西楽寺
袋井市の北に位置する西楽寺は市内最古の寺。神亀元(724)年に聖武天皇の 勅願により行基が開いたといわれる真言宗の古刹です。平安時代後期には真言密教の拠点道場として栄えました。その後は今川・豊臣・徳川氏との関係が深い寺であったことが、伝わる多くの文書から知ることができます。
西楽寺の文化財
- 本堂(静岡県指定文化財)
- 木造薬師如来坐像(静岡県指定文化財)
- 木造阿弥陀如来坐像および両脇侍座像(静岡県指定文化財)
- 朱印状
- 西楽寺不動明王立像
本堂
本尊 阿弥陀如来を祀っていることから阿弥陀堂とも呼ばれる本堂は、平成の解体修理に伴う記録調査によって、享保20年(1735)までに建立されていたことが明らかになりました。本堂は間口五間、奥行き五間の五間堂(ごけんどう)で、境内の一番北側に南を向いて建っています。
平成の修理以前には屋根が宝形造桟瓦葺(ほうぎょうづくりさんがわらぶき)で頂に宝珠露盤(ほうじゅろばん)を乗せていましたが、修理によって建立当初の入母屋造柿葺(いりもやづくりこけらぶき)の屋根に復原されました。

本堂
木造薬師如来坐像

木造阿弥陀如来坐像
ヒノキ材勢で、その頭体幹部は、左体側部、右腕の上膊までを含んで一材から彫成し、左耳中央、右耳後方を通る線で前後に割矧ぎ、内刳を施している。頭体幹部の木取りが大らかで、しかも頭体部を頸部で割り放していないのが注目されます。
現在、ところどころに後補の胡粉彩が残り、唇にも朱彩が施されていますが、ほとんど素地を露わにしています。当初は素木像だった可能性も考えられます。
県下の平安時代後期における顕著な遺例の一つに数えられる像です。
木造阿弥陀如来座像および両脇侍坐像

木造阿弥陀如来坐像及び両侍坐像
ヒノキ材の一木割矧造りで、平安時代末期の特徴を表しています。中尊像の体内には、正応3(1290)年に修理したことが記されています。
朱印状
豊臣秀吉が送った、寺から贈られた小梅・山椒のお礼状です。
詳しくは下記ページをご覧ください。
不動明王立像
台座に記された銘文から、京都堀川の鋳物師である常昧(じょうまい)によって宝永7(1710)年に作られたことがわかります。銅鋳造製。

西楽寺不動明王立像
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更新日:2022年07月25日