Vol.01 地元密着型の自動車販売社が取り組んだ月20時間分の業務削減

更新日:2024年03月25日

市内事業者のデジタル化の事例を紹介します

顧客データの一元化で月20時間の削減に成功!
削減した時間で 洗車・オイル交換・オークション販売などの付帯サービス を強化し 顧客満足度がアップ!

事業者概要

事業所名 株式会社誠親自動車
所在地 袋井市村松2132
代表者

代表取締役
飯ヶ谷 竜二さん

従業員 5人
(令和6年2月1日現在)
業種 小売業
創業 昭和42年


 

取り組みの内容

顧客管理に要する事務時間を削減すべく、紙の車両や顧客情報等をデジタル化し管理するようにした。

誠親自動車様_改善内容

チラシデータ(PDF)(PDFファイル:465.8KB)

活用したデジタルツール

【車販・整備システム JOCAR】(株式会社JCM )

〇ツールの概要

ソフトウェアに入力した買取から中古車・新車販売、整備、実績管理、顧客管理など、自動車販売店・整備店の業務データが全て連動し、一元管理できる。

 

製品ホームページ
https://www.jocar.jp/

取り組みによる成果

  • 顧客の名前を軸に情報が紐づけられ、書類の検索時間が1/3の20時間削減
  • 間違いによる修正も簡単になりリアルタイム処理によって、全員で進捗管理ができ、顧客への対応スピードがアップ
  • クラウド型のため災害時も顧客データを守ることができる

事業者へのインタビュー

紙による管理で情報の紐づけに苦労

職員のアイコン

袋井市職員A

これまでの業務について教えてください。

誠親自動車_飯ヶ谷様

株式会社誠親自動車
代表取締役
飯ヶ谷竜二さん

(以下、飯ヶ谷さん)

これまで車両や顧客などの情報は主に紙で行っていました。
紙での管理は、記入や保管が簡単な一方で、手書きは、書類作成に時間が掛かり書き間違えによる作り直しがありました。また購入情報や整備情報、車検情報など、別々の書類をつづったファイルの中から情報を探すことに時間が掛かっていました。顧客数や取扱商品の数が増えるにつれ、これらの時間が増えていき、事務の時間を削減することが課題でした。そういったとき 取引先 から紹介されて今回のデジタルツール(JOCAR)を知りました。

デジタルツールを使いこなせるか不安だった・・・

職員のアイコン

袋井市職員A

導入する際に、悩んだり迷ったりはしませんでしたか?

誠親自動車_飯ヶ谷様

飯ヶ谷さん

顧客管理を効率化するにあたって、色々な製品がありとても悩みました。特に、これまで紙で管理していたものをデジタルにすることで、仕事の形が変わることが不安の種で・・・便利になるのは分かるのですが、自分たちがその変化についていけるか、使い続けることができるか、など色々考えてしまいました。
こういった不安がありましたが、導入の決め手はソフトウェア販売店に操作方法などを相談できるという、「相談体制」でした。分からないことがあったら、気軽に聞くことができ、だんだんと慣れていくことができました。こういった気軽に相談できるというのは、本当にありがたかったです。

パソコンに向かう飯ヶ谷さんと社員

デジタルツール販売元へ相談したり支援を受けながら操作を学んだ。

書類を探す手間が激減

職員のアイコン

袋井市職員A

導入をされてよかったと思うことを教えてください。

誠親自動車_飯ヶ谷様

飯ヶ谷さん

ソフトウェアによる検索により、顧客情報を探す手間がこれまでと比べ劇的に短縮され約3分の1になりました。また、リアルタイムでの共有ができる業務の進捗状況の把握や共有が簡単になり、進捗情報も分かるので顧客情報のみならず従業員の業務の管理もしやすくなりました。
クラウド型にしたのは「災害への備え」も狙ってのことでした。これまで、顧客情報を紙帳簿と一部外付けハードディスクで保管していました。令和4年9月の豪雨によって店舗が浸水してしまったときには、もうダメかなぁ・・・とあきらめましたが、幸いにも紙帳簿やデータには大きな被害はありませんでした。我々販売業にとって顧客(車両)情報は命です。それをデータ化することでクラウド保存ができるようになったことから、事業の継続性という点でもメリットがあったと感じています。
また、クラウド型の利点としてリアルタイムの共有ができるので、出先でお客様の情報を知りたいといったときも、会社に戻ることなくスマートフォンやタブレットで確認でき、お客様にスピーディーな対応が可能になりました。
情報の共有が簡単にできるようになったことで、地元密着の事業者ならではのきめ細やかなサービスがスピード感を持ってでき、多くのお客様にご満足いただけていると感じます。

書類をとる社員さん

書類は場所を必要とするだけでなく、高いところの書類をとるのは大きな手間や負担になる。

以前扱っていた書類

以前は紙の書類から顧客の問い合わせに対応するため多くの時間を使っていた。

「タイヤのついたものなら何でも」をこれからも! 地域密着の事業者として

職員のアイコン

袋井市職員A

デジタル化を活用して様々な業務が省力化されたり新しい活用方法が生まれてきましたね。今後事業をどのように展開されていきたいですか?

誠親自動車_飯ヶ谷様

飯ヶ谷さん

やはり、地域のお客様へ還元する時間をもっと作り出したいですね。当社は創業当初、4輪車の取り扱いからスタートしました。地域のお客様のニーズを聴きながら、バイクを取り扱うようになり、4輪車を取り扱っていたころよりも多くのお客様との繋がりが増え、やりがいを感じています。最近では、高齢者の益々の増加と免許の返納への対策をにらみセニアカーの取り扱いを始めました。
当社は自転車を扱っておりませんが、ときどき地域のお客様が自転車も取り扱っていると勘違いされて来店されます。「誠親ならタイヤの付いているものなら何でもできる」というイメージが地域に伝わってきているのだと感じています。
時代によって多様化する地域の期待に応え、誠心誠意、親心を持って地域のお客様をこれからも大切にしていくためにも、デジタル化による業務の効率化を今後も考えていきたいです。

商品を紹介する飯ヶ谷さん

4輪から2輪、今ではセニアカーも取り扱うなど、顧客のライフステージに合った提案もできるよう、顧客情報を管理している。

飯ヶ谷さんと社員

取材にご協力いただいた飯ヶ谷さん(右側)と社員の鈴木さん

この記事に関するお問い合わせ先

産業未来課産業政策係

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静岡県袋井市新屋1-1-1
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ファクス:0538-44-3179
メールアドレス:sangyou@city.fukuroi.shizuoka.jp