P10-11 FUKUROI PERSONAL FILE 袋井の人 革素材を活かして 暮らしに役立つ「あったらいいな」を実現 TLF革のデザイン展2011「制作部門・佳作受賞」 松本美佐子さん(小川町)  皮革の用途を、もっと多くの人に知ってほしいという願いを込めて、昨年12月に開催された「TLF(東京レザーフェア)革のデザイン展2011」。  こんな革製品があったらいいな、というテーマで行われたデザインコンテストには、全国から計675作品の応募があり、松本さんの作品「南国の鳥」(タペストリー)が制作部門で佳作を受賞しました。 「好き・楽しい」の発見が 継続のエネルギー  松本さんが革工芸を始めたのは、市内で教室を開催している友人宅の玄関で、作品を見たことがきっかけだったそうです。 「以前から油絵や水彩画に取り組んでいたので、革工芸でも、作品を作り上げていく過程で楽しみを見つけることができました。デザインや構図を考えたり、染色をしたりする作業が一番好きですね」  今回、佳作を受賞した作品は、縦約2m、横約1mのタペストリーで、制作開始から完成までにかかった期間は約1年。こつこつと作り上げたものです。 「約1万6,000個あるパーツのはり付けは、細かな作業の連続で、根気を持続させることが一番大変でした。完成した時の充実感はとても大きかったです。  何か1つ、自分が深く好きになれたり、楽しいなと思えたりすることを見つけることが、継続の秘訣ですね」 「知る・体験する」の相乗効果で 文化・芸術をもっと身近に 「革工芸に限らず、取り組む人が増えれば、家族や友人などを通して作品に接する機会も増えます。すると、作品に接した人が興味を持って、革工芸を体験してみようと思う。  そんな相乗効果で、様々な分野の文化・芸術がもっと身近になって、広まってくれたらうれしいですね」  実際に取り組み始めると、仲間との切磋琢磨が技術の向上につながり、その技術が、人の手から手へ受け継がれていく。そんなところも素晴らしいと語ってくれた松本さん。  今後も、自分のペースで革工芸や絵画に取り組んでいきたいと話してくれました。 袋井で 活動中 グループ紹介 親子リトミック 親子で過ごすかけがえのない時間… 歌って踊って楽しくふれあおう!  親子リトミックは、0歳〜3歳の親子を対象に、3年ほど前から活動をはじめ、現在は、75組が登録。子どもたちが、音楽を通して、色や形、数、自然など、身の回りのことを理解し、体を使って自由に表現できるようになること、親が、子どもと同じ目線で接することで、子どもへの理解を深めることを目的に活動しています。  子どもだけでなく、乳児から高齢者まで、年齢に応じたリトミックがあります。講師派遣など、興味のある方は、ご連絡ください。 活動日 ▽第1・第3水曜日…3歳児対象 ▽第2・第4水曜日…1〜2歳児対象 活動所 袋井南公民館 会費 500円/月 問 重本里美さん(鷲巣上)  TEL44-8464 FUKUROI発 The対談@ 原田市長が市民の皆さんと身近な話題で対談する新コーナーがスタート。 今回は「子育て」をテーマに対談しました。 子育てパパママ市長 子育て楽しんでる? 問 秘書広報課広報広聴係  TEL44-3104 いじめや悩みごとの解決 アドバイスや接し方で、子どもは変わる 市長:今回は、PTA会長などを務めている皆さんに、保護者を代表して「子育て」について伺います。  皆さんは、いじめや悩みごとの解決に、どのように子どもに接していますか。 石田:「学校に行きたくない」と訴えたことがありました。その時、私は「自分が1番強くならなきゃいかん」と伝えました。  姉妹で相談したのかもしれませんが、それから半年くらいしたとき、何を言われてもめげない姿に、強くなったなと感じました。 原:子どもの「ただいま」の一言でその日の気持ち・気分が伝わってきます。  「何かあったの?」と直接的に聞かず、たわいない話からしていくと、「実はね…」と話し始めてくれました。一緒に悩み話し合ったことが、大きな問題につながらなかったのかなとも思います。 伊藤:保育所に行くのを楽しみにしていたのに、2・3日続けて「行きたくない」と…。何かあったのと尋ねると、友達から、体格のことをからかわれていた様子。先生に相談すると、すぐにクラスで話しをしてくれ、解決することができました。 小さなころからの「しつけ」が大切 市長:皆さんは「しつけ」で、特に気を付けていることはありますか。 石田:とにかく「あいさつをしっかりすること」ですね。  自分の子どもだけでなく、家の前を通る子には「おはよう」「お帰り」と、必ず声掛け。返事が返ってくるまで、声を掛けます。だから子どもたちの間では「うるさいおじさん」で通っています。 伊藤:「あいさつ」と、ご飯の食べ方です。ご飯の時には、ひじをつかない、左手を添えるなどを意識させています。  保育所では、できていると思いますが、家だと甘えもあるのか、よく注意します。 原:私も「あいさつ」と食事のしかたです。  家族そろって「いただきます」が基本です。 特に、手を合わせる行為が、全員そろわないと「いただきます」はしません。 ▽原由希さん(文中:原)…山梨幼稚園PTA会長。2男1女の母。 ▽伊藤亜也子さん(文中:伊藤)…笠原保育所保護者会会長。1男の母。 ▽石田一晃さん(文中:石田)…袋井東小学校PTA会長。2女の父。 自分でやる習慣を 身に付けさせたい 市長:私は、アイロンがけや、洗濯など、自分でできることはしています。  皆さんはどうですか。また、子どもにもそのようにさせていますか。 石田:アイロンがけはできませんが、自分でできることはしているつもりです。子どもにも私の様子を見て、自分でできるようになってもらいたいですね。 原:自分でさせるようにしていますが、子どもなので「甘えたいとき」ってあると思うんです。一番上の子どもは、がまんしていることも多いと思います。甘えたさそうにしている時は、やってあげるのですが、代わりに、下の子どもに「やってあげてね」とお願いすることがあります。 市長・石田:男性には、子どもが「甘えたいとき」や「甘えさせていいとき」が、なかなか分からないんですよね。 原:法則はありませんが…例えば、本当は1人で行けるのに「トイレ一緒に行って」と私に言ってきますが、「お父さんがさっき行きたいって言ってたよ」などと、なるべく父親が子どもと接する機会を増やしています。一緒に過ごす時間が多いことで、自然と子どもの気持ちが分かるようになるのではないでしょうか。 兄弟姉妹での助け合いや 教育機関との連携も大切に 市長:兄弟・姉妹がいると、子ども同士で助け合ったり、教え合ったりできるけれど、1人っ子だと、そうもいかないですよね。何か困っていることはありませんか。 伊藤:1人っ子なので「自分のものは自分のもの」「人のものも自分のもの」という感覚でいる時があり、心配です。  なるべく、保育所や近所の子どもたちと遊ばせて、「全部が自分のものじゃない」ということを分からせていきたいです。 原:子どもって親が何度言っても聞かないのに、先生の「これやると良いよ」という一言であっさりできるようになることってありませんか。先生の言葉って魔法のような効果があって、大切ですよね。 市長:市の行政にとっても私にとっても参考になる、いろいろなお話をしていただき、ありがとうございました。