平治二年銘梵鐘

更新日:2023年05月16日

静岡県指定文化財

 平治二年銘梵鐘は、令和5年(2023)4月7日に、静岡県指定文化財工芸品に指定されました。

平治二年銘梵鐘

出土した梵鐘

 平治二年銘梵鐘は、昭和58年(1983)12月13日に、袋井市内岡崎の茶園改植現場で発見されました。

銘文

 銘文によれば、平治二年銘梵鐘は、もともと「参河国渥美郡東紇哩岡寺」(現愛知県豊橋市雲谷にある、船形山普門寺)にあったものだそうです。銘文を基に梵鐘がたどった経緯を記すと、以下のようになります。
  • 平治元年(1159)2月13日以前、高松院が鐘を施入する。
  • 平治元年(1159)8月13日、高松院が施入した鐘が、勅によって東紇哩岡寺に下賜される。
  • その翌年(平治2年〈1160〉)正月3日、東紇哩岡寺は、下賜された鐘に銅を足して鋳直した。
 現在の梵鐘は、この、平治2年(1160)に鋳直された後のものです。
 なので、正確には、「平治二年銘」というよりも、「平治元年の翌年銘」と言えるでしょうか。
しかし、応保2年(1162)年2月5日に宣下を受けた「高松院」という院号が銘文にある点や、保元2年(1157)には亡くなっていた勝意の名がある点など、疑問点が多い梵鐘でもあります。
とはいえ、関係史料などを見るかぎりでは、遅くとも、1160年からそれほど経っていない頃に鋳直されたものだと考えられます。
 
もっと詳しく知りたい方は、
このホームページ内の「平治二年銘梵鐘調査報告書」をご参照ください。

この記事に関するお問い合わせ先

生涯学習課文化財係

〒437-1102
静岡県袋井市浅名1028
電話:0538-23-9264
メールアドレス:syougai@city.fukuroi.shizuoka.jp

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