P28 原田市長の散歩道 「原子力発電」  東日本大震災から5か月余りが過ぎたが、復旧・復興がなかなか進まない被災地の様子をテレビで見るたびに胸が痛み、何としても被災者支援を続けなければならないと思っている。  今度の災害では、津波と共に、原子力発電所事故の被害も大きい。  地震発生で止まった福島第一原子力発電所は、冷却水の不足から高温になり、水素爆発が起こり、今でも危険な状態が続いている。  この爆発によって放射性物質が飛散し、周辺20q以内の3万人を超える人々が避難生活を余儀なくされている。この避難対象区域は、部分的には、30qにまで及んでいる。  日常生活に加えて、農業の被害も甚大だ。農家の人々が丹精込めて育てた家畜や野菜・果物が出荷停止となり、農地も当分使えないので、事態は深刻である。  風評被害も広がっている。袋井産は、すべて安全だが、先日、市内の茶農家の方から、今年よりも昨年のお茶を希望するお客さんがいたと聞いて驚いた。  浜岡原子力発電所は、5月の政府要請によって、運転が停止しているが、中部電力では、防波壁を高さ18mにする工事が終わり次第、再稼働したい意向だ。  しかし、福島第一原子力発電所の状況を目の当たりにすると、対策は津波だけにとどまるものでなく、直下で起こる可能性がある大規模地震に対して、想定をはるかに上回る対応が求められる。原子力発電を停止している今、電力の供給が日常生活に大きな支障がないことを考えると、再稼働する必要性があるとは思えない。  現在の制度では、原子力発電所の稼働や安全性についての意見を述べる機会が、発電所から10q以内の市にのみ与えられている。  この範囲を30qまで広げ、袋井市もその機会を持てるようにするため、磐田市や藤枝市などと共に、国や県に働き掛けている。  7月に面談した細野担当大臣からは、国においても、範囲の拡大を検討しているという回答を得た。  安全と思っていた原子力発電が、必ずしも安全でないことが分かった今、私たちは今後のエネルギー問題について、原点に戻っての議論と判断が求められている。 季節の健康レシピ 『毎月19日は、 食育の日』 暑い時期のおやつにぴったり ブドウのゼリー ●材料(5人分) ブドウジュース(100%) 2カップ 種なしブドウ 20粒 ゼラチン 10g 水 1カップ 砂糖 18g ●作り方 @ゼラチンを水に浸しておく。 A鍋にブドウジュースを入れ、人肌くらいに温めたら、@と砂糖を入れる。 B器に皮をむいた種なしブドウと、あら熱を取ったAを入れ、冷蔵庫で冷やし固める。 ●栄養価(1人分) エネルギー64kcal/たんぱく質1.8g/脂質0.2g/カルシウム5mg/鉄0.2mg/ビタミンC 1mg/食物繊維0.2g/塩分 0g ●薬膳まめ知識 ブドウは体力をつけるフルーツ。口の渇きをいやす働きもあり、暑さが残るこの季節にぴったりのデザートです。 表紙のことば  7月31日、バイオマス利活用推進事業「菜の花エコプロジェクト」の第1回の催しとして、菜の花サポーター学習会が開催されました。  学習会では、プロジェクトの取り組み内容や年間スケジュールについての説明や講話が行われた後、サポーターの皆さんで菜種油の搾油体験や菜種油で揚げた天ぷらを試食しました。  参加者の皆さんは、楽しみながら資源循環に関する環境学習への意識を高めていました。 ■市民の動き(平成23年8月1日現在)  人口/86,963人(前月比+48人) 世帯数/31,050世帯(前月比ー3) 袋井市の木・花・鳥のイメージデザイン 市の木:キンモクセイ 市の花:コスモス 市の鳥:フクロウ 市の木・花・鳥それぞれの特徴を見やすくシンプルに表現し、「FUKUROI」の「F」を図案化しました。