財政に関連する用語の説明
財政に関連する用語について説明します。
歳入科目等
地方譲与税
徴収の便宜などから、国が国税として徴収し、そのまま市に対して譲与する税。
地方揮発油譲与税、自動車重量譲与税、森林環境贈与税(令和元年度~)などがある。
地方特例交付金
恒久的な減税に伴う地方税の減収の一部を補てんするために創設された交付金。
平成11年度に創設された(平成20年度には個人住民税における住宅借入金等特別税額控除による自治体の減収を補てん、令和元年度には自動車税及び軽自動車税の環境性能割の臨時的軽減による自治体の減収を補てん)。
地方交付税
国税のうち、所得税、法人税、酒税、消費税、地方法人税の一定割合の額を、国が市に対して交付する税。
使途については制限を受けない一般財源である。地方交付税には、普通交付税と災害等特別の事情に応じて交付する特別交付税がある。普通交付税は、基準財政需要額が基準財政収入額を超える地方公共団体に対して、その差額(財源不足額)を基本として交付される。
一般財源
使途が特定されずどのような経費にも使用できる財源。
地方税、地方譲与税、地方特例交付金、地方交付税の合計額。これらのほか、県から交付を受ける利子割交付金、地方消費税交付金、ゴルフ場利用税交付金、環境性能割交付金などを加算した額をいう。
一般財源等
一般財源のほか、目的が特定されていない寄付金など、一般財源と同様に財源の使途が特定されず、どのような経費にも使用できる財源を合わせたもの。
国庫支出金
国と地方公共団体の経費負担区分に基づき、国が地方公共団体に対して支出する負担金、委託費、特定の施策の奨励又は財政援助のための補助金など。
県支出金
県が市に対して支出している支出金。
県が自らの施策として単独で市に交付する支出金と、県が国庫支出金を経費の全部又は一部として市に交付する支出金とがある。
臨時財政対策債
国から市に分配される地方交付税の不足に対処するため、地方財政法第5条の特例として発行される地方債。
元利償還金相当額は後年度の地方交付税額を計算する際に基準財政需要額に算入されることとされている。
地方消費税
平成9年4月に導入された道府県税。
賦課徴収は、当分の間、国が消費税と併せて行い、各都道府県に払い込むこととされている。
歳出科目等
義務的経費
市の歳出のうち、任意に削減できない経費。
職員の給与等の人件費、生活保護費等の扶助費、地方債の元利償還金等の公債費からなっている。
投資的経費
道路、橋りょう、公園、学校、公営住宅の建設等社会資本の整備に要する経費。
普通建設事業費、災害復旧事業費及び失業対策事業費からなっている。
補助事業
市が国から負担金又は補助金を受けて実施する事業。
単独事業
市が国からの補助などを受けずに、独自の経費で任意に実施する事業。
収支
形式収支
歳入決算総額から歳出決算総額を差し引いた歳入歳出差引額。
実質収支
形式収支から、翌年度に繰り越すべき継続費逓次繰越、繰越明許費繰越などの財源を控除した額。
当該年度に属すべき収入と支出との実質的な差額をみるもの。
単年度収支
当該年度における実質収支から前年度の実質収支を差し引いた額。
実質収支は前年度以前からの収支の累積であるので、その影響を控除した単年度の収支のこと。
実質単年度収支
単年度収支に、実質的な黒字要素(財政調整基金への積立額及び地方債の繰上償還額)を加え、赤字要素(財政調整基金の取崩し額)を差し引いた額。
財政分析指標等
経常収支比率
財政構造の弾力性を判断するための指標。
人件費、扶助費、公債費のように毎年度経常的に支出される経費(経常的経費)に、地方税、普通交付税を中心とする毎年度経常的に収入される一般財源(経常一般財源)がどの程度充てられているかを示す比率である。比率が低いほど財政構造の弾力性が大きいことを表す。
基準財政需要額
普通交付税の算定基礎となるもので、市が合理的かつ妥当な水準における行政を行い、又は施設を維持するための財政需要を一定の方法によって算定するもの。
基準財政収入額
普通交付税の算定に用いるもので、市の財政力を合理的に測定するために、標準的な状態において徴収が見込まれる税収入を一定の方法によって算定するもの。
標準財政規模
市の標準的な状態で通常収入されるであろう経常的一般財源の規模を示すもの。
標準税収入額などに普通交付税を加算した額。
財政力指数
市の財政力を示す指数で、基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の過去3年間の平均値で示す指数。
指数が高いほど、財源に余裕があるといえる。指数が1を越えた場合は普通交付税の不交付団体となり、その越えた分だけ標準的な水準を超えた行政を行うことが可能であるといえる。
実質収支比率
実質収支の標準財政規模に対する割合。
実質収支比率が正数の場合は実質収支の黒字、負数の場合は赤字を示す。
公債費負担比率
公債費に充当された一般財源の一般財源総額に対する割合。
市における公債費による財政負担の度合いを判断する指標の一つで、公債費負担比率が高いほど、一般財源に占める公債費の比率が高く、財政構造の硬直化が進んでいるといえる。
実質公債費比率
平成18年度に地方債の発行が協議制へ移行したことに伴い新たに導入された指標。公債費による財政負担の程度をしめすもの。
従来の起債制限比率に反映されていなかった公営企業(特別会計含む)の公債費への負担金、債務負担行為に基づく支出のうち、公債費に準ずるものなどの公債費類似経費を算入している。実質公債費比率が18%以上の地方公共団体については、起債に当たり総務大臣又は都道府県知事の許可が必要となり、25%以上の団体については、一定の地方債(一般単独事業に係る地方債)の起債が制限され、35%以上の団体については、さらにその制限の度合いが高まる。
将来負担比率
将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模に対する割合。
将来負担比率が高いほど、将来財政を圧迫する可能性が高くなる。
起債制限比率
市における公債費による財政負担の度合いを判断する指標の一つ。
地方債元利償還金及び公債費に準じる債務負担行為に係る支出の合計額(地方交付税が措置されるものを除く。)に充当された一般財源の標準財政規模及び臨時財政対策債発行可能額の合計額に対する割合で過去3年間の平均値。
財政調整基金
市における年度間の財源の不均衡を調整するための基金。
減債基金
地方債の償還を計画的に行うための資金を積み立てる目的で設けられる基金。
債務負担行為
市が建設工事をしたり土地を購入する場合、数年度にわたる債務を負担する契約を結ぶなどの将来の財政支出を約束する行為。
地方自治法で予算の一部を構成することと規定され、設定には議会の議決が必要となる。
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更新日:2021年05月31日