P24 輝くふくろいの人 競技を始めてわずか1年、15歳で日本の頂点に!世界に挑戦する若きライダー トライアルライダー 木村 倭さん(新堀) 「まだ競技を始めて1年ほどですが、早く世界で戦える選手になって、いつかは世界チャンピオンになりたいです。そして、まだ日本ではマイナーであるトライアルの魅力をもっと多くの人に伝えたいです」  そう語るのは、木村倭さん・15歳。オートバイや自転車に乗ったまま足をつけずに障害物を越えていく「トライアル」という競技の選手です。昨年11月、和歌山県で開催された「MFJトライアルグランドチャンピオン大会」で、見事優勝を果たしました。 家族の影響でトライアルに挑戦  父と祖父がトライアルライダーという環境で育った木村さんは、幼い頃から練習場に通い、父や祖父がオートバイで走る様子を見てきました。そのアクロバティックな走りに魅了され、「いつか自分もトライアルライダーになりたい」と憧れを抱いていたといいます。  競技を本格的に始めたのは小学2年生の頃。最初は自転車トライアルからスタートしました。 「エンジンではなく自分の力で車体を動かす自転車トライアルでは、基礎であるバランスや体幹を鍛えることができました」  怪我をしても、粘り強く前向きな気持ちで努力を続けた木村さんは数々の大会で好成績を収め、自転車トライアル界で一目置かれる存在となりました。 念願のオートバイトライアルへ転向。そして、1年での快挙  昨年1月、木村さんは父の薦めでオートバイトライアルに転向。クラッチ操作や動力の違いなど、オートバイならではの難しさを感じながらも、自転車トライアルで培った土台を生かし、メキメキと実力を伸ばしていきました。  そして、昨年11月に和歌山県で行われた全国大会「MFJトライアルグランドチャンピオン大会」に出場し、大人も含む70人以上の強豪が参加する中、見事優勝。オートバイトライアルに転向してわずか1年、15歳で快挙を成し遂げました。 また、階級も「国内B級」から「国際B級」へ昇格し、世界への挑戦権を手にしました。  次の目標は世界への挑戦  木村さんは、中学卒業後は進学せず、世界へ挑戦することを決断。5月にフランスで開催されるトライアル世界選手権(21歳以下の部門「トライアル3」)へ出場します。 「初の世界大会なので、まずは、自分の力を試したいです。今は家族に支えてもらっていますが、将来は自立して、世界で戦える選手になりたいですね。目標は、もちろん世界チャンピオンです」  15歳の若きトライアルライダー・木村さんの今後の活躍が期待されます。