「袋井市たばこによる健康への影響から市民を守る条例」を施行しました。

更新日:2021年08月04日

1 袋井市たばこによる健康への影響から市民を守る条例について

国や静岡県において、受動喫煙防止対策が進められている中で、「日本一健康文化都市」の実現を目指す本市としては、受動喫煙防止対策に加え、喫煙者の減少に努めるほか、たばこによる健康への影響から市民(特に未来を担う子どもや妊婦)を守ることに重点を置き、更に一歩踏み込んだ対策を講じていくため、令和2年12月に「袋井市たばこによる健康への影響から市民を守る条例」を制定し、令和3年7月1日に施行しました。

主な内容

1.主な定義(第2条)

(1)たばこ

たばこ事業法(昭和59年法律第68号)第2条第3号に規定する製造たばこ及び同法第38条第2項に規定する製造たばこ代用品をいいます。

(2)喫煙

人が吸入するため、喫煙用たばこを燃焼させ、又は加熱することにより煙(蒸気を含む。以下同じ。)を発生させることをいいます。

(3)喫煙等

喫煙用たばこを喫煙し、又はかみ用若しくはかぎ用のたばこを使用することをいいます。

(4)受動喫煙

人が他人の喫煙により喫煙用たばこから発生した煙にさらされることをいいます。

2.それぞれの責務(第3条~第6条)

(1)市の責務(第3条)

たばこに関する対策を総合的かつ効果的に推進するように、努めなければならないとしております。 対策の実施に当たっては、市民、保護者、事業者その他関係者と協力して、その推進に努めなければならないとしております。

(2)市民の責務(第4条)

たばこによる健康への影響についての理解を深めるように、努めなければならないとしております。 喫煙をする際は、望まない受動喫煙を生じさせることがないように周囲の状況に配慮するものとし、特に20歳未満の者及び妊婦の周囲で喫煙しないように、努めなければならないとしております。 市が実施するたばこに関する対策に協力するよう努めるものとしております。

(3)保護者の責務(第5条)

喫煙をする際は、望まない受動喫煙を生じさせることがないようにその監護する20歳未満の者の周囲で喫煙しないように、努めなければならないとしております。 監護する20歳未満の者が喫煙等をしないように、家庭等での環境づくりに努めるものとしております。

(4)事業者の責務(第6条)

事業活動を行うに当たっては、たばこによる健康への影響を生じさせることのない環境の整備に努めなければならないとしております。 たばこによる健康への影響についての理解を深めるとともに、市が実施するたばこに関する対策に協力するよう努めるものとしております。

3.協働による対策の推進(第7条)

市、市民、保護者及び事業者は、相互に連携を図りながら、協力してたばこに関する対策を推進するものとしております。

4.教育及び啓発(第8条)

市は、たばこによる健康への影響に関する啓発を行うとともに、学校等と連携し、児童や生徒、学生に対する教育を進めるものとし、また、事業者は、従業員等に対し、たばこによる健康への影響に関する啓発を行うよう努めるものとしております。

5.20歳未満の者も喫煙等の誘発防止(第9条)

20歳以上の者の喫煙等が20歳未満の者の喫煙等を誘発するおそれがあることを理解し、喫煙する際には、周囲の状況に配慮しなければならないとしております。

6.歩きたばこ等の制限(第10条)

20歳未満の者の喫煙等の誘発防止や喫煙による危険の防止のため、歩きたばこ等をしないように、努めなければならないとしております。

7.屋内・屋外における受動喫煙の防止(第11条・第12条)

「国・県の規制と市条例による規制比較」 (PDF:760.9KB)を参照

8.適用除外(第13条)

人の居住の用に供する場所 市民が集会等のために利用する場所として規則で定めるもの

条例・施行規則等

袋井市たばこによる健康への影響から市民を守る条例 (PDF:150.8KB)

袋井市たばこによる健康への影響から市民を守る条例施行規則 (PDF:109.3KB)

袋井市たばこによる健康への影響から市民を守る条例概要リーフレット(PDFファイル:1.8MB)

2 条例制定までの経過

未来を担う子どもや妊婦をはじめとする市民をたばこによる健康への影響から守るためには、市民意識の向上を図るとともに、保護者や家族、様々な関係機関等の理解を得ることが必要であることから、市民意見の集約や連絡会、検討会を開催し、行政だけでなく、市民とともに条例の内容や取組について、検討してきました。

◇検討体制
検討体制イメージ図
 

1 条例検討委員会

「袋井市たばこによる健康への影響から市民を守る条例」を制定するにあたり、「袋井市たばこによる健康への影響から市民を守る条例検討委員会」を設置しました。

委員

委員は、医療・教育・産業・行政関係者、住民代表の各分野から選出した、計11人で構成しました。

委員名簿
区 分 氏 名 所属・役職等
委員長 源馬 均 袋井市医師会 (げんま内科・呼吸器内科クリニック)
副委員長 朝比奈 馨 袋井市自治会連合会 副会長
委員 小原 仁 磐周歯科医師会 会長 (おはら豊沢歯科医院)
委員 永井 昭英 小笠袋井薬剤師会 副会長 (ナガイ薬局)
委員 金原 通仁 袋井市PTA連絡協議会 会長
委員 大石 里美 めいわ月見保育園 園長
委員 鈴木 治 静岡県飲食業生活衛生同業組合袋井支部 顧問 (にしたな株式会社 代表取締役社長)
委員 内野 雅代 袋井商工会議所 事務局長
委員 鈴木 直人 袋井商工会議所 商業部長 (有限会社おしゃれの店村松屋 代表取締役社長)
委員 舘石 京子 浅羽町商工会 経営指導員
委員 小嶋 由美 静岡県西部健康福祉センター 医療健康部長

任期:令和2年1月6日~条例制定まで

会議の開催状況

条例制定のため、「袋井市たばこによる健康への影響から市民を守る条例」検討委員会を計3回開催しました。

第1回報告・協議内容(令和2年1月30日)

1 条例検討委員会の設置について

2 袋井市たばこによる健康被害から市民を守る取組について

3 (仮称)袋井市たばこによる健康被害から市民を守る条例骨子案について

第1回条例検討委員会 会議録 (PDF:335KB)

第2回報告・協議内容(令和2年7月30日)

1 条例制定に向けた取組とスケジュール変更について

2 市民・各種団体等からの意見等について

(1)たばこに関する市民意識調査の結果について

(2)パブリックコメントの実施状況について

(3)意見交換会及びその他の意見等について

3 条例制定に向けた課題について

第2回条例検討委員会 会議録 (PDF:352.8KB)

第3回報告内容(令和2年10月22日)

1 たばこによる健康への影響から市民を守る条例(案)について

第3回条例検討委員会 会議録 (PDF:257.7KB)(PDFファイル:257.8KB)

2 たばこに関する市民意識調査

喫煙者の状況、たばこによる健康への影響の理解度、家庭や地域における受動喫煙対策の状況等を把握し、たばこによる健康への影響から市民を守る取り組みを推進するための基礎資料とするため、「袋井市たばこに関する市民意識調査」を行いました。

1 調査対象 袋井市内在住の18歳以上の市民3,000人を無作為抽出

2 調査方法 郵送調査

3 調査期間 令和2年2月20日(木曜日)~令和2年3月6日(金曜日)

4 調査票

袋井市たばこに関する市民意識調査 調査票 (PDF:1.3MB)

5 調査結果

袋井市たばこに関する市民意識調査結果 (PDF:968.5KB)

参考資料 たばこに関する市民意識調査 年代別集計結果 (PDF:807.6KB)

3 たばこに関する意見交換会

市の取組や条例骨子(案)などについて、市民の皆様のご意見をお聞かせいただくために、意見交換会を開催しました。

開催日等
開催日 開催場所
令和2年6月30日(火曜日) メロープラザ 会議室1・2
令和2年7月1日(水曜日) 山名コミュニティセンター 202会議室
令和2年7月3日(金曜日) 袋井北コミュニティセンター ホール

たばこに関する意見交換会の開催結果について (PDF:355.7KB)

3 参考

1 たばこが健康に与える影響について

たばこの煙の中には、約5,300種類の物質が含まれており、その中には、発がん性のある物質が約70種類含まれていると報告されています。

たばこの煙に含まれる物質は、たばこを吸うと肺に到達し、血液を通じて全身の臓器に運ばれ、がん発生リスクを高めることになります。

また、がんだけでなく、近年死亡者数が上昇しているCOPD(慢性閉塞性肺疾患)は喫煙との因果関係が明らかです。

たばこの健康への影響
たばこの健康被害

 

2 たばこを巡る動き

世界の動き

世界では、受動喫煙の健康への影響は明白なものとして、屋内においては分煙ではなく全面禁煙化が進んでいます。

1990年代から、アメリカのカリフォルニア州やニューヨーク州などで、一般の職場だけでなく、レストランやバーも屋内全面禁煙とする動きが始まりました。

アイルランドにおいては、2004年に世界で初めて国全体を屋内全面禁煙とする法律が施行され、同年にはニュージーランド、その後もウルグアイ(2006年)・イギリス(2007年)・香港・トルコ(2009年)、そしてアメリカでも半数以上の州で屋内を全面禁煙とする法律が成立しています。

2016年時点で屋内全面禁煙の国は55カ国であり、途上国を含む世界各国に広がっているとともに、国・州によっては、子どもが乗っている自家用車内までもが規制の対象になっています。

日本の動き

我が国では、2018(H30)年7月に、望まない受動喫煙を防ぐため、健康増進法の一部を改正する法律が成立しました。

2019(H31)年1月から段階的に施行されていき、2020(R2)年4月に全面施行されました。

これにより、飲食店を含む、多くの施設が原則屋内禁煙となりました。

静岡県の動き

静岡県では、静岡県受動喫煙防止条例を2019(H31)年4月1日から施行し、飲食店に対し、出入口の見やすいところに、喫煙の可否についての標識掲示を義務付けるとともに、教育施設への規制を強化しました。

この記事に関するお問い合わせ先

健康未来課健康企画室

〒437-0061
静岡県袋井市久能2515-1
はーとふるプラザ袋井(市総合健康センター)
電話:0538-84-6127
メールアドレス:kenkoudukuri@city.fukuroi.shizuoka.jp

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