P02-03 台風シーズン到来 備えは万全ですか?  これからの季節は、台風や集中豪雨により水害や土砂災害が発生しやすくなります。特に、近年は非常に激しい雨が増えており、本市でも令和4年9月の台風や令和5年6月の大雨により、浸水被害や土砂崩れなどが発生しています。  水害や土砂災害から自分や家族の命を守ることができるよう、日頃の備えについて確認しましょう。 問 土木防災課 TEL44-3166   危機管理課 TEL86-3701   消防団事務局 TEL86-5577 備えのポイント @警戒レベルを知る  市では、水害や土砂災害発生の恐れがある場合に避難情報を発令しています。それぞれの警戒レベルでどのような行動をとるべきか、あらかじめ確認し、早めの避難を心がけましょう。  また、急激な降雨や浸水により、屋外への避難が危険となる場合があります。避難の際は、指定された避難場所へ移動することにこだわらず、頑丈な建物の2階に避難するなど、ご自身の判断により、その時点で一番安全な行動をとることが重要です。 A地域の災害リスクを把握  堤防の決壊や越水によって浸水が想定される範囲・深さと避難場所などを示した「洪水ハザードマップ」や過去の浸水実績を市ホームページで公開しています。また、県のGIS(地理情報システム)では、土砂災害によって身体に危険を生じる恐れがある区域を指定した「土砂災害(特別)警戒区域」などを確認することができます。  自宅や職場などの災害リスクとあわせ、安全な避難場所、避難経路を確認しておきましょう。 B情報の入手方法を確認  袋井市情報配信サービス「メローねっと」では、気象情報や防災情報はもちろん、災害発生時には被害情報や避難所開設情報などを配信します。  また、「静岡県防災アプリ」では、現在地周辺の指定避難所を確認することができ、外出時にも役立ちます。 C支援制度・補助金の利用  市や県では、土砂災害の被害軽減に向けた支援を行っています。詳しくは、市ホームページをご確認ください。 ◆急傾斜地崩壊対策事業  対象家屋が5戸以上のがけ地について、市または県が擁壁などの設置工事を実施します(一部自己負担あり)。 ◆袋井市土砂災害対策改修費補助金  土砂災害特別警戒区域内の住宅を対象に、建築基準法の規定に適合させる工事の費用の一部を補助します。 ※今年度は事前相談のみ受け付けます。 ◆住宅のがけ地からの移転補助制度  がけ地近くから安全な場所へ住宅を移転する際の費用の一部を補助します。 防災関連サイト リンク集 ・袋井市洪水ハザードマップ(市ホームページ) ・過去の浸水実績(市ホームページ) ・袋井市気象観測システム  市内の雨量・風速・河川水位などを掲載 ・土砂災害(特別)警戒区域(県GIS)  ・静岡県防災ポータル  気象庁が発表する静岡県の防災・気象・地震津波・火山に関する情報を掲載 ・キキクル(危険度分布)など 警戒レベル 警戒レベル 市が発令する避難情報 住民がとるべき行動 5 緊急安全確保 ただちに命を守るための行動をとる 警戒レベル4までに必ず避難! 4 避難指示 全員、速やかに避難。指定の避難場所に向かうことにこだわらず、川や崖から少しでも離れた、近くの頑丈な建物の上層階に避難するなど、自身の判断によりその時点で最善の安全確保行動をとることが重要。 3 高齢者等避難 避難に時間を要する人(高齢者、障がいのある人、乳幼児など)とその支援者は避難を開始。そのほかの人も避難の準備を整え、危険を感じたら自主的に避難する。 2 大雨・洪水・高潮注意報(気象庁) 避難に備え、自らの避難行動を確認する。 1 早期注意情報(気象庁) 災害への意識を高め、今後の雨の降り方などに注意する。 消防団は水害にも備えています 袋井市消防団 梅若充記 団長  袋井市消防団は、水害に対応する活動を行う「水防団」も兼ねています。  近年、大雨の回数は増加傾向であり、豪雨災害も激甚化していることから、水害に対する消防団の出動回数が増えています。  消防団としても一層の水害対策が必要と考えており、雨が多くなる時期を前に、4月、磐田市消防団・森町消防団と合同で水防工法の実技訓練(本紙表紙)を行いました。  頻発化および甚大化する水害に対し、消防団も訓練等で備えますが、市民の皆様もハザードマップ・自身の避難所・避難経路の確認、避難時の非常持ち出し袋の準備など、十分な備えをお願いします。 実技訓練の様子を袋井市消防団公式Instagramで公開中! みんなで取り組む治水対策 「流域治水」でまちを守る  流域治水とは、河川管理者である行政機関(国・県・市など)、流域の自治体はもちろん、流域に住む全ての人々が協働して @氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策、A被害対象を減少させるための対策、B被害の軽減、早期復旧・復興のための対策 を行うという考え方です。  市では、『水を流す・貯める・備える』という3つの方針で「流域治水」を推進しています。 流す  “水の流れ”を改善するため、市では、柳原雨水ポンプ場の整備、市が管理する松橋川・油山川の拡幅や護岸整備の加速化をはじめ、河川に堆積した土砂の撤去などを計画的に行っています。 貯める  排水路や河川に流れる水を一時的に貯める場所をつくることで、洪水被害の軽減が可能です。市では、学校の校庭などに水を貯める機能を持たせる「校庭貯留」や「公園貯留」の整備を進めています。 また、近年、田んぼが持つ保水能力を活かした『田んぼダム』が治水対策として注目を集めています。市内では、主に沖之川・蟹田川流域を中心に取り組みを拡大しています。 備える  市では、市民の皆さんが地域の災害リスクを把握できるよう、「洪水ハザードマップ」や過去の浸水実績を公開しています。皆さんにも2ページ掲載の「備えのポイント」を実施いただくことで、行政と地域が共に「流域治水」に取り組むことができます。