。 ◎はーとふるプラザ袋井2階(東側) ◎浅羽保健センター ◎各地区のコミュニティセンター 日常ながら運動「お腹ひっこめ」  お腹を思いっきりへこませて30秒キープするだけ。  1日5〜10回、慣れてきたら20回を目標に継続して取り組みましょう。 ポイント ・背筋はまっすぐ伸ばす ・お腹と背中をくっつけるように ・息は止めない クイズで知ろう! 高血圧  健康づくり課では、クイズを通して高血圧の原因や危険性、正しい血圧の測定方法などを学ぶことができる視聴者参加型クイズ動画を作成しました。  どのくらい高血圧のことを理解しているか、確認も含め、ぜひ挑戦してください。