大門遺跡の発掘調査
大門遺跡とは

大門遺跡の位置
JR袋井駅の南側にある、小高くなった小笠丘陵の上にある遺跡です。これまでの調査では、弥生・古墳・奈良・鎌倉時代の建物の跡などが確認され、長い間集落があったことが分かりました。
袋井駅南都市拠点土地区画整理事業にともない、平成30年度から田端地区で継続的に調査を行っています。主に弥生~古墳時代の建物の跡や、そこで使われた土器が見つかりました。
大門遺跡からみつかったもの
遺跡からは、昔の人々の生活の様子を知る手がかりとして、土に残る痕跡の遺構(いこう)と物として残る遺物(いぶつ)が見つかります。
遺構は竪穴住居跡や掘立柱建物跡のような地面に掘られた穴のことで、遺物は土器や石器などのことを指します。
遺構(土にのこる痕跡)について
大門遺跡で主に見つかっているのは、弥生時代(約2,400~1,700年前)に作られたムラの跡です。弥生時代の人々は大陸から伝わった稲を協力して育てるために、定住してムラをつくりました。
地面を掘りくぼめてつくる竪穴住居(たてあなじゅうきょ)や、地面に穴を掘り、そこに柱を立ててつくる掘立柱建物(ほったてばしらたてもの)などの建物の跡がたくさん発見されました。他にも、大きな溝の跡や土器がたくさん入った穴、火を焚いた炉の跡などが見つかっています。
竪穴住居跡
掘立柱建物跡
遺物(土器や石器)について
大門遺跡からは、当時の人々が生活に使った土器や石器が多く見つかっています。
土器の多くは弥生時代に使われた高坏や壺、甕です。
石器は石斧、石鏃、紡錘車が出土しています。

大門遺跡で見つかった土器

大門遺跡で見つかった石器
銅鐸形土製品の出土
銅鐸形土製品
令和元年度の調査では、銅鐸形土製品が出土しました。銅鐸形土製品とは、マツリに使われた銅鐸を土でまねて作ったものです。県内での出土は4例目となる、貴重な資料です。
袋井市は、銅鐸が出土している地域の東端にあたりますが、銅鐸に関係するものの出土が多い地域です。今回の土製品のほか、銅鐸の破片(掛之上遺跡)や小銅鐸(愛野向山遺跡)が見つかっていて、袋井にも銅鐸を使ったマツリが伝わっていたことが分かります。
銅鐸形土製品ちゃん

銅鐸の破片(掛之上遺跡)

銅鐸の復元図
(赤印は掛之上遺跡の破片の位置)

小銅鐸(愛野向山遺跡)
パンフレット
大門遺跡の調査成果を紹介しています。
R1年度大門遺跡パンフレット (PDFファイル: 1.3MB)
R2年度大門遺跡パンフレット (PDFファイル: 2.2MB)
R3年度大門遺跡パンフレット (PDFファイル: 17.1MB)
この記事に関するお問い合わせ先
生涯学習課文化財係
〒437-1102
静岡県袋井市浅名1028
電話:0538-23-9264
メールアドレス:syougai@city.fukuroi.shizuoka.jp
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更新日:2025年04月01日