P25 2030年度までに可燃ごみ 30%削減 5330(ごみさんまる)運動 第九回 達人から教わるごみ削減 戸塚菜子さん(上区)の取組  地域住民で運営する笠原地区の交流所「茶ちゃ処」でスタッフとして活動している戸塚菜子さんがごみ削減を意識し始めたのは昨年11月のこと。きっかけは、笠原コミュニティセンターで受けた“生ごみコンポスト研修”の受講でした。 ※コンポスト…生ごみなどの有機物を微生物の力で分解発酵させて作る堆肥のこと。または、それを作る容器。 ◎生ごみを減らす工夫を楽しむ  研修後、自宅の畑にさっそくコンポストを設置した戸塚さん。でも、そもそも食べ残しを出さないようにすれば生ごみを出す手間も省けるのではと、調理の段階から生ごみ削減を意識。すると、まず買い物の無駄が減り、調理くずが少なくなるようメニューや調理方法も工夫することで、生ごみ全体が大きく減りました。 ◎雑がみ・容器プラもしっかり分別  買い物の時点でごみの削減を意識する中、ごみのほとんどが雑がみや容器プラスチックであると気付き、分別を徹底。雑がみからトレー、ラップまで、リサイクルできるものを改めて分別すると、可燃ごみが袋に溜まらなくなりました。 ◎ごみ削減率は驚きの9割以上  ごみを意識して減らした結果、現在の可燃ごみはほぼティッシュのみで、可燃ごみを出す回数も、週2回から3か月に1回に激減。今も、可燃ごみのごみ出しをしない期間の最長記録に挑戦中です。 「茶ちゃ処」(岡崎4007ー1)では毎週金曜日の午前9時〜午後2時に、地元野菜の販売やランチを提供。調理時に出る生ごみはコンポストで堆肥化するなど、スタッフ一同でごみ減量に取り組んでいます。 知って欲しいな 聖隷袋井市民病院 H 問 袋井市立聖隷袋井市民病院 TEL41-2777 地域で安心して暮らすための認知症サポートA  当院では、毎週火曜日に予約制で「認知症外来」を行っています。認知症外来を訪れる方の受診理由は、「物忘れが進んでしまった」、「生活に困難なことが増えた」、「家族が心配している」など様々です。  受診では脳神経外科の医師による診察をはじめ、知的能力や記憶・処理能力を測るテスト、脳の構造を調べるMRI検査等を行います。  認知症でも、アルツハイマー型認知症(※1)やレビー小体型認知症(※2)など、種類により症状が異なりますが、認知症で本人が生活に困難を抱えていたり、症状や行動に対する家族の負担が大きい場合には、デイサービスなどの通所やヘルパー訪問、泊まりのサービス等の介護サービスに繋げていくことが大切です。  このため同外来では、認知症の診断がされた初期の段階で、同一建物内にある市の介護ケア相談係(市総合健康センター地域包括ケア推進課)と連携し、早期の介護保険申請に繋げています(※3)。  また、前回のコラムでも紹介した「認知症初期集中支援チーム」のチーム員会議では、サポート医である当院の脳神経外科医師を中心に、介護ケア相談係、地域包括支援センター、精神科病院の精神保健福祉士、当院の看護師・作業療法士・社会福祉士が一つのチームとなり、患者さんや家族の状況等を考慮した上で、認知症外来の受診や必要な各種介護サービスの導入に繋げるなどの支援を行っています。  関係機関が連携し、必要な医療や介護に早い段階で繋げることで、認知症になっても、住み慣れた地域でその人らしく暮らしていけるよう取り組んでいます。 (※1)脳神経が変性して脳の一部が萎縮していく過程でおきる認知症。認知症の中で最も多い型。 (※2)「レビー小体」と呼ばれる変性したたんぱく質が脳に溜まることで引き起こされる認知症。 (※3)市の介護保険の窓口にスムーズにつなげるものであり、要介護や要支援の認定は、介護認定審査会の判定結果に基づき行われます。