P04-05 認知症は、 だれにでも起こりうる  認知症は、様々な原因によって脳の働きが衰える病気で、だれにでも起こりうるものです。85歳以上の4人に1人は、認知症を発症するといわれています。  認知症の症状により、場所・時間・季節・人・自分の状況が分からなくなり、家に帰れなくなることがあります。  周囲から見ると、あてもなく歩きまわっているように見えることから、このような行動は、「徘徊」といわれます。 いち早く発見し、保護する  警察庁が行った全国調査によると、警察に通報があった徘徊高齢者が自力で帰宅できたのは21%、保護された方は75%、死亡や行方不明の方の合計は4%となっています(平成17年調査)。  屋外での徘徊は、時間の経過とともに行動範囲が広がることから、発見が困難になります。脱水症状や事故などにより、生命を落とすことがあるため、いち早く発見し、保護することが大切です。 みんなで支える 地域で支える 10月1日スタート! 命と暮らしを守る 「はいかいSOSネットワーク」 高齢化が進む中、増え続ける認知症高齢者。 認知症のため、徘徊し、自宅に帰れなくなる高齢者が増えています。 皆さんの命と暮らしを守るため、10月1日から「はいかいSOSネットワーク」がスタートします。 問 申 いきいき長寿課長寿福祉係 TEL44-3121 「はいかいSOSネットワーク」が スタートします  「はいかいSOSネットワーク」は、住み慣れた地域で安心して生活できるよう、認知症が原因で家に帰れなくなる高齢者などを、市や警察署、消防署をはじめ、地域包括支援センターや社会福祉協議会、市内事業所、地域の人々が協力して、すみやかに発見・保護するためのシステムです。  市内事業所などの協力を得て、10月1日(土)から、スタートします。 「はいかいSOSネットワーク」の体制イメージ 行方不明者 自治会 地域住民 民生委員児童委員 市内事業所 捜索・見守り・支援 捜索 警察署 協力 市役所、消防署、社会福祉協議会、 地域包括支援センター 「はいかいSOSネットワーク」10月1日スタート! 「はいかいSOSネットワーク」を利用した場合の  行方不明者発見・保護までの流れ 「家族の行方が 分からない」 家族・介護者 電話・来所 警察署 電話・ファクス 電話・ファクス 市役所いきいき長寿課 市役所秘書広報課(月〜金曜日) 消防署(土・日曜日、祝日、夜間) 電話・ ファクス 電話・ ファクス 報無線・ メローねっと 地域包括 支援センター 電話・ ファクス 居住地区の民生委員児童委員、 自治会連合会長、自治会長 電話・ ファクス 関係する地区の自治会班長(必要に応じて) 夜間の場合は、翌日連絡 協力事業所 (介護サービス事業所、社会福祉協議会、タクシー事業者、コンビニエンスストア、郵配送業、金融機関、医療機関、そのほかネットワーク団体) 民生委員児童委員、 老人クラブ、 住民 発見・保護 電話 警察署 電話 家族・介護者 高齢者情報に詳しい 地域包括支援センターを活用  地域包括支援センターは、市からの委託により、地域に暮らす高齢者の様々な相談を受け付けている機関で、市内に4か所設置されています(名称や担当地域、連絡先などは、本紙27ページをご覧ください)。  「はいかいSOSネットワーク」においても、市と地域(家族)を結ぶ重要な役割を果たしています。 事前登録で、スムーズな捜索  徘徊するおそれのある方の特徴などを事前に市へ登録することで、関係機関へ必要な情報を提供でき、捜索しやすくなるため、早期発見・保護につながります(登録された情報は、行方不明の捜索時のみに使用し、市と関係機関などで適切に管理します)。  介護認定を受けている方は、担当ケアマネジャーを通じて、申請・登録することができます。また、介護認定の有無にかかわらず、市に直接申請・登録することもできます。 協力事業所を募集しています  市では、市内事業所などと連携し、認知症になっても安心して暮らし続けることができるまちづくりを目指しています。  「はいかいSOSネットワーク」に協力していただける市内の事業所を募集しています。市いきいき長寿課にご連絡ください。行方不明者の捜索時には、協力事業所へ、電話やファクスなどで情報を提供しますので、可能な範囲で、捜索に協力をお願いします。 認知症の方やその家族を支えよう  認知症を正しく理解し、認知症の方の支援や、その家族の身体的・精神的負担の軽減を目的に、応援者を養成する「認知症サポーター養成講座」を実施しています。 対象 市内在住の方、市内事業所 時間 1回1時間30分程度(相談に応じます) 場所 公会堂や市内事業所(講師が出向いて講座を行います) 受講料 無料 内容 認知症の正しい知識、認知症の方との接し方など 講師 認知症に関する研修を受けたボランティア 申込方法 希望日のおおむね1か月前までに、電話で希望日時、対象人数などをお申し込みください(日程の調整をお願いする場合があります)。 ◇少人数でも対応します。  地域や市内事業所の皆さん、是非、ご活用ください。 「はいかいSOSネットワーク」 模擬訓練を行いました  地域包括支援センターの職員が、行方不明者役となって実際に市内を徘徊し、捜索と情報伝達の訓練を実施しました。  訓練は、家族役の職員が実際に警察署に出向くことから始まり、市内全域に同報無線を流したり、市メール配信サービス「メローねっと」で情報を送ったりするとともに、新聞配送業やガソリンスタンド、コンビニなど約90か所の市内協力事業所や地区の自治会長、民生委員児童委員へ捜索を依頼しました。  行方不明者役の職員は、徒歩で浅羽支所を出発し、袋井市役所に向かいました。捜索を開始してから約25分で、福祉施設の職員から声を掛けられましたが、訓練であることを告げて、徘徊を継続。その後、散歩中の女性や自治会長などから発見・保護の連絡を受けるなど、発見者が袋井警察署に通報し、保護するまでの連携を確認しました。