P18 輝くふくろいの人 目指すは、「職業『鈴木結』」! 良いと思ったものを堂々と発信したい インフルエンサー 鈴木 結さん(川井) 「キラキラした自分ばかり見せてしまいがちなSNSの中で、私はありのままの自分を発信していきたいんです」  そう語るのは、鈴木結さん・37歳。市内で食堂を経営し、料理教室や古着販売なども行う傍ら、インスタグラムを中心に活動するインフルエンサーとして、多くの人の心に響く情報発信を続けています。 声援を糧に完走した50日チャレンジ 今度はみんなで  結さんの発信の中で、最近大きな反響を呼んだものは、「50日チャレンジ」への挑戦です。「50日間褒められ続けた女性が、50日後に見違えるほど美人になった」というテレビ番組の企画に影響を受けた友人から、「自分たちも50日間何かを続けるチャレンジに挑戦しよう」と提案された結さんは、「かわいい」と褒め続けてもらおうという思いで、毎日のコーディネートの写真を50日間に渡ってインスタグラムに投稿。最初はどんな反応があるか不安でしたが、そんな心配とは裏腹に、「かわいい!」などの賞賛のコメントが毎日届き、結さんのモチベーションは右肩上がりに。そして、チャレンジ期間終了後、投稿した写真を初日から振り返り、ある変化に気付きました。 「写真の中の自分の顔がどんどん垢抜けていくんです。50日間で人は本当に変わるんだなと驚きました。また、以前は『かわいい』と言われてもつい謙遜してしまっていましたが、素直に『ありがとう』と受け取れるようになりました」  効果を実感した結さんは、多くの人と共にこのチャレンジに取り組みたいという思いからフォロワーにも参加を呼びかけ、自身も2回目のチャレンジを開始。次第にチャレンジはフォロワー外にも広まり、新たな人脈を得るきっかけにもなりました。 ありのままの自分を知って欲しい  様々な投稿や活動から、ポジティブな印象がある結さんですが、過去にはこのような経験もありました。  東京で一人暮らしをしていた結さんが母の急逝を受けて帰郷したのは2年前のこと。認知症を患う父と2人の暮らしが始まりました。 「まだやりたいことがたくさんあるのに毎日介護のことが頭から離れない辛さ、仕方ないとわかっていても、何度も同じことを尋ねてくる父への苛立ち…先の見えない生活に絶望して泣き叫ぶこともありました」  そんな苦悩の日々についても、結さんはインスタグラムで赤裸々に発信していました。 「最初は、ネガティブな感情を外に表現することで自分の気持ちを整理していたんです。でも、次第に投稿を見てくれる方が増え、共感や励ましの声が届くようになり、『どんなネガティブなことでも正直な自分を発信することが誰かの希望や応援になるのかもしれない』と思うようになりました」 結果を残し、夢に近付く結さん 「料理、ファッション、介護、性別…全ての枠を超え、職業『鈴木結』として自分が良いと思ったものを発信し続けるインフルエンサーになりたいです」  9月には、「自分が思う本当の美を表現したい」との思いで挑んだ、プラスサイズの女性のビューティーコンテスト「Today‘s Woman」でトップ10入りを果たした結さん。「職業『鈴木結』」への道を着実に歩んでいます。